- 投稿日:2025/07/10

このお話に登場する中村家の皆さん
◎ 志保(しほ):47歳の主婦。
◎ まどか:80代の母。
◎ 明(あきら):志保の夫。
◎ 美緒(みお):中学1年生の娘。
◎ 陽翔(はると):小学3年生の息子。
◎ リベ丸:10歳の猫(茶トラ)。
◎ 匠(たくみ):すでに他界している父。
「まだ元気だけど、ちょっと気になっていた」
きっかけは、母・まどかが階段でつまずいたことだった。
「何でもないわよ」と笑っていたけれど、以前より反応が遅くなった気がしたし、病院の薬も「これ、朝の分だったっけ?」と迷っている様子を見かけた。
「父のとき、もっと聞いておけばよかったな」
そんな思いが、頭の片隅でずっとくすぶっていた。
「エンディングノートを一緒に開いてみた」
数週間前、地元の葬儀屋さんに事前相談へ行ったときのこと。
「ご家族で使ってみてください」と手渡された、
シンプルなエンディングノートがあった。
そのまま置きっぱなしになっていたノートを、ある日の午後にそっと取り出してみた。

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