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- 投稿日:2024/09/09
- 更新日:2024/09/09

5つの宿題リスト『守る力』の中に、
『お金を貸すデメリットを知って、人にお金を貸さないようにしよう』
という項目があります。
動画の中で学長は『友人』と『お金』の2つを失うことになる、と言っていますが、実は失うものはその2つ以外にもたくさんあります。
長文になりますが、この記事を読んだ方がお金の貸し借りをするデメリットを知り、被害に遭うことのないよう願って、実例を3つ挙げてお伝えしていきたいと思います。
🍀事例1
Aさんは事業仲間Kの連帯保証人になったが、やがてKは行方をくらましAさんは約4000万円の借金を背負うことになった。
Aさんは家族と住んでいた不動産を売却しなければならず、一家は夜逃げ同然に転居することに。転居は急な話だったため新居や引越し業者をゆっくり選ぶ余裕もなく、転居先は欠陥住宅、引越し業者はぼったくりと踏んだり蹴ったり。
Kのその後は一切不明。
🍀事例2
Bさんは生活に困窮する後輩Mに懇願され生活費としてお金を貸した。
情に訴えるためかMは身重の妻と幼子を連れてまでBさんの自宅に押し掛けることもあった。
返済されないまま何度も頼まれる毎にBさんは銀行から借り入れてまでお金を貸し、金額は約600万円にまで膨れ上がった。
一度も返済されず時効が近くなったためBさんは裁判所で訴訟を起こし、完全勝訴して請求額が全額認められたものの、Mには資産が無かったため差し押さえをかけても取れるものが全くなく、回収額はゼロ。
Bさんは借金600万に加え裁判費用や銀行の金利など本来必要のなかった費用まで支払うことに。
取られるものの無いMは開き直ってこのことをネタにブログを書いたりSNSでBさんの中傷をしたりした。
🍀事例3
Cさんは友人のNから手当が給付されるまでのつなぎとしてお金を貸してほしいと泣きつかれ、給付され次第すぐ返すからという約束を信じ約50万を貸した。
しかし時期が来てもNは車検だの税金の支払いだのが来て全額返済できないと言い訳し、仕方なく僅かずつの支払いに応じたが、返してはまた同額を借りで残金はほとんど減らず、次第にNからの返済も連絡も途絶えるように。
Cさんから催促するとNは逆ギレし暴言を吐いたりして、Cさんは精神的苦痛を感じるようになりNのことを考えるだけで体調が悪化するようになったため連絡をとるのが困難になった。
Cさんが性格的に強く出られないことを知ってか、Nは支払い可能な状態にもかかわらず借金を踏み倒して旅行や娯楽を楽しんでいる様子。
🍀🍀🍀🍀🍀
実は上記事例のAさんBさんは同一人物で私の父、Cさんは私自身の話です。
実例1の借金を背負うまでの父(当時30代)は母曰く、明るく子煩悩な人物だったそうですが、その後は別人のように暗くなり子育てには一切関与せず子供に無関心になり、家庭を顧みずただ借金を返済するためだけに日々我武者羅に仕事をするようになりました。
母は専業主婦で元々体の弱い人でしたが、父の借金後は病的に寝込むことが増えました。父のことを愚痴ることが多く、夫婦仲は冷めきっているようでした。
きょうだいの中で唯一感受性の強かった私は急激な環境の変化についていけず、転校先で馴染めず不登校になり、引き籠りにもなって家族からも疎ましがられ、暗い青春時代を過ごしました。
また、家にお金がないことを知っていたため興味のある進路があったにもかかわらず家計に気を使って高校は学費の安い通信制に進み、卒業後は色々事情があってフリーターになりました。
(なお他のきょうだいは皆自由で家の状況など気にしなかったようで、各々専門学校や大学へ好きにお金のかかる進路を決めていました苦笑)
幼い頃から家庭の金銭的事情で自分の欲求が通らないことを痛感してきたため、次第に無欲になり、生きる欲求さえも希薄になっていきました。
父が全ての借金を完済したのは70歳近くになってからです。
それまでただ働くだけで、趣味や娯楽は全て捨て、何度も身体を壊し、ただ借金を返済するためだけの人生でした。
長年の習慣か、父は70代後半となった今も常に働いています。
父は自営業のため常に自宅にいる状態で、いつも不機嫌で家で遊べばうるさいと怒鳴られ、子供に無関心が故の心無い言葉を投げかけられ、子供達は常に父の顔色を窺ってびくびくしながら過ごしていました。
事情があったとはいえ、家族のために働いてくれていたとはいえ、私は子供の頃そんな父が本当に嫌いでした。
私は父の借金の話を聞いて、自分は決して人にお金を貸したりしないと誓ったにもかかわらず、相手に泣き落としをされて情に流され、父と比較して少額ではあったものの貸してしまい、結局同じような目に遭ってしまいました。
見た目も性格も私は父とは全く似ていないのですが、お人好しなところだけ遺伝してしまったようです笑。
父も私も人助けをしたはずが、何一つ良いことがありませんでした。
いずれもお金に対する知識や、断る強い心があれば防げた事例です。
親子二代にわたって借金に振り回された私から述べると、お金を貸すことで失うものは友人とお金だけでなく、
現在の生活環境だったり、
夫婦仲だったり、
円満な家庭だったり、
子供の将来だったり、
自身の心身の健康だったり、
実に多岐に渡ります。デメリットしかありません。
唯一良いことがあったと無理矢理ポジティブに考えるとすると、お金を借りるという行為に対して私は強い嫌悪感を抱くようになったため、自分がどんなに困っても誰かからお金を借りようという気持ちには決してならず、お金のことで絶対に身内含め人様に迷惑をかけまいと思えるようになった、ということくらいでしょうか。
もしお金を貸すとしたら、貸すどころかその人の借金も喜んで立て替えられる、その人のためなら命も差し出せると心から思えるような相手にだけにした方が良いと思います。
そうでなかったら仮に身内であっても、あなた自身とあなたの大切な人を守るために、絶対にお金は貸さないことをおすすめします。
長々と書いてしまいましたが、これを読んでくださった方がお金を貸すことでトラブルに巻き込まれないよう、また反対に誰かからお金を借りようと思っている方がその結果相手を不幸に陥れることを知って思いとどまっていただくよう、全ての方がお金のトラブルに巻き込まれることの無いよう心から願ってやみません。
補足
・以前は個人間の金銭の貸し借り(民法167条)は消滅時効が10年でしたが、2020年の法改正により現在は5年(改正後に交わした貸し借りが対象)となっています。
・お金を貸してくれと頼まれたらすぐに貸さず行政機関に相談するよう促しましょう。
◇政府広報オンライン
生活にお困りで一時的に資金が必要な方へ「生活福祉資金貸付制度」があります。
◇借金に関する相談が無料で出来る『法テラス』 https://www.houterasu.or.jp/

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