- 投稿日:2025/03/06
- 更新日:2025/03/06

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スーパーで「限定品」の文字を見て、必要なかったものをカゴに入れてしまった経験はありませんか?「今だけ10%OFF」というポップに惹かれて、本来なら買うつもりのなかった商品を購入していませんか?
実はこれ、私たちの脳の「クセ」が原因かもしれません。
精神科医として日々の臨床で見てきたことですが、人間の脳は「報酬系」に強く支配されています。新しいものを手に入れた時、脳内ではドーパミンという神経伝達物質が分泌され、一時的な快感を得るのです。マーケターたちはこの脳の仕組みを巧みに利用して、私たちの財布の紐を緩めようとしています。
特に注目すべきは、ストレスや不安を感じているとき、この報酬系がより敏感に反応することです。現代社会の慢性的なストレス環境は、衝動買いや非合理的な経済行動のリスクを高めています。患者さんの多くが「なぜあんな買い物をしてしまったのか自分でも理解できない」と話されますが、それは単なる自制心の問題ではなく、脳の生物学的な反応なのです。

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