- 投稿日:2025/07/31
- 更新日:2025/10/08
国債ってなに?
答えだけ見たい方は目次で飛んでくださいね。
1分以内で説明する!を目標にまとめてあります。
国債の定義
まずは国債の定義を確認しましょう
国債とは**国が資金を調達するために発行する債券**です。 (パプちゃんより)
国はどうやってお金を作っているのか?
では、*国が資金を調達するために発行する債券*をどのように使って資金を調達するのでしょうか。

「特別定額給付金(一人10万円)」の例に基づいて説明します
2020年に国民一人当たり10万円の銀行預金が給付されたことは皆さん記憶に新しいかと思いますので、
政府が国債を発行し、そのお金が最終的に国民の銀行預金として反映されるまでの流れを、政府・日本銀行(日銀)・民間銀行の間のオペレーションを含めて、わかりやすく整理します😊
お金の作り方
1.政府が国債を発行する。
2.民間銀行がその国債を購入(日銀当座預金を使用)。
3.資金が政府の「日銀当座預金口座」に移動。
4.政府が民間銀行に給付金の支払いを指示。
5.民間銀行が国民の口座に給付金を振り込む。
6.国民の銀行預金が増える。⬅️わーいヽ(=´▽`=)ノ💕💴
7.日銀が民間銀行の準備預金口座へ資金移動。
▶ ポイント:民間銀行は預金の数字を操作するだけで、現金が動くわけではありません!
簡単にまとめると⬇️
「あれ?」と思った方はするどいです✨️😎✨️
②の国債を買った民間銀行は10兆円分の「日銀当座預金」が「国債」に置き換わっただけでプラスマイナスゼロです(私達が現金を株に替えるのと同じですね)
③で国民に10万円ずつ預金を増やした分は民間銀行の負債計上です。無から私達の銀行預金を作り出します。
そしてそれを④の日銀当座預金内で相殺します。
ちなみに、私達の銀行預金は銀行にとっては「負債」です!⬅️ここ大事‼️
相殺分を省くと…?
簿記を勉強しているリベのみなさんなら理解は早いはず(圧)
上記のプラスマイナスを相殺して省くと、残るのは①で発行した政府の国債発行と③の民間銀行の私達の銀行預金です‼️
世の中にお金を増やす方法は主に2つ!
世の中のお金は労働によって増えるわけでも、新しい商品開発によって増えるわけでもありません。
日銀と民間銀行のマネークリエーション
「信用創造」というと「たくさん国債を発行すると円の信用が!!」
という声が上がるので、私はなるべく英語を使っています。
「マネークリエーション」あるいは「クレジットクリエーション」です。
銀行が融資を行うことで、預金を“生み出す”仕組みです。
銀行は預金を元に貸し出すのではなく、融資によって預金を作り出します。
つまり、お金は融資時に生まれ、返済時に消滅します。これを「信用収縮」と呼びます。
▶ 銀行預金は、銀行にとっては「負債」です。
生まれた銀行預金は返済によって消滅する
マネークリエーションによって生み出された銀行預金は、返済されると負債との相殺で消滅します。
「消滅」です😂
簿記でもそのように勉強していますよね?……ね?
この信用収縮で世の中からお金が消えます🫥
バランスシートで事実を理解しよう!
日銀当座預金内の資金移動を相殺していくと、残るのはこれです。
政府が国債を発行すると、民間への銀行預金が増えます。
…
……
誰かが借金したり、企業が融資を受けると同じようにお金の総量は増えますが、もちろん個人は返済しないといけないので返済すれば生まれた分のお金は消滅します。
世の中のお金は「誰かの負債によって創造される」のですね。(例外として硬貨は誰の負債でもありません)
そして「返済によって消滅します」
国債も同じです。償還すれば消滅し、世の中から預金が減ります😭
簿記の知識の範囲内です✨️
「赤字国債」は存在しない
ニュースでは当たり前のように「赤字国債」と報道されていますが、実は…
「赤字国債(あかじこくさい)」は正式な名称ではありません。これはあくまで通称であり、正式には以下のように呼ばれています。
「赤字国債」とは通称である
日本の財政法第4条では、以下のように規定されています:
ただし、例外として**「特別な法律(特例法)」**を作れば、経常的な支出(例:社会保障費など)にも国債発行を認めることができます。
日本の財政法第4条
この特例法に基づいて発行される国債を、一般的にわかりやすく「赤字国債」と呼んでいるのです。
嫌ですね〜😭 赤字っていうと良いイメージないですよね。支出することが悪のような印象受けちゃいますよね。
政府は「国債発行すると民間預金が増える」と国会で答弁した
この投稿も疑っていただいて、でも頭の片隅に残しておいていただけると、経済ニュースを読んだときに「あれ?」とひっかかりができるかもしれません。
ちなみにこの投稿の根拠として、国会での答弁を共有しておきますね!
📌 該当の国会答弁(概要)
日時:令和4年(2022年)3月15日
場:第208回国会 参議院 財政金融委員会
発言者:清水誠一(政府参考人)
└ 「国債発行による財政支出をすれば、結果として民間預金が増加する」などと説明
└ 銀行が国債を買う資金は日銀当座預金であり、政府支出で家計・企業の預金が増える構造であると詳細に述べています
興味があれば、国会中継アーカイブを御覧いただきたいです😊
まとめ
国債発行=国がお金を作り、未来を築く手段
国債発行は、政府が発行する借用証書でお金を生み出す仕組みの一部。
政府と日銀が連携することで、必要な資金が市場に流れ、経済を支えます。
家計の借金とは異なります。
国債は単なる借金ではなく、経済成長と国民生活を守るための政策ツール。
1. 景気対策(景気の下支え)
2. 災害復興や緊急支出
3. 恒常的な財政赤字の補填
4. 未来への投資(成長戦略)
供給能力の範囲内で必要なところに、国債発行によって支出する。
そして出回りすぎた資金は徴税によって消滅させる。(自動化が望ましい)
日本以外のどの国も政府債務残高は増やし続け、そして経済成長しています。私達の思い込みの「国の借金=悪」から脱却してみませんか?