- 投稿日:2024/11/24
- 更新日:2024/12/30

その1:寄席が育む競争と共存の妙(みょう)
落語の寄席、これがなかなか不思議な世界でんな。普通、ライバルっちゅうたら「あいつには負けたない!」てな感じでピリピリしそうなもんですけど、寄席ではお互いをガンガン紹介し合うんですわ。
寄席やったら、自分の落語会だけやのうて、他の噺家さんの会のチラシまでバラまきますねん。これ、他の業界やったらどない思います? ライバル会社の商品を自分の展示会で堂々とアピールするようなもんやで?
けど、落語の世界ではこれが普通。なんでか言うたら、寄席全体が一つの文化やからですわ。目先のウケだけやのうて、「寄席」という大きな器(うつわ)をみんなで守ろう、育てようちゅう意識があるんですな。
ほんでこれが、落語が400年も続いてきた秘訣の一つやないか思いますわ。言うたら、「協調的競争」ちゅうやつでんな。ほんで、これが落語の「ふところの深さ」っちゅうわけや。
その2:他文化を巻き込む「演目の構造」

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