- 投稿日:2025/02/09
- 更新日:2025/09/29

まず緑茶とほうじ茶は同じ茶葉から作られます!
緑茶:摘んだ茶葉をすぐに蒸し、発酵を止めて乾燥させる。
ほうじ茶:緑茶(主に煎茶や番茶)を強火で焙煎し、香ばしさを引き出す。
作り方が異なり味や成分が異なる為、我々農家もシーンに応じた飲み分けをしています。
緑茶の特徴とおすすめシーン
【特徴】
緑茶は、茶葉を蒸して発酵を抑えた後に乾燥させたもので、鮮やかな緑色が特徴です。カテキンやカフェインが豊富に含まれており、爽やかな渋みと旨味を楽しめます。特に、収穫時期や加工方法によって風味が変わるため、季節ごとの味わいを楽しむのもおすすめです。
【おすすめシーン】
1、朝の目覚めに
緑茶に含まれるカフェインは適度な覚醒作用があり、朝の目覚めをスッキリとさせてくれます。特に、一番茶を使用した煎茶や玉露は、香りと旨味が豊かで朝のリフレッシュに最適です。
2、食事と一緒に
緑茶は脂っこい食事との相性が抜群。カテキンが脂肪の吸収を抑える働きを持つため、揚げ物やこってりとした料理と一緒に飲むのもおすすめです。また、食事に合わせるなら、渋みの少ない深蒸し茶やさっぱりとした煎茶が適しています。
3、集中したいときに
カフェインとアミノ酸の一種であるテアニンの相乗効果で、リラックスしながらも集中力を高めることができます。仕事や勉強のお供にぴったりで、特に玉露や高級煎茶が適しています。
【農家の緑茶:シーン別淹れ方】
・脂っこい食事と一緒に飲む場合は高温で抽出
カテキンが脂の吸収を抑えてくれる効果があります。
カテキンは高温で抽出されやすいため、80〜90℃のお湯で淹れるのがベストです。
・リラックス時間には低温で抽出
低温(60℃以下)ではカテキンが十分に抽出されず、テアニン(甘み成分)が多く出ます。そのためまろやかな味わいになります。
・気分により蒸らし時間を調整する。
カテキンはしっかり2〜3分蒸らすことでカテキンの溶け出します。
朝のようなシャキッとしたい際は長く蒸らし、食事の時は短く蒸らす等、
蒸らし時間を調整する事で様々なシーンで味を楽しめます!
ほうじ茶の特徴とおすすめのシーン
【特徴】
ほうじ茶は、緑茶の茶葉を強火で焙煎して作られるお茶です。茶葉が焙煎されることでカフェインが飛びやすく、香ばしい香りとすっきりとした味わいが特徴です。茶農家では、特に茎ほうじ茶や浅炒り・深炒りの違いを活かした飲み方を楽しんでいます。
1、寝る前のリラックスタイムに
ほうじ茶はカフェイン含有量が少なく、リラックスしたい夜に最適。温かいほうじ茶を飲むことで、体が温まり、心地よい眠りにつきやすくなります。特に、茎を多く含むほうじ茶は甘みがあり、リラックス効果が高まります。
2、子どもや妊娠中の方にも
カフェインが少ないため、子どもや妊娠中の方にも安心して飲むことができます。優しい味わいなので、おやつと一緒に楽しむのもおすすめ。浅炒りのほうじ茶は、香ばしさが強すぎず、まろやかで飲みやすいです。
3、脂っこい食事の後に
焙煎による香ばしさが口の中をさっぱりさせてくれるため、焼き肉やこってりとしたラーメンの後に飲むと、後味がスッキリします。特に、深炒りのほうじ茶は香りが強く、食後の満足感を高めてくれます。
【農家のほうじ茶:シーン別淹れ方】
・リラックスしたいときは低温で抽出
お湯の温度を70〜80℃、蒸らし時間が2分程度で甘みが出て優しい味わいになります。
・食事を引き立てるときは高温で抽出
お湯の温度を90〜95℃、蒸らし時間が30秒程度ですっきりした味わいになり、食事の味を引き立てます。
【まとめ】
茶農家の視点から見ると、緑茶とほうじ茶にはそれぞれの魅力があります。
・朝や集中したいときは一番茶の緑茶
・寝る前やリラックスしたいときは茎ほうじ茶
・食事のシーンに応じて深蒸し茶や深炒りほうじ茶を選ぶ
このように、茶葉の特性や焙煎方法を活かして飲み分けることで、より深く日本茶を楽しむことができます。ぜひ、その時々の気分や状況に合わせて、緑茶とほうじ茶を使い分けてみてください!