- 投稿日:2025/04/09
- 更新日:2025/10/09
大学生の子どもを持つ親に朗報!「特定親族特別控除」が創設へ
年収150万円以下の大学生を扶養する親に最大63万円の控除
令和7年度の税制改正により、新たに「特定親族特別控除」が創設されることになりました。これは、大学生世代(19歳以上23歳未満)の子どもを持つ親が、一定の条件を満たせば最大63万円の所得控除を受けられるという制度です。
これまでの問題点
これまでは、大学生の子どもがアルバイトなどで年間所得(給与収入換算で約103万円、合計所得金額で48万円)を超えると、「扶養控除(特定扶養控除)」の対象から外れてしまい、親は控除を一切受けられませんでした。
※大学生のお子様にバイトは103万までね!と伝えていたご家庭も多かったと思います。
新制度のポイント
新たに創設される「特定親族特別控除」により、次のような子どもを持つ親も控除対象になります。
子の合計所得金額が85万円以下(給与収入150万円以下)の場合
→ 63万円の控除(親から控除)
子の所得が85万円超〜123万円以下(給与収入150万円超〜188万円以下)の場合
→ 控除額は段階的に減少(61万円〜3万円)(親から控除)
※子の所得が123万円超(給与収入188万円超)の場合は控除対象外
控除対象となる「特定親族」とは?
以下の条件を満たす親族が「特定親族」となります:
①年齢が19歳以上23歳未満であること(お子様の年齢には注意して下さい!)
②合計所得金額が123万円以下(年収188万円以下)であること
この条件に該当する子どもを持つ親は、「特定親族特別控除」の対象となります。
※ややこしいですねー。簡単に説明すると、今までバイトは103万までね!と伝えていたものを150万までね!と伝えてもらえればよいかと思います!!
新制度の適用開始はいつから?
「特定親族特別控除」は令和7年分の所得税から適用されます。つまり令和7年12月以降の年末調整から控除がスタートする見込みとなってます。
イメージでわかる控除額の変化
以下は、19歳以上23歳未満の子どもを持つ親が受けられる控除額のイメージ図です
所得金額が58万円(給与収入103万円)を超えても、最大63万円の控除が受けられる範囲が拡大しています。
また、所得に応じて控除額が段階的に減少していき、最終的に給与収入が188万円を超えると控除はゼロになります。
※基礎控除が48万円→58万円、給与所得控除が年収190万までの方は55万円→65万円に変更されています。(合計58万円+65万円=123万円)
まとめ
「特定親族特別控除」の創設は、子どもが大学で学びながらアルバイトをしている家庭にとって非常に嬉しい改正です!
ただ、内容が複雑になってしまったのが難点ですが・・・。
結論!19歳以上23歳未満のお子様は150万まで働いても親の扶養に入れると覚えておきましょう!!