- 投稿日:2025/09/02
- 更新日:2025/10/03

はじめに
「嫌われるのが怖くて、言えなかった…」「行動できなかった…」
そんな経験、ありませんか?
気づけば、自分の気持ちを押し殺すことに慣れてしまい、日々の業務を繰り返す毎日。
自分はいつから自分自身に嘘をつくようになったんだろう?と
考える瞬間が増えていました。
日本には「和を以て貴しとなす」という言葉があります。
争わず、調和を大切にすることが尊いという価値観は、
私たちの行動のベースに深く根付いています。
学校で習う「目立つことが卑しい」とする文化や「出る杭は打たれる」というような言葉もまた習慣に根ざしていることを証明するのかもしれません。
だからこそ、空気を読み、波風を立てないことが「正しい」とされ、
私も嫌われない行動を選ぶのが習慣になっていました。
でもこれは「保証マインド」。
リスクを避ける代わりに、挑戦のチャンスやリターンも手放していたのです。
私のモブ化体験
私の本業は病院勤務の理学療法士です。
10年以上勤めています。これは私が入職したばかりの頃
当時担当することとなった患者さんから心ない言葉を受けて、精神のバランスを崩した時期がありました。
夜になるとその言葉を思い出して眠れず、
朝になると、憂鬱となり出勤前に何度もため息をつく日々。
その状況に慣れすぎてしまい自身の心が悲鳴を上げていることにすら気づかないでいました。
それでも「休ませてください」とは言えませんでした。
上司や職場の同僚から「仕事ができない奴」と思われ、嫌われるのが怖かったからです。
結局、限界まで我慢して心も体も動けなくなり、
業務にも影響が出始めたころ約1週間休職することになりました。
あのとき、自分の状態を早めに伝えていたら、
ここまで悪化する前に立て直せていたのかもしれません。
この経験で、私は痛感しました。
嫌われる勇気を持てないというのは、
単に意見が言えないだけでなく、自分の人生を守る選択すらできなくなる危険な状態だと。
心理学から見るモブ化の実態
心理学には「スパイラル・オブ・サイレンス」という理論があります。
自分の意見が少数派だと感じると、人は孤立を恐れて発言を控える傾向がある。
そして周囲が黙っているのを見て、さらに沈黙する人が増える…
こうして“空気”が支配する悪循環が生まれます。
(参考:Spiral of Silence - Wikipedia)
私もまさにこの状態でした。
「反対したら嫌われるかも」と思い、自分の気持ちを飲み込む。
そのうち、何も言わないのが当たり前になり、
気づけばただ周囲に合わせる“モブ”になっていたのです。
ここで助けになったのが、アドラー心理学の「課題の分離」という考え方です。
アドラーは、他人の評価や感情は相手の課題、自分がどう生きるかは自分の課題と明確に分けるように説いています。
(参考:ダイヤモンド・オンライン)
他人に嫌われるかどうかは、もう自分のコントロール外のこと。
(両学長の言葉を借りるなら自分の影響の輪の外のこと)
自分ができるのは「何を大切にするか」を決めて、自分の課題に集中することだけです。
嫌われる勇気を持つとは、リスクを受け入れ、
自分の課題にフォーカスして行動することなのだと思います。
モブ化から抜け出す一歩は、まずこの考え方を知ること。
そして「これは自分の課題か?他人の課題か?」と問いかけ、
小さな場面から自分の選択を取り戻していくことです。
小さなNOから始めよう
今の私は、少しずつ「リスクを受け入れる練習」をしています。
疲れているときは「休みます」と言えるようになったし、
飲み会の誘いなんかも行きたくない人とは行きません笑
筋トレしていることを理由にすると断りやすいです😊
意見を言うのが怖い場面でも、一言だけでも伝えるようにしています。
すると、嫌われる人には嫌われ、好かれる人には好かれるようになりました。
たとえ嫌われたとしても日本だけみても1億2千万人いる内の1人に嫌われただけですからね。大したことではないと考えます。
結果、
自分の可処分時間も増え、残業も減り
白黒がはっきりして
人間関係が前より健全になったのです。
まとめ
嫌われる勇気を持つというのは、リスクを受け入れること。
そしてその先には、自由や挑戦、成長というリターンが待っています。
自分の気持ちに、少しでいいから素直になってみませんか?
自分への嘘をやめて、自分の心をケアする。
あなたの人生の主役はあなただけです。代わりはいません。
自分の人生を大切に
今日、小さなNOをひとつだけ言ってみることから、始めていきましょう。
