- 投稿日:2024/08/25
- 更新日:2025/09/29

支払督促とは?
支払督促の定義: 支払督促とは、借金や未払いの代金などの債務がある場合に、債権者が簡易な手続きで法的な支払いを要求するための手続きです。
支払督促の目的: 支払督促は、通常の裁判手続きよりも迅速かつ低コストで、債務者に支払いを求めることができます。債権者が未払い債務の回収を図るための基本的な手段です。
どこに提出、相談するの?
債務者(相手側)の住所がある簡易裁判所になります。大阪市内でしたら、高裁・地裁・簡裁がまとめてありますので、とてつもなく大きい建物で目立ちます。これだと遠くからも見えるので、道に迷わないですね。
(頑張れば梅田からも徒歩で行けます!)
どんな時に利用するの?
未払いの借金: 個人間や企業間での貸し借りが未払いとなっている場合。
未払いの請求書: 商品やサービスを提供したにもかかわらず、代金が支払われない場合。
つまり、誰かが何かのお金を払ってくれない時に使います。
証拠集めや証憑類の準備は必要ない?
裁判なんて大変でしょ?とお思いの方は多いと感じます。私も最初は驚いたのですが、実は支払督促に関しては、書類提出の際に「証拠がいらない」のです。
納品書や請求書、相手への支払いを求める文書など準備して裁判所に行ったのですが、「それは必要ありません」との事。なんという…
※資格証明だけは先に用意しましょう。(個人なら住民票や会社なら登記簿謄本など)これも費用は相手に請求できますからね。
どういう流れで進むの?
まずは資料を添付しておきます。
支払督促の手続きの流れは以下の通りです。
申立て:債権者は、債務者の住所を管轄する簡易裁判所に支払督促の申立書を提出します。必要書類には、申立書、当事者目録、郵便はがき、資格証明書、法人の場合は登記簿謄本などがあります。
支払督促の発付:裁判所が申立てを審査し、問題がなければ支払督促を発付します。
送達:支払督促正本が債務者に送達されます。送達後、債務者は2週間以内に異議を申し立てることができます。
仮執行宣言:異議がない場合、債権者は仮執行宣言を申立て、これが発付されると強制執行が可能になります。
強制執行:債務者が支払わない場合、強制執行手続きを行うことができます.この手続きは通常の訴訟よりも手軽で費用も低く抑えられますが、異議が申し立てられた場合は通常訴訟に移行します。
メリット、デメリット
メリット
迅速さ: 通常の裁判手続きよりも短期間で結果が出る。相手に送達され、何も異議がなければ2週間で次の打ち手が決まります。→仮執行宣言
コストの低さ: 訴訟費用が通常の裁判よりも低い。印紙や切手代、手数料で、数千円ぐらいです。(場合にもよりますが8,000円ぐらいかな?)
債務者への圧力: 法的な手段であるため、債務者に対して支払いを促す強力なツールとなる。仮執行宣言のあとにくる強制執行なんていうのは、ネーミングだけでも強力だと分かりますね。
デメリット
債務者の異議申立てによる遅延: 異議が出されると、通常の裁判手続きに移行するため、時間がかかる可能性がある。通常裁判になった場合、請求書やメールのやり取りなどの証拠が必要ですので、準備にも時間がかかります。
記入方法
白紙で裁判所に持っていっても、記入方法は教えてくれます。
(支払督促専門の窓口があり、職員さんも多いです。)
例えば、商品代を支払ってくれないという例は、下記の通りです。
私が個人的に裁判所の職員さんから受けたアドバイスでは、
「捨て印を押しておいてほしい」上の空白で空いてるところに、書類1枚につきひとつ押印しました。
「ホッチキスで左端2点を留めてほしい」その場で借りました(^_^;)
「遅延損害金として、金利は取りましょう!(?)」そんなアドバイスまで頂いて良いのか?ありがたい!と恐縮しましたが、なんかオススメされたので年利3%を取ることにしました。※取り決めがなくても良いそうです。
「商品名はいらないので、イス1脚とか、皿5枚とか、簡単でいいです」すごく気持ちは軽くなったのですが、そんなモンなんですね。
「うまく送達されない場合、相手方の住民票は役所に行ったら出してくれますのでご安心ください」おぉーなかなか強力ですね。
※実際に相手が受取拒否しましたが、役所で住民票も出せました!※
↑ここから次の強力な手段に移行するワケですね。
↑相手が受け取らなくても受け取った事になる、アルテマウェポンが使えるようになります。
今回は教えてもらった金額分の切手代や印紙代は、裁判所内に郵便局があるので、購入して提出まで数分でした。こういうところ、大きい役所は便利ですね。
実際に裁判所に行った感想
みなさん、とても丁寧に教えてくれます。正門で警備員さんに、なぜか刑事さんと間違えられ、挨拶されました(途中で気づきました)。みなさん感じの良い方ばかりで安心です。
そして、意外と(?)記載内容はシンプルでもいいんだなと言う感想です。
支払いが滞るお客様とは今後お付き合いはしたくないですが、なるべく早い解決をしたいですね。
少額でも諦めないで督促しよう
たとえ少額であっても代金の踏み倒しは絶対に許しません(# ゚Д゚)会社の利益を侵害されることは、存在を根底から否定される事だと思い、損得では計れない案件として厳しく対応します。ここを「少額だからいいか」となると、割れ窓理論で経営が綻んでいきそうだと不安を感じます。
ちなみに支払督促にかかった費用も同時に請求できますので、ご安心ください。