- 投稿日:2024/10/21
- 更新日:2025/11/02
こんにちは!今回は、日本の伝統的な和菓子である栗きんとんについて、その歴史や文化的背景、そして家庭で簡単に作れるレシピをご紹介します。
先日息子と一緒に中津川の栗きんとんを作りのイベントに参加してきました。ご家庭でも簡単にできるので、是非お子さんと一緒に作っていただけたらと思います。
栗きんとんとは
栗きんとんは、栗を主原料とした日本の伝統的な和菓子です。その名前には深い意味があります:
「栗」: 主原料である栗を表します。「きんとん」: 「金団」または「金飩」と書き、金色に輝く団子という意味です。
発祥と歴史
栗きんとんの発祥地は、岐阜県東濃地方、特に中津川市と恵那市を中心とした地域です。その起源と発展の歴史は以下の通りです:
起源栗の利用は古く、奈良時代(720年)の「日本書紀」には栗の栽培が記されています。当初は茹でたり焼いたりして食べられていましたが、後に茶巾で絞る調理法が編み出されました。
発展江戸時代後期:中津川(現在の岐阜県中津川市)で栗きんとんの製造と販売が始まりました。中山道の宿場町であり、栗の産地でもあった地理的特性を活かしました。
老舗の誕生:「すや」(1802年創業)を元祖とし、「川上屋」(1864年創業)、「ヤマツ食品」(1866年創業)など、現在も続く老舗が創業しました。
地域特産品としての確立:中津川を中心に発展し、「お菓子の栗きんとん」として人気を獲得しました。
特徴
栗きんとんの主な特徴は以下の通りです:
材料:栗と砂糖のみのシンプルな構成。
製法:蒸した栗を砂糖と練り上げ、茶巾で絞って成形。
形状:栗の形を模し、上部中央で絞った独特の形。
味わい:栗の香りと上品な甘み・旨味のハーモニー。食感:粘り気がなく、口の中でほろほろと崩れる。
栗きんとんは、シンプルな材料と製法で栗本来の風味を最大限に活かした和菓子であり、岐阜県東濃地方の伝統と技術が息づく郷土菓子として発展してきました。
家庭で作る栗きんとんレシピ
では、この歴史ある和菓子を家庭で作ってみましょう。ここでは、蒸し栗を使った簡単なレシピをご紹介します。
蒸し栗の準備
まずは、栗きんとんの主役である蒸し栗を作ります。
材料
栗 500g
手順
準備栗をよく洗い、虫食いや傷んだものを取り除きます。
栗の尖った部分に十字の切り込みを入れます。これで蒸している間の破裂を防ぎます。
蒸し器のセット蒸し器の下鍋に水を入れます(500gの栗に対して1カップの水が目安)。
上の蒸し器に栗を並べます。
蒸す中火で約30分蒸します。
仕上げ蒸し上がったら火を止め、そのまま5分ほど蒸らします。粗熱が取れたら皮をむきます。熱いうちに皮をむくと剥きやすくなります。
ポイント
蒸し栗は茹で栗よりもほっくりとした食感になり、栗本来の味わいが際立ちます。
蒸している間に水が少なくなったら、適宜足してください。
電子レンジを使用する場合は、スチームケースに栗を入れ、水を分目まで注ぎ、500Wで約8分蒸します。
栗きんとんの作り方
さて、蒸し栗ができたら、いよいよ栗きんとんを作りましょう。
材料(10個分)
栗:1kg
砂糖:200-250g(栗の甘さによって調整)
水:適量
手順
栗の下準備栗を洗い、一つ一つに包丁で切れ目を入れます。大きめの鍋に栗と水を入れ、中火で20-30分茹でます。茹でた栗を湯切りし、熱いうちに皮をむきます。
栗の裏ごしむいた栗を裏ごし器に入れ、なめらかになるまで裏ごしします


砂糖の追加と練り上げ裏ごしした栗を鍋に戻し、砂糖を加えます。弱火にかけ、木べらで絶えずかき混ぜながら練り上げます。鍋底に線を引いてしっかり残る程度の硬さになるまで練り続けます(約20-30分)。



成形出来上がった栗きんとんを10等分に分け、丸めます。ラップに置いて形を整えます。

保存方法
当日中に食べる場合は室温で保存します。冷蔵保存の場合は、個別にラップで包み、2日以内に食べきります。冷凍保存も可能で、2週間程度保存できます。食べる際は自然解凍してください。
まとめ
栗きんとんは、日本の伝統的な和菓子の中でも特に魅力的な一品です。その歴史は古く、岐阜県東濃地方の文化と技術が息づいています。
家庭で作る栗きんとんは、ほっくりとした食感と上品な甘さが特徴で、和菓子の中でも人気の高い一品です。蒸し栗を使うことで、栗本来の風味がより際立ち、美味しさが引き立ちます。
このレシピを参考に、ご家庭で栗きんとん作りに挑戦してみてください。季節の味覚を存分に味わえる、この栗きんとんを是非お試しください。
お好みで、栗の量を調整したり、砂糖の量を変えたりして、自分好みの栗きんとんを作ってみてください。きっと、手作りならではの満足感と美味しさを味わえることでしょう。
それでは、楽しい栗きんとん作りを!