- 投稿日:2025/06/29
- 更新日:2025/10/02

アンガーマネジメント完全ガイド
1. アンガーマネジメントとは何か?
基本的な考え方
アンガーマネジメントとは、怒りを上手に扱うスキルです。目的は怒りを完全になくすことではなく、
**「後悔しない怒り方」**を身につけることです。
怒り(アンガー):私たちを危険から守るアラーム機能例:急な割り込み運転に「危ない!」と反応するのは正常な防御反応
マネジメントの3つの原則
怒るべき場面で上手に怒る怒らなくていい場面では流す
どちらでも後で後悔しない
重要:目標は「無怒(怒らない)」ではなく「ノーリグレッツ(後悔しない)」
2. 問題のある怒りの4つのサイン
以下の特徴があると、怒りが日常生活に悪影響を与える可能性があります
① 強度が高い
症状:小さな刺激で爆発的に怒る
例:ペンを落としただけで机を叩く、声量や表情が極端になる
② 持続する
症状:根に持つ、時間が経っても思い出して再燃する
例:一年前の一言をまだ怒っている
③ 頻度が多い
症状:1日に何度もイライラする
例:通勤中、SNSを見ている時、家事中など、常にカチンとくる
④ 攻撃性を伴う
症状:人・物・自分へのダメージを与える
例:暴言、物を蹴る、自傷(爪を立てるなど)
3. 怒りの源「○○すべき」価値観
価値観の特徴
すべて正解である本人には100%真実だが、他人には必ずしも適用されない例:
「チャイムが鳴ったら席に着くべき」
教師:当たり前のルール
海外経験者:「自由移動も学び」と考える場合もある
集合時間の例:Aさん:15分前到着が当然
Bさん:5分前で十分
Cさん:時刻ぴったりでOK
掃除の例:床が光るまで徹底的にゴミがなければOK
多少残っても気にしない
時代
昭和:女性は家事すべき
令和:役割分担は自由
立場
新人:メモ帳必携
部長:頭で記憶も可
場所日本:時間厳守
ラテン文化圏:多少遅れても会話で調整
4. 3つの境界線(許せるゾーン)
自分の中で「許せる度合い」を3段階に分けて整理します:
✅ 許せる(後悔しない)
├── 🤔 条件付きで許せる(状況による)
└── ❌ 許せない(黙っていると後悔する→怒ってOK)
判断基準
**「後で後悔しないか?」**で境界線を引く
実例:遅刻への対応
連絡なしの15分遅刻 → ❌(叱る必要あり)
連絡ありの15分遅刻 → 🤔(状況による)5分遅刻 → ✅(許容範囲)
5. 衝動コントロール:6秒ルール
怒りの衝動は6秒でピークを過ぎると言われています。この間をやり過ごす具体的な方法:
5つのステップ
ストップ:口と手を固定「今は反射しない」と宣言
カウント6:4秒吸って2秒止める呼吸
セルフトーク:「大丈夫」「まぁ、いいか」
場面移動:トイレに行く、窓を開けて外気を吸う
ログ:スマホに怒り度を記録
科学的根拠
6秒で扁桃体(感情脳)の興奮が下がり、前頭前野(理性脳)が指揮権を回復する
6. アンガーログ:怒りの記録と分析
記録項目とテンプレート
項目記入例
日時2025/06/28 19:30
場所・場面
自宅リビング/片付け中
第一感情(ガス)疲労80%・空腹60%
怒り度(0-10)7
「べき」着火点「家族は片付けを手伝うべき」
行動/反射声を荒げそうになったが黙る
6秒後対処台所で水を飲む+深呼吸
結果怒り度→4に下降
学び
空腹時は事前に軽食でガス抜き必要
実践のコツ
初期は点数が高くなりやすい:続けると階段状に下がる
色ペン使い分け:家庭=青、仕事=赤など、トリガー別に分類
週1レビュー:平均値をグラフ化(Excel/Googleスプレッドシート活用)
7. 怒りのメカニズム:ガス&ライター理論
怒りの発生を「ライター」に例えて理解します:
対策の両輪
ガスを抜く:睡眠・食事・休息によるセルフケア
着火石の点検:価値観の棚卸しと柔軟性の向上
8. 建設的な叱り方:内容×技術モデル
内容(WHAT):何を伝えるか
リクエスト:具体的行動を要求例:「次回は5分前に着席してほしい」
私メッセージ:自分の感情を伝える例:「開始が遅れると私は焦る」
技術(HOW):どう伝えるか
PREP法Point(結論)→ Reason(理由)→ Example(例)→ Point(再結論)
DESC法Describe(描写)→ Express(表現)→ Specify(明確化)→ Choose
9. 叱り方の良い例・悪い例チェックリスト
✅ 上手な叱り方
❌ 悪い叱り方(NGワード)
基準「社内ルール第3条に反する」「なんとなく気に入らない」
リクエスト行動が測定可能抽象的「もっとしっかりして」
表現穏やかな声量・Iメッセージ大声・YOUメッセージ
場所1対1人前での公開処刑
禁句—「前から言ってる」「なんで出来ないの?」「絶対」「最低」「ありえない」
10. 怒りの連鎖を断ち切る
連鎖パターンの例
上司 → 部下 → 新人親 → 子 → 兄弟
断ち切り策
相手の価値観を理解する自分の「べき」を伝える前に、相手の「べき」を質問で掘るセルフトークを活用する「変えられるのは自分と未来」のフレーズを繰り返す数値化して対話するログを家族・チームで共有し、「数値」で客観的に話し合う
まとめ
アンガーマネジメントは一朝一夕で身につくものではありません。日々の記録と振り返りを通じて、自分の怒りパターンを理解し、より良いコミュニケーションを築いていくことが大切です。
キーポイント:完璧を求めず、「今日は昨日より少し上手に怒れた」という小さな進歩を積み重ねていきましょう。
chatGPT:アンガーログアシスタント
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