- 投稿日:2024/09/16
- 更新日:2025/10/04

◢◤ この記事を執筆したきっかけ ◢◤
チャコの夫婦関係の考え方についてオフィスでお話しする中で、女性には「旦那にチャコさんの爪の垢を煎じて飲ませたい」、男性には「それはチャコさんだからできるんだよ。ふつうは無理」と言われ、自分が外れ値であることに気づきました。なので、なぜ自分がその行動ができているか、考え方の根本について、仕組みや理由などをまとめてみました。少し、男性目線が多いですが、ご容赦ください。この記事が誰かの夫婦関係の手助けになれば幸いです。
◢◤ 概 要 ◢◤
話の概要は以下の通りです。
結 論 :蔑ろにされたと ” 相手に ” 感じさせない事
ポイント:相手の主観である点
考え方 :お互いの認知のゆがみにより、夫婦間にすれ違いが発生する。すれ違いの発生を抑えることで、信頼関係は増し、良い夫婦関係が築ける。
認知のゆがみでは、特に①ギブ&テイクの感じ方、②攻撃的な表現の感じ方の違いが大きい
①は「愛情言語」「笑顔と感謝」、②は「絶対に否定しない」「100%実施する」で歪みなく相手に思いを伝えることで、すれ違いの発生を抑え、良い夫婦関係を目指す
結 論
チャコが夫婦関係で最も重要な考え方は、
「蔑ろにされた」と相手に「感じさせない」こと
▶ ポイント:相手の主観である点
言い換えると、
「あなたのことが大切です」と「相手にわかる表現」で「伝え続ける」こと
です。
理 由
夫婦関係の歪は、お互いの認知の違い・ゆがみ から発生します。この認知のゆがみは以下の二点から発生します。
①夫婦という特別な関係だからこそという大きな期待があるため「愛していれば自分の気持ちや考え、欲求を言わなくても察してくれるはずだ」という思い込みが生まれる。
▶自分の考えは、相手が腑に落ちるまで伝えないと分かるわけがない。また、言葉でただただ伝えるだけでは足りない。
②育った家の価値観に染まっているため「自分の常識が世の中全ての常識」と勘違いしている。
▶「自分の当たり前は、パートナーにとっての当たり前ではない」二人独自の当たり前(文化・常識)を作り上げていく必要がある。
特に、以下の2点が歪みやすい
① ギブアンドテイクの感じ方の違い
② 攻撃的な表現の感じ方の違い
▶ ポイント: それぞれ主観(感じ方)である点。
つまり、感覚なので、答えはない。(だから難しい)
ではどうするか?
一つ目は、「仕組み・考え方を知る」こと。
二つ目は、「相手の主観に届く方法を使う」こと。
です。
◢◤ 仕組み・考え方 ◢◤
■ GIVE > TAKE、GIVE < TAKE
良好な関係の夫婦の特徴は以下の通りです。
・自分がパートナーから大切にされていると実感している
・自分もパートナーを大切にしようと日頃から小さな努力を積み重ねている
つまり、良好な関係の夫婦では、主観として「 GIVE < TAKE 」と感じており、逆に、関係が良くない夫婦は、主観として「 GIVE > TAKE 」と感じているということです。
関係が良くない夫婦の原因は、
・価値観の違いによる感じ方の違い。
▶ ○○は当たり前、××すべきなど常識や正しさ、正義の違い。
・GIVEすることによるダメージがある場合、GIVEの比重が高まるため、主観として「 GIVE > TAKE 」と感じやすい。(要注意)
▶ 自分がまだ満足していないのにも関わらず、GIVEすると上げたことの印象が強く残り、より「 GIVE > TAKE 」と感じやすくなってしまう。(要注意)
解決のためのアプローチ方法としては、
・自分が【TAKE】>【GIVE】と感じやすくすること
・相手が【TAKE】>【GIVE】と感じやすくすること
です。
どちらも「愛情を伝える5つの言語」と「感謝」、「笑顔」により、バランスが取れます。(後半で紹介します)
■「ラブタンク理論」
人には愛情を感じるラブタンクがあります。これが枯渇すると、愛情を欲しがって、注目を集める言動が増えます。そして、この状態では、GIVEすると自分にダメージがある。(自己犠牲の感覚やGIVEしたことが記憶に残りやすい。) ※ 注目を集める言動 = 「疲れた。。。」「拗ねる」など。子供のような言動
逆に、満タンだと、RPGでいうところの、バフ。全ステータスがUPする感覚になる。自己犠牲の感覚が少なくGIVEしたことが記憶に残りにくくなる。
< ラブタンクの性質 >
・毎日減っていく → 毎日注ぎ続ける必要がある
・質はあまり関係ない → 小さなGIVEを続ける
・タンクの容量と現在の量は目に見えない → とにかく続ける
まずは自分から相手を満たすことが重要。満たすまでは結構地獄ですが、満タンできると天国となります。
解決のアプローチ方法としては、
「自分のダメージを最小限にしながら、相手のタンクを満タンに保つこと」
です。
こちらも「愛情を伝える5つの言語」と「感謝」、「笑顔」により、保つことができます。(後半で紹介します)
■「心理的安全性(環境構築)」
「認知のゆがみ」をなくすためには、お互いに自分の事を自由に話せる環境がなければなりません。そのために必要なことは、心理的安全性の高い環境を作ることです。心理的安全性とは、「どのような発言や指摘をしても、否定や拒絶をされる心配がないと感じる状態」を指します。例えば、心理的安全性の高い状態としては以下のような状況です。
