- 投稿日:2025/07/25
- 更新日:2025/09/29

【2025年】脱退一時金に関するよくある質問をまとめました!
日本で働いたり暮らした外国籍の方が、帰国をきっかけに気になるのが
「年金のお金は戻ってくるの?」
「脱退一時金ってどうやって申請するの?」
といった疑問ではないでしょうか。
そこでこの記事では、よくある質問(Q&A形式)で、脱退一時金の疑問をわかりやすく解説します☺️
✔ 日本を出国する前に確認したいこと
✔ 申請方法と必要書類
✔ 支給までの期間や受取口座の注意点
✔ 税金の取り扱いについて
など、気になるポイントをしっかりカバーしています。
これから脱退一時金を請求したい方、日本を離れる予定のある方は、ぜひ最後まで読んでいただければと思います。脱退一時金の制度・支給額の計算方法については↓↓を参照ください。
https://library.libecity.com/articles/01K0ZMP01YSQWTC487CYC4GV89
脱退一時金 よくあるQ&A
Q1. 脱退一時金を請求した後、一時金を受取る前に日本に再入国した場合、脱退一時金を受け取れますか?
A. 脱退一時金の請求書が日本年金機構に受付された日に、日本国内に住民票住所がなければ受取ることができます🏡
ただし、令和7年6月13日に可決された年金改正法案により、再入国期限内に日本に再入国した場合はもらえなくなるようになりましたので、改正時期を十分に注意する必要があります💦
⚠️出国前に年金事務所に相談することをおすすめします‼️
Q2. 手続きに必要な書類はなんですか?
A. 脱退一時金請求書に以下のすべての書類を請求書に添付し、提出する必要があります。
<添付書類>
✔ パスポート(旅券)の写し(氏名・生年月日・国籍・署名・在留資格の確認できるページ)
✔ 住民票の除票の写しやパスポートの出国日が確認できるページの写しなど、日本国内に住所を有しないことが確認できる書類
(帰国前に市区町村に転出届を提出している場合は不要(注))
✔ 受取先金融機関名・支店名・支店の所在地・口座番号・請求者本人の口座名義が確認できる書類
✔ 代理人を通じて請求を行う場合または書類の送付先を代理人とする場合などは委任状
(注)2012年(平成24年)7月以前から国民年金または厚生年金保険の被保険者である場合は、転出届を提出していても、住民票の除票等の書類の提出が必要になります。
✏️英語やその他の言語での説明は、日本年金機構のHP↓↓にあります。
https://www.nenkin.go.jp/international/japanese-system/withdrawalpayment/payment.html
Q3. 脱退一時金の請求手続きは出国前にできますか?
A. 可能です。
その場合、お住いの市区町村役場にて住民票の転出届を提出する必要があります。
そして、転居届に記載された転出(予定)日以降に年金事務所に届くように郵送してください〶
⚠️ 市区町村役場に住民票の転出届を提出せずに再入国許可・みなし再入国許可を受けて出国する場合、請求できません😓
Q4. いつまでに請求したら良い?
A. 年金の加入制度の被保険者の資格を喪失した日から2年以内に請求する必要があります。
ただし、資格喪失した日に日本国内に住民票がある場合は、日本国内に住所がなくなった日から2年以内に請求する必要があります⏰️
Q5. 請求した後、支払いまでどのくらい時間がかかる?
A. 請求書の受付後、およそ4ヶ月後ぐらいです💰️
書類に不備がある場合は、それ以上に時間がかかります💦
送金される場合は、「脱退一時金支給決定通知書」が送付されます✉️
Q6. 年金として受取ることもできますか?
A. 平成29年8月1日から老齢年金の受給資格期間が10年となりました。10年以上年金ある場合は、脱退一時金として受け取れません💦💦
老齢年金として請求いただくことになります。
また、日本と年金通算の社会保障協定を締結している国の年金加入期間がある場合は、一定の要件のもと、日本とその国との年金加入期間を通算して、日本および協定相手国の年金を受取ることができる場合もあります。
詳しくは、日本年金機構 社会保障協定のページを参照ください。
老齢年金として受取るか、脱退一時金として受取るか、どちらが良いか年金事務所に相談するのも良いかと思います☺️
Q7. 脱退一時金は日本国内の金融機関で受取ることはできますか?
A. 可能です。
ただし「ゆうちょ銀行」は指定できません。
Q8. 海外での金融機関に指定はありますか?
A. 通常、年金を受取る場合、居住国の金融機関か日本国内の金融機関(ゆうちょ銀行以外)を指定する必要があります。
しかし、脱退一時金については、居住国と金融機関の国が異なっても送金が可能です。
⚠️注意⚠️
送金先の国によって振り込まれる通貨が決まっているので、振込先の金融機関に振り込み可能かを事前に確認するほうが良いと思います。
(日本年金機構HPより)
Q9. 脱退一時金は税金がかかる?
A. 厚生年金の脱退一時金は送金の際に、20.42%の所得税が源泉徴収されます😢
しかし、ここで源泉徴収された税金は、租税条約では免除されません(必ず徴収されるものとなります💧)。
そのため、「租税条約に関する届出書」の提出は必要がありません。
✏️ 国民年金の脱退一時金は✨️非課税✨️となっています。
Q10. 脱退一時金を受けた期間は「社会保障協定の年金加入期間」として通算できる?
A できなくなります。
そのため、社会保障協定が締結されており、年金加入期間の通算規定がある場合は、年金として受取るか、脱退一時金として受取るか、慎重に判断する必要があります。
Q11. 脱退一時金を受け取った期間は離婚分割でどうなる?
A. 厚生年金の脱退一時金を受けっ取った期間は、被保険者期間としでなくなるため、離婚分割の対象の期間となりません💔
脱退一時金を受取る前であれば、離婚分割は可能です。離婚分割されたあとの報酬月額等に基づき脱退一時金が計算されます。
国民年金の脱退一時金は、離婚分割に影響はありません。
Q12. 障害年金をもらった場合も脱退一時金をもらえる?
A. 脱退一時金は制度ごとに支給要件に該当するかみていき、それぞれ支払われます。
国民年金の脱退一時金であれば、障害基礎年金の受給権者になった場合、国民年金の脱退一時金はもらえません。
厚生年金の脱退一時金であれば、障害厚生年金の受給権者になった場合、厚生年金の脱退一時金は受け取れません。
✅️脱退一時金のQ&Aの日本年金機構HPにありますので、そちらも参照してください。
おわりに
いかがでしたか?
脱退一時金の制度は、条件や手続きが細かく、知らないままだと「もらえるはずだったのに申請できなかった…」ということにもなりかねません。
特に、
・出国前に住民票の転出届を出しているか
・再入国の時期とタイミング
・老齢年金の受給資格があるかどうか
といった点が、制度の大きな分かれ道になります。
また、2025年以降は法改正により再入国許可の有無などによって受給できなくなるケースも出てくるため、今後はより慎重な判断が必要です。
出国前に、今後の再入国の予定や再入国期限などをもとに、年金事務所に相談するほうが良いと思います。
この記事が、脱退一時金の手続きを進めるうえで少しでもお役に立てば嬉しいです☺️
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
✅️脱退一時金の法改正についての記事は、冒頭にも案内した下記ページ↓↓の後半に記載しています。
https://library.libecity.com/articles/01K0ZMP01YSQWTC487CYC4GV89