- 投稿日:2025/08/15
- 更新日:2026/03/14
先日、フェスで不動産賃貸業の公式ブース相談員をさせていただき、私自身も多くの気づきがありました。
今回は、その経験に私自身の学びも加えながら、不動産賃貸業に興味をお持ちの方へアドバイスをお伝えします。
目的をはっきりさせる
そもそも、なぜ不動産賃貸業を始めようと思ったのでしょうか?
もし「楽に稼げるから」という気持ちが少しでもあるなら、一度立ち止まって考え直すことをお勧めします。
不動産賃貸業は「不労所得」ではありません。毎月なにもせずにお金が入ってくる状態になるまでには、多くの学びと行動が不可欠です。
具体的には、「物件情報の収集と比較検討」「物件の現地調査(内見)」「リフォーム業者との打ち合わせ」「入居者募集の広告作成」「毎年の確定申告」といった、さまざまな作業が発生します。
もし何も考えずに利益を得たいのであれば、インデックス投資や高配当株投資のほうが合っているかもしれません。
では、私がなぜそれらではなく不動産賃貸業を行うのか。それはシンプルに「不動産が好きだから」に他なりません。
もちろん、人によっては「浮いている現金を有効活用したい」「老後の年金にプラスαの収入源を作りたい」「〇年後に会社を辞めて自由な時間を手に入れたい」といった目的もあるでしょう。どのような目的であれ、明確な目標を持つことが大切です。
私の場合、物件情報を眺めているだけで楽しいですし、DIYで空間を作り上げていくことにも喜びを感じます。
不動産が好きだからこそ、この事業に時間を注げますし、収益が上がるまでの過程も楽しむことができるのです。
途中まででもいいので、目標を定める
「稼げるだけ稼ぎたい」という、ぼんやりとした目標を掲げる方が多い印象です。
何を隠そう、私自身も最初はそうでした。
しかし、ゴールを決めずに始めてしまうと、ご自身のリスク許容度を超えた物件に手を出してしまったり、理想の自分にたどり着くまでに遠回りしてしまったりする可能性があります。
失敗の確率を減らすためにも、具体的な目標を立てることを強くお勧めします。
なぜなら、その目標によって、とるべき戦略が大きく変わってくるからです。例えば、「手元に残る現金(キャッシュフロー)を重視するなら、地方の築古戸建てで高利回りを目指す」「将来的な売却益(キャピタルゲイン)を重視するなら、都心や主要都市の駅近マンションを狙う」といったように、目指すゴールによって買うべき物件が変わります。
例:月5万円の副収入を不動産賃貸業で得たい場合
例えば、戸建てを諸費用込み500万円で買い、月5万円で貸し出せば目標達成です。
しかし、ここで大事なのは「自己資金」の考え方です。
もし事業をさらに拡大したいと思ったとき、次の物件のために再び500万円の自己資金を貯めるには、かなりの時間がかかります。
仮に家賃収入だけで貯めようとすれば、単純計算でも8年以上かかってしまいます。(実際には空室期間や修繕費、税金なども考慮しなくてはなりません)
ほとんどの方はもっと早く事業を拡大したいと思うでしょうから、これでは足踏みが長すぎますよね。
この場合、考えられる戦略としては、
① 1件目から融資(借り入れ)を利用する
② サラリーマンとしての給与から自己資金を追加投入していく
③ 不動産賃貸業にこだわらず、他の事業を考える
などがあります。(利回りを極限まで高めるという選択肢もありますが、1件目としてはハードルが高いため今回は割愛します)
特に②の戦略を選んだ場合、何件か物件を買い進めるまでは、生活に余裕を感じられないかもしれません。
このように、ある程度先を見越した目標を立てなければ、「こんなはずではなかった」と後悔してしまう可能性があるのです。
自分の時間を費せるかどうかも大事な要素
不動産賃貸業は、リフォーム作業を自分で行う(DIYする)ことで、利回りをさらに高めることができます。
一方で、それらの作業をプロに外注できるのも不動産賃貸業の魅力です。
ここでの選択肢は2つです。
①利回りを重視し、自分の時間と労力を投入するのか
②利回りが多少下がっても、時間的な自由を優先するのか
利回りを最大限に高めたいなら、古めの物件を安く購入し、自分で直すのが良いでしょう。その分、多くの時間を費やす必要があります。
自分の時間を大切にしたいなら、価格は高くなりますが、築年数が浅く修繕の手間がかからない物件を選ぶのが合理的です。
まとめ:不動産賃貸業は手段であり目的ではない
何が正解かは、人それぞれ全く違います。
例えば、同じ500万円の自己資金がある人でも、
① コツコツ10年間かけて貯めたのか
② 相続で得たのか
③ 副業や高い給与で2年で貯められたのか
これによって、とるべき戦略は変わってきます。 あえて言うなら、不動産賃貸業をおすすめしやすいのは③の人です。
①の人は、1件買って終わりになってしまうと事業の拡大が難しいため、インデックス投資のほうが資産を増やせる可能性があります。
②の人は、学長を真似すれば「とりあえず宿題リスト終わるまで守っとき!」となるでしょう。
その人の背景によって、適切なアドバイスは全く異なります。お医者さんのように多忙で高収入な方に「ボロボロの築古戸建てを自分でDIYしましょう!」というアドバイスは、通常しませんよね。
ご自身の背景(資産、収入、使える時間、性格など)をしっかり整理し、目的や目標(そのために「タイムバケット」や「価値観マップ」を作ることも有効です)を明確にしてから始めると、失敗や後悔を大きく減らせるはずです。
これから物件を買おうと思っている方、不動産投資に興味を持っている方は、ぜひ「自己分析」から始めてみてください!