- 投稿日:2025/03/02
序章:転職という異世界転生の儀式
――これは、一人の社畜が異世界(新しい職場)へと転生するまでの物語である。
今から3年程前、私はコンビニ弁当を作る工場で品質管理の衛生指導やクレーム対応、外部監査対応をしていた。しかし、その環境はまるで呪われたダンジョンのようだった。
工場内に渦巻く負のオーラ。給料の低さゆえにモチベーションが下がり、自らの仕事の質を意図的に下げる者たち。問題を指摘するだけで、解決に動こうとしない怠惰な住人たち。そんな闇に染まりたくないと、私は次第に思うようになっていた。
さらに、工場のシステムも魔王級の理不尽さだった。低単価の商品を大量に生産するビジネスモデルでは、利益を上げるにはひたすら多売するしかない。しかし、工場側にはその解決策がなく、新商品の回転数が増えるたびに材料の在庫管理が困難になり、結果として給料も上がらないという無限ループに陥っていた。
その上、人手不足という名のデバフ。品質管理の職であるはずの私が、戦士(製造ライン作業員)として前線に送られることもあった。慢性的な人手不足により、長時間労働が常態化し、心身ともにすり減っていく。労働力として使いつぶされる日々に、私はついに覚醒する。

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