- 投稿日:2025/07/22
- 更新日:2025/09/30

暑い夏が近づくと、毎年のように話題になる「熱中症」。
炎天下での運動や作業中だけでなく、屋内で静かに過ごしている時にも発症する可能性があります。
フェスの会場は室内ですが、室内とは言えども油断は禁物です。
熱中症は、体温の上昇や水分・塩分(ナトリウム)のバランスが崩れることで、めまいや頭痛、倦怠感などの症状を引き起こす状態を指します。重症化すると命の危険もあるため、予防がとても重要です。
本記事では、「正しい水分と塩分の補給方法」を中心に、今日からすぐにできる熱中症対策をご紹介します。
💧 水分補給の基本:喉が渇く前に飲もう
「喉が渇いた」と感じるときには、すでに軽度の脱水が始まっていることがあります。
✅ 基本のポイント
こまめに少しずつ飲む:1回にたくさん飲むより、1〜2口をこまめに摂取するのが理想です。
1日1回水分を2L飲むのと、1回200mlを10回に分けて飲むのとでは全く違います。
なぜなら、人の体は、一度に水分を吸収できる量が決まっているからです。
就寝前・起床後も忘れずに:寝ている間にも汗はかきます。枕元に水を置いておくと安心です。
エアコン下でも脱水は進む:冷房で涼しくても、体からは水分が失われていきます。
🚫 NGな水分補給
アルコールやカフェインを含む飲料は、利尿作用があり、かえって脱水を進めてしまう可能性があります。摂取する場合は、水分も一緒に補いましょう。
🧂 塩分(ナトリウム)補給を忘れずに
「熱中症対策には水をたくさん飲もう!」と思っていませんか?
実は、水分だけを補給し続けると、体内のナトリウム濃度が低下し、低ナトリウム血症になる恐れがあります。これは熱中症と似た症状(吐き気、頭痛、けいれんなど)を引き起こし、重症化することも。
✅ 効果的な塩分補給方法
スポーツドリンク:水分とナトリウム、糖分をバランスよく含んでおり、軽度の脱水予防に適しています。
経口補水液(ORS):軽〜中等度の脱水には、ナトリウム濃度が高めの経口補水液が推奨されます。
梅干しや味噌汁などの食事:普段の食事でも塩分補給はできます。特に暑い日は、具だくさん味噌汁や漬物などを意識的に取り入れましょう。
手作り塩水:水1リットルに対して食塩1〜2g、砂糖を10gほど加えると、簡易経口補水液が作れます。
🥤 おすすめの飲み物と注意点
◎ 経口補水液(例:OS-1)
吸収効率が高く、脱水の初期対応に最適
味はややしょっぱいが、体調不良時でも飲みやすい
◎ スポーツドリンク
熱中症予防には便利。ただし糖分が多い商品も多く、日常的に飲みすぎると肥満や虫歯の原因に。
◎ ミネラル麦茶
ノンカフェインで日常的に飲みやすく、マグネシウムやカリウムなどのミネラルも補給可能
ただしナトリウム(塩分)は少ないため、汗をかいた後は塩分補給も必要
◎ 味噌汁やスープ
食事中に取り入れやすく、ナトリウムや栄養素が自然に補給できる
水分+塩分を同時に摂れるため、朝食におすすめ
△ 注意が必要な飲み物
清涼飲料水(ジュース類):糖分過多になりやすく、常飲は避けたい
カフェイン入り飲料(コーヒー・緑茶など):利尿作用により脱水リスクがある
お酒(ビールなど):暑い日に冷たいビール…は格別ですが、水分補給にはならず、むしろ脱水を進めます
🧠 シーン別:こんなときは注意!
🏠 室内でも油断しない
高齢者の熱中症は、実は屋内での発症が多いです
エアコンを「もったいない」と切ってしまうのは危険。室温28℃を超えると熱中症のリスクが上がります。
高齢者は体温調節機能が低下しており、暑さを感じにくく、気づかないうちに熱中症になることが多いです。熱中症による高齢者の救急搬送や死亡例は毎年報告されています。
高齢者は、体内の水分量が少ないため、少しの水分の喪失で脱水となってしまいます。
🏃♀️ 運動中・屋外作業時
開始前にしっかり水分を摂る
20〜30分おきに水分補給を。大量の汗をかく場合はスポーツドリンクまたは経口補水液が必須
😴 就寝前・起床後
寝ている間に約500mlもの水分が失われます
起床後はまずコップ1杯の水を飲む習慣をつけましょう
📝 まとめ:熱中症は「水と塩」のバランスで防ぐ!
熱中症を防ぐためには、「こまめな水分補給」だけでは不十分。水分と塩分(ナトリウム)をバランスよく補給することが重要です。
汗をかいた分だけ、体の中からミネラルも失われています。
体調や環境に応じて、適切な飲み物・食事を選ぶことが、夏を元気に乗り切るカギです。
📌 ポイントのおさらい
喉が渇く前に飲む
汗をかいたら「塩分」も忘れずに
清涼飲料やアルコールに頼りすぎない
室内でも油断しない
経口補水液や味噌汁も有効活用!
正しい知識で、自分と大切な人の健康を守りましょう。
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