- 投稿日:2025/01/29
- 更新日:2025/10/29
はじめに
d NEOBANK(住信SBIネット銀行)は、リベ大で推奨されているネット銀行のひとつです。定額自動入金・目的別口座・自動振替・自動振込・ことら送金・ハイブリッド預金など、家計管理に役立つさまざまな機能があり、私も活用しています。
利用する中で「メイン口座だけでなく、サブ口座でもこれらのサービスを使いたいな」と感じたことはありませんか?
実は、d NEOBANKと提携しているBaaS提携口座を活用すれば、同じ名義で複数の口座を持ちながら、ほぼ同じサービスを使うことができます。
この記事では、BaaS提携口座の仕組みや口座開設の条件、実際の活用例(共同家計・夫婦それぞれのお小遣い口座)、そして利用時の注意点をまとめました。
複数の口座を便利に使いたい方の参考になれば幸いです。
⚠️リベ大の家計管理は「可能な限りシンプルにする」ことが基本です。両学長のライブでも「銀行口座と証券口座は1つずつ」とのお話がよく出ます。ですので、今回の情報はどうしても家計管理で口座を分けたい事情がある方向けになります。便利だからと口座を増やすことはおすすめしません。
その点を理解したうえで、読み進めてください。
d NEOBANKは原則ひとり1口座まで
d NEOBANKの通常口座は、原則としてひとり1口座までしか開設できません。
公式サイトの「よくあるご質問」には次のように記載されています。
Q:〔口座開設〕 現在口座を持っていますが、もう1つ口座を作ることができますか?A:住信SBIネット銀行の通常支店口座(フルーツの名前が付いた支店の口座、および法人第一支店の口座)ならびにイルカ支店、クジラ支店、第一ビジネス営業部、USEN法人支店は、お一人さま1口座、一法人1口座となるため、複数の口座をご開設いただけません。 なお、その他のBaaS提携口座であれば、住信SBIネット銀行の通常支店口座(フルーツの名前の支店名)とは別に口座をお持ちいただくことが可能です。
ここに出てくるBaaS提携口座を使えば、住信SBIネット銀行のサービスが使えるサブ口座を増やせます。
BaaS提携口座とは?
BaaS提携口座は、住信SBIネット銀行が特定の企業やブランドと連携して提供している銀行サービスです。
2025年10月現在、個人向けに22のサービスが展開されています(公式サイトに一覧があります)。
BaaS提携口座は住信SBIネット銀行のシステムを利用しているため、基本的な機能はd NEOBANKの通常支店口座とほぼ同じです。ただし、一部のサービスは提携先によって異なる場合があります。
各BaaS提携口座ごとの詳細や提供サービスの違いは、公式サイトの一覧で確認できます。
口座開設の条件と選び方
BaaS提携口座の開設には、多くの場合、提携先の企業サービスを利用していることが条件になります。
・JALマイレージ会員なら → JAL NEOBANK を開設できる
・Vポイント会員なら → V NEOBANK を開設できる
余計なアカウントを増やさないためにも、まずは自分がすでに使っているサービスに対応するBaaS提携口座があるか確認するのがおすすめです。
各口座ごとの開設条件は、公式サイトの一覧から確認できます。
私は、Vポイントのアカウントを持っていたので、サービス開始時から V NEOBANK を利用しています。
活用例①:共同支出口座にする
同棲カップル・二世帯同居・きょうだい同居・シェアハウスなど、複数人で家計をシェアしている場合に便利な使い方です。
複数人がそれぞれの収入の一部を出し合って共同の支出をまかなう家計管理スタイルは、両学長のライブでも「同棲カップルの家計管理」としてたびたび紹介されています。
同棲に限らず、二世帯同居やきょうだい同居、シェアハウスなど、意外と該当する方は多いのではないでしょうか。
我が家も二世帯同居で、以前は現金で袋分け管理をしていました。
V NEOBANKを開設してからは、家族で使う食材などを購入するためのクレジットカードをひも付けて、できるだけキャッシュレス化しています。
光熱費などは、個人口座からの自動振込を設定しました。同じ銀行扱いのため、何度振り込んでも手数料はかかりません。
マネーフォワードも、プライベートと共有の支出で分けています。
我が家での口座の使い分けを、下の図にまとめました。
【メリット】
・共同支出と個人支出が明確に分かれる
・お金の流れの大部分を無料で自動化できる
・大きな支出(家電買い替えなど)も目的別口座で積立管理できる
【デメリット】
・クレジットカード2枚の使い分けがちょっと面倒(間違えに注意)
・マネーフォワードのグループが増えると、現金支出の記録が面倒(私はマネーフォワードのアカウントを2つに分けました)
活用例②:夫婦それぞれのお小遣い口座にする
夫婦それぞれが自由に使える、お小遣い用の口座を持ちたい場合に便利な使い方です。
共同で使う口座(d NEOBANKの通常支店口座)をどちらかの名義で作り、家庭の収入と支出をこの口座で管理します。
さらに、ひとりずつBaaS提携口座を作ってお小遣い口座にします。定額自動振込を設定すれば、毎月自動でお小遣いを振り分けられます。
夫婦ともにSBI証券で投資をしている場合はさらに便利です。
住信SBIネット銀行をメイン口座だけにすると、ひとりしかハイブリッド預金を設定できません。ひとり一つ持っているBaaS提携口座からハイブリッド預金を設定すれば、それぞれの名義で利用できます。
マネーフォワードには、共同口座と両方のSBI証券口座だけを登録しておきます。
モデルケースを図にまとめました。
この方法なら、家計と家族全体の投資状況を一度に把握しながら、お小遣いはそれぞれ自由に管理できます。
BaaS提携口座のメリットとデメリット
ここで、BaaS提携口座を利用するメリットとデメリットを整理します。
メリット
・住信SBIネット銀行の便利なサービスをほとんど利用できる
(定額自動入金・目的別口座・自動振替・自動振込・ことら送金など。一部サービスは提携先によって利用できない場合があります)
・通常支店の口座との間での振込が無料
デメリット
・スマートフォンアプリからのみ利用できるBaaS提携口座が多い
(PCからのログインには対応していないサービスが多い)
・預金保護制度では残高が合算される
(1,000万円+利息までの保護は合算後の金額で計算)
・住信SBIネット銀行にシステムトラブルが起きた場合、両方の口座から現金を引き出せなくなる可能性がある
・アプリの設計が、通常支店の口座と異なる場合がある
・スマートプログラム(取引内容に応じた優遇サービス)がない
(スマプロランク2 相当のサービスを提供しているBaaS提携口座が多い)
便利なBaaS提携口座ですが、「スマホ専用」「預金保護が合算」「システムトラブル」などのデメリットもあります。これらを理解して使うことが大切です。
おわりに
住信SBIネット銀行の便利なサービスを、サブ口座でも使いたい方にはBaaS提携口座がおすすめです。
デメリットもありますが、特徴を理解したうえで活用すればメリットが大きいと思います。
あなたの家計管理スタイルに合わせて、選択肢のひとつとして検討してはいかがでしょうか。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。