・ 何を言っても、否定せずにまず話を最初から最後まで聞いてくれる
・失敗や小さいミスをしても責められないため、すぐに相談ができる
・できないことや発言の内容によって馬鹿にされないため、率直に自分の思ったことを言える
※個人的には、承認やポジティブ思考なんかよりも重要だと考えています。
解決のアプローチ方法としては、
「相手に攻撃性を感じさせないこと」「相手に不安を感じさせないこと」
です。
こちらは「愛情を伝える5つの言語」と「感謝」、「笑顔」に加えて、「否定しないこと」と「100%の実施(不確実の排除)」により、保つことができます。(後半で紹介します)
(参考)会議などで発言しにくいのは、自分の発言を否定されたり、受入れられなかったらどうしようという不安から生じることが大きいと思います。また、不安は、不確定な要素に比例して大きくなります。なので、100%大丈夫という安心な環境を作ることが重要です。
◢◤ 相手の主観に届く方法 ◢◤
■相手に効果的な愛情表現を使う
書籍「愛を伝える5つの方法」では、愛情を伝える方法を以下の五つに分類しています。また、人それぞれ、愛情を感じやすい方法と、感じにくい方法があるため、夫婦はお互いにその効果が高い方法を使うことで、より効率的に相手に愛情を伝えることができます。なお、自分がどの愛情表現を感じやすいかは、書籍に診断方法がありますので、そちらをご参照ください。
①ポジティブな言葉:感謝・賞賛・励ましなどの相手に勇気を与える言葉、優しい言葉、相手を尊重する言葉など。
②クオリティ・タイム:相手のために時間を作り、いっしょに過ごすこと。また、目の前の相手に注意をそそぐこと。スマホをいじるなど注意を相手以外に向ける行為はNG
③プレゼント:贈り物をするのもそうだが、記念日を覚えていることも重要。覚えていることによって相手が自分を常に思っていてくれると感じる。また、金額ではなくて、思いが重要。
④サービス:料理や掃除などの家事や雑用。自分のために尽くしてくれる。労力を使ってくれる。
⑤スキンシップ:手をつなぐ、抱きしめるなどのふれあい。パートナーといっしょにソファでくっついて座るなど
■笑顔と感謝
笑顔と感謝が、なぜ相手の主観に届く方法かと言うと「相手にgiveしつつ、同時に自分のtakeの感度(感じやすさ)が上がる」からです。どういうことか?
「感謝する」= 「相手への言葉のプレゼント」であり、「笑顔」=「相手への態度のプレゼント」であるからです。しかも、これは無料でできるプレゼントで、相手へのGIVEを増やせます。同時に「感謝する」=「誰かから何かを貰っている」ことなので、意識的に感謝することで、自分が他者から何かをもらっている感覚を増やす(感度を上げていく)。効率よく相手にGIVEを与えて、かつ自分のTAKEの感度を高めることができます。
また、これらの行為を続けていくと、心理的安全性の向上にもつながります。否定せず、笑顔で感謝してくれる人には、話しやすいですよね?
■絶対に否定をしない
相手を否定する行為は、相手からすると自分が攻撃されたと感じます。なので、絶対に相手を否定しないようにしてください。しかし、人は「無自覚に」相手を否定することがあります。例えば以下の項目に心当たりはないでしょうか?
▶ 相手の話を遮る。
▶ 相手の意見に対して、自分の意見をぶつける。
▶ 相手の話を別のことをしながら聞く。
※ 言葉では否定はしていないが、相手は否定されていると感じる言動
これらの行為はすべて、相手が否定されたと感じる行為となります。また、以下のような思考も相手を否定することにつながるため、絶対にやめましょう。
▶ 「事実だから否定してもいい」という思考
▶ 「自分が正しい」という思考
夫婦関係の場合、正しさだけで解決できる問題は少ないです。正論は時に刃となるので要注意です。また、相手を否定したくなるのは、相手が自分よりも知識や経験が劣っていると思ったときです。つまり、この時あなたは、相手を下に見ているのです。夫婦関係は上下関係ではなく、横の関係(対等な関係)が理想的です。相手を否定したくなる感情が湧いたら、その考え自体を改める必要があります。「あなたはパートナーの上に立ちたくて結婚したのでしょうか?攻撃したくて結婚したのでしょうか?怒りのはけ口として結婚したのでしょうか?違いますよね?今一度、今やろうとしていることを考えてみてください。あなたと隣にいるのは、あなたが守るべき対象です。」
■上記内容を100%実施する
「100%実施する」が一番難して、一番大事なことです。安心・信頼とは確率が100%であることです。何を言っても怒られない。常に笑顔で感謝してくれる。なら、ネガティブなことも話せる、相談できる。つまり、お互いに自然体で、自由でいられる心地よい環境を作り上げることができます。
◢◤ 終わりに ◢◤
正直、紹介した内容は、小手先のテクニックでできるものではないです。ただ、これらの考え方を理解して、習慣化していくことで、よりよい夫婦関係が構築できると思います。少なくともチャコはできました。最初はメチャクチャ葛藤しますが、ぜひ根気強くやってみてください。
(参考)チャコはこの考え方ができるまでに2年ほどかかりました。
以上です。