- 投稿日:2024/09/15
- 更新日:2025/10/11

こんにちは、ざわと申します。
近年ワークライフバランスという言葉をよく耳にしますね。
今回は、より進んだ考え方として、「ワークライフチョイス」について、筆者自身の考え方の変化も踏まえて解説したいと思います。
ワークライフバランスとは
ワークライフバランスは、そのまま日本語で表すと「仕事と生活の調和」となります。
厚生労働省は、長時間労働の抑制や、年次有給休暇の取得促進等を通じ、仕事と生活の調和実現の為の取り組みを推進しています。近年のワークライフバランス重視の傾向は日本全体でのトレンドであると言えますね。
引用元:仕事と生活の調和 |厚生労働省
また、近年の新入社員の傾向として、社会人生活の中での不安として「私生活とのバランスがとれるか」と回答する割合が増加していたり、仕事とプライベートについて、「(どちらかと言えば)プライベート優先の生活を送りたい」と回答する割合が増加していることから、ワークライフバランスを重要視する傾向は、若手社員を中心に年々高まっていると言えます。
引用元:マイナビ新入社員研修 2024年度 新入社員意識調査
ワークライフチョイスとは
一方、似たような言葉として、ワークライフチョイスという言葉も一部で使われ始めています。
少し前(2019年)の記事となりますが、日本マイクロソフト社では、ワークライフチョイスを、「社員一人一人が、仕事(ワーク)や生活(ライフ)の事情や状況に応じた多様で柔軟な働き方を、自らがチョイス(選択)できる環境を目指すもの」と定義し、取り組みの一環といて「ワークライフチョイス チャレンジ」というプロジェクトが実施されていました。
週休3日制の導入や社員支援プログラム(自己啓発関連費用や家族旅行費用、社会貢献活動費用等の補助)など、ワークライフチョイスを推進する取り組みが行われていたようでした。
引用元:「週勤 4 日 & 週休 3 日」を柱とする自社実践プロジェクト「ワークライフチョイス チャレンジ 2019 夏」の 効果測定結果を公開
筆者自身はこの言葉(考え方)を、勤務先の社長の発信で知りました。
趣旨としては上記日本マイクロソフト社の考え方と同じで、
・ワークライフバランスを取るのを会社に任せる(依存する)のではなく、会社を利用して自律的な選択(ワークライフチョイス)をしていってほしい
・会社としてはそれを実現できるよう、各種制度を利用できる環境を整備していく
・ただし、その選択によって生じた成果に対しての責任は持ってほしい。
というものでした。
筆者自身、本記事執筆時点(2024年9月)の約1年前に第一子が産まれ、社会人としてもある程度(現在6年目)経験を積んできて、改めて自分にとってのワークライフチョイスについて考えるに至りました。
筆者自身の考え方の変化 (ワークライフバランス→ワークライフチョイス)
ここからは、筆者の中でワークライフバランスからワークライフチョイスへシフトしたことでどのように考え方が変わったかを示していきます。
「ワークライフバランス」的考え方をしていた時
🙁「出世はしたいから、今の業務に近い業務で、最短で出世できるような経験を積んでいきたい。具体的なキャリアビジョンはまだ無いです。」
🙁「でもブラックなのは嫌だし、家族との時間も作りたいから残業時間はそこまで多くない職場が良いな〜」
どうでしょうか。社会を舐めていますね(笑)
「ワークライフバランス」的考えの時の自分は、どちらかと言えば他力本願かつ具体性のない希望でした。自分の望む働き方をするために、会社に配慮を求めている(会社に依存している)姿勢でした。
「ワークライフチョイス」的考え方になってから
😃「子供が産まれたから、この期間は育児を優先させるために育休を取得しよう。家族のことを考えると長く育休は取りたいけど、自分のキャリアも育てたい。妻にも協力してもらって育休は短めにしよう」
😃「自分の稼ぐ力を向上させるために、今は仕事に重点を置いて頑張ろう。今後は、より多くの経験を積めるよう、海外拠点での勤務や、別職種にも挑戦してみたい」
ワークライフチョイスの考え方を知り、また子供が産まれる等、人生における転機を迎えたことで、自分の今後のキャリアと人生を考えた結果、自律的にかつ(以前よりは)具体的にキャリアを考えるようになりました。
ワークライフチョイスの視点でキャリアを考えると、例えば、
・プライベート(育児・介護・趣味など)に重きを置くために、会社の制度(休暇や休職等)を使おう
・会社に制度がない or あるけど使える雰囲気じゃないから転職しよう
という風に、自分の望む働き方を実現するために、会社に依存せず会社を上手く利用することを考え行動できるようになります。
また、自分で選択したのだから、どんな結果になったとしても納得がいくと思います。「原因自分論」にも通じるところがありますよね。
「ワークライフチョイス」に対する責任
「ワークライフチョイス」する際に、気をつけなければならない事があります。それは、「自分の選択によって得られた結果(成果)に対して責任を持つこと」です。ライフを重視してワークをセーブした結果、仕事の成果がそれなりになったら、それなりの評価となることは覚悟しなければなりません。
例えば、以下のような2人(Aさん・Bさん)がいるとしましょう。
Aさん・・・ワーク:ライフ=9:1でバリバリ働くぜ!
