- 投稿日:2025/06/29
- 更新日:2025/09/29

ここ数年、SNSやネット広告をきっかけに「誰でも稼げる」「元本保証」「海外の金融商品で高利回り」といった甘い誘い文句で、多くの人が投資詐欺に巻き込まれています。中でも最近注目されているのが、無登録で資金を集めるオフショア投資詐欺です。
この記事では、私自身がかつて関わった投資案件について最新情報を交えながら解説し、詐欺の手口と対策方法を分かりやすくお伝えします。あなた自身の資産を守るための参考になれば幸いです。
オフショア投資詐欺の概要と金融庁の動き
近年、金融庁および証券取引等監視委員会が動いた大規模な詐欺案件があります。該当するのは「グローバルインベストメントラボ」という投資会社と、その関係者です。
対象者数:約1万9900人集めた
金額:総額約806億円
手口:SNS、勉強会、紹介などを通じて投資を勧誘し、海外の架空金融商品への出資を促した
内容:元本保証や高利回りを謳い、無登録で出資を集めていた
当該スキームは「海外金融商品」や「匿名組合出資」「社債の勧誘」などを名目に、合法に見せかけた形で一般投資家から資金を集めていました。
詐欺スキームの実態:巧妙な構造と多層的な勧誘体制
この案件の特徴は、非常に巧妙な組織構造にあります。
販売代理店が約12名
勧誘員は約470名以上
SNSやセミナー、紹介を通じて資産運用を希望する投資家に接触
事務手続きの「サポート」を装い、合法性を強調する
特に注意すべきは、「海外法人を通じた投資だから日本の金融庁の登録はいらない」「匿名組合だから安全」といった誤解を狙った説明です。
金融庁の指摘と法的違反
上記のような行為は、金融商品取引法(通称:金商法)において以下の違反に該当します:
第二種金融商品取引業の無登録営業(第29条違反)
投資家保護のための規制を無視し、無登録で大規模な資金を集めた
高い利回りや元本保証など、誤認を誘導する説明が横行していた
詐欺が終わらない理由:新たなスキームへの転用
こうした詐欺に関わった人物が、別名義や新しい投資話で再び活動を始める例は少なくありません。たとえ裁判中であっても、法のグレーゾーンを突き、次なるターゲットを狙うのです。
そのため、「一度問題になったスキームだからもう終わり」と油断するのは危険です。常に最新の情報にアクセスし、見極める力=守る力を持ち続けることが重要です。
私が伝えたいこと:行動が社会を変える第一歩になる
今回、私自身がこの案件に一時的に関わっていた立場から、SNSでの注意喚起や情報提供を通じて、少しずつ被害の抑止につながったと感じています。
どんなに小さな声でも、正しい知識と行動があれば、社会を動かすきっかけになります。
あなたの資産を守るためのチェックポイント
最後に、怪しい投資話に出会ったときの対処法をまとめます:
✅ 「元本保証」「高利回り」などのキーワードに注意する
✅ 投資先が金融庁の登録業者かを必ず確認する(登録業者検索ページ)
✅ 契約書や説明資料を読み込むだけでなく、第三者に相談する
✅ SNSやLINE、勉強会などクローズドな場での勧誘は特に警戒
✅ お金だけでなく、人間関係・信用を利用するケースもあると知っておく
情報武装こそ、最大の防御力です。
騙されない力=知識と判断力です。
本記事が、皆様の「守る力」の一助となれば幸いです。