→得られた成果・・・100
Bさん・・・ワーク:ライフ=5:5でプライベート(例えば育児)を重視しつつそこそこ頑張りました
→得られた成果・・・70
より高く評価されるべきなのはAさんの方ですよね。こうやって書いてみると当たり前の話のように思えます。ではBさんの視点からみるとどうでしょう。こういう風に考えているかもしれません。
Bさん:自分は仕事も育児も頑張ってなんとかこれだけの成果を絞り出したのに、Aさんより自分の評価が低いのは納得いかない!
確かに上記の例の場合、Bさんは限られた時間の中でできる限りの成果を出していますが、Aさんの方がより大きい成果を上げているのもまた事実です。Bさんは自らの選択で仕事をセーブし、得られた成果に対して責任を持たなければならない(評価を受け入れないといけない)というのがワークライフチョイスの考え方だと筆者は考えています。
こんな時、Bさんにアドバイスするとしたらこう言うでしょう。
「人と比べるのをやめましょう。」
もちろん人事評価の都合上どうしても成果に序列はつくでしょう。だからと言って、人としての評価に優劣がつくわけではありません。
人には人それぞれのライフステージやキャリアステージがあり、進み具合もまた人それぞれです。また、自分の選択だけではどうにもならない事情(障害を持つ子供の子育てや、親の介護等)を持つ人もいるでしょう。
自分と状況の違う他人についてあれこれ言ったところで、自分自身は何も変わりません。重要なのは、「その時点での自分にとっての最適解を選び、過去の自分と比較して成長できていればヨシ!」なのかなと思います。
私自身、この考えに達するまでには時間がかかりましたし、今でもどうしても他人と比べてしまうことがあります。そんな時は、
😃「〇〇さんは短時間でこれだけの成果を上げているんだから、評価されて当然だ。せっかくいいお手本が身近にいるんだから、〇〇さんのいいところ(仕事の進め方や考え方)は積極的に取り入れていこう」
とポジティブに捉えるようにしています。この考え方をするようになってから、自分の成長により集中することができるようになってきた気がします。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回の話は人生論に近い話でしたが、私自身は会社依存の考え方から脱出するきっかけになったかな〜と思います。今現在、自分は会社に依存してしまっているな〜という(以前の私のような)方は、改めて考える機会になりますと幸いです。
ちょうど本記事の投稿日(2024/09/15)の学長ライブで似たような話がありました。
🦁「小金持ち山に登るペースは人それぞれ、貯める力と増やす力だけでも時間をかければ登れるけど、稼ぐ力でブーストすれば早く登れるよ〜。どう登っていきたいかは人それぞれで、正解はない。人のペースは気にせず自分のペースでやりや〜」
これも、ワーク=稼ぐ力と考えると、ワークライフチョイスと本質的には同じ事を言っていますよね。
大事なのは、「自分のキャリア・人生は自分で選択する!」ということなのかなと思いました。より自律的に、会社や他社に依存しない生き方をしていけば、どんな結果になっても納得していけるのかなと思います。私もまだまだ未熟ですが、さらに成長していけるよう頑張っていきたいと思います。
よろしければレビュー等で意見やコメント等いただけますと幸いです。
ここまでお読みいただきありがとうございました。