- 投稿日:2025/09/25
- 更新日:2025/10/10
はじめまして。ふじと申します。
突然ですが、私は不動産投資を始めてから、資産規模で10億円を超えるまで拡大することができました。
もちろん、これは自己資金だけで実現できたものではなく、借入を活用したからこそ到達できた規模です。
※資産=負債+純資産なので純資産10億ではありません笑
ただし、記事にしておいてなんですが、私は借入での不動産投資をおすすめしたいわけではないということです。
借入には『良い借金』と『悪い借金』があり、見極めを誤れば人生を大きく狂わせるリスクがあります。
両学長も『借金なんかするんじゃねぇ!』とよく言われますが、その真意は“すべての借金が悪い”ということではありません。
・車のローンやリボ払いのように資産を生まない 悪い借金
・不動産や事業のように、借入金利以上のリターンを生む 良い借金
私は結果的に“良い借金”をできたからこそ拡大できましたが、これは万人に当てはまる話ではありません。
本記事は、あくまで私の実体験として読んでいただければ幸いです。
銀行が見ているのは「どれだけ資産を持っているか」
不動産投資を借入で始める上で、一番大事なのは“どれだけ資産を持っているか”という点です。
銀行がまず見るのは属性や肩書き以上に、実際に保有している資産です。
私の場合、サラリーマン時代に約10年かけて4桁万円の貯蓄を行いました。
当時は投資のこともよく理解しておらず、資産のほぼ100%を現金で持っていました。
結果的にこの現金が銀行からの高評価につながり、不動産投資を始めようと思ったときに、サラリーマンの属性も相まって大きな障害なく借入を行うことができました。
つまり、稼ぐ力を高めて貯蓄を積み上げることが、最初の1棟目から大きな規模に挑める最も大きな要因になります。
もちろん、規模が大きければリスクも上がるため万人におすすめはできませんが、私はこの信用力を背景に1棟目から億超えの物件を取得することができました。
サラリーマンでも1棟目から億超え物件に挑戦
私が最初に購入したのは、地方都市の幹線道路沿いにある事務所兼倉庫でした。
価格は1億円を超えていましたが、諸経費を含む自己資金は1割未満にとどまりました。これは、後述の2つの指標の考え方が良い影響を及ぼしており、良い条件で借入ができたからと考えています。
結果的に、地方銀行から25年ローンを引くことができ、築20年の鉄骨造ながら比較的長期の融資条件で借入が出来ました。
当時の表面利回りは7.5%ほど。
決して高くありませんが、入居していたテナントの賃料はまだ伸びしろがあり、結果的に1.5倍近くまで賃料を引き上げることができました。
これによりキャッシュフローが改善し、経営の安定につながりました。
“良い借金”かどうかを見極める2つの数字
ROI(投資全体に対する利益)
ROI(Return on Investment)は「物件価格に対して、年間いくら手元に残るか」を示す指標です。
計算式:
ROI(%)= 年間キャッシュフロー ÷ 物件価格 × 100
たとえば、1億円の物件で年間CF200万円ならROIは2%。
数字だけ見ると小さく見えますが、ローン返済のうち「元本返済」も資産として積み上がっていきます。例えばこの物件の賃料が1000万円で、年間500万返済していた場合、手元に残った現金だけでなく、返済による資産増加も含めて評価するのがポイントです。しかし、借金返済後もお金は残したい、、、そんな時に役立つ指標がROIです。
CCR(自己資金の回収スピード)
CCR(Cash on Cash Return)は「自己資金に対して何年で回収できるか」を見る指標です。
計算式:
CCR(%)= 年間キャッシュフロー ÷ 自己資金 × 100
例えば、自己資金1,000万円で年間CF200万円ならCCR20%、5年で回収できる計算になります。
私はCCR20〜30%(3〜5年で回収)を基準としてきました。
ROIとCCRの2点の指標を満たす物件は非常に少なく、数百棟に1棟レベルの物件にはなりますが、良い借金をしたいと思った場合、ROI2%以上、CCR20%以上は私にとっては絶対条件となります。
プロも無視できない「積算評価」とは?
もう一つ重視していたのが積算評価です。
・積算評価以下で買えれば、公的な評価額が購入価格を上回る
・実際の土地売買価格は積算評価より高いことが多く、価値が担保される
・解体コストがかかる物件などは、この評価額以下で取得可能なことも
積算評価以下で購入できれば、それもまた「良い借金」だと私は考えています。
プロが手を出さない物件を利益に変える方法
不動産投資において、個人投資家の最大の強みは「時間を味方につけられる」ことです。
プロの業者は「築古の満室物件」を避けます。
解体時に立退き費用がかかり、短期的に利益を出しづらいからです。
しかし個人投資家であれば、長期保有を前提に少しずつ収益を改善し、プロが避ける物件を利益に変えることができます。
借金は減り、純資産は増える──拡大の黄金サイクル
結果的に、不動産投資では:
・利益が積み上がる
・借金は減っていく
・資産は大きく変わらないが、負債が減り、純資産が増える
このサイクルを回すことで、銀行からの評価も高まり、さらに条件の良い借入ができるようになります。
これが、私が考える個人の不動産投資家における基本戦略です。
拙い文章で恐縮ですが、皆様の稼ぐ力・増やす力向上のご参考になれば幸いです。
繰り返しになりますが、不動産投資は法律やローカルルールなど、複雑な条件が絡み合った世界です。判断に迷う時やわからない点が残っている時、そんな時のチャレンジは良い借金とならない可能性が高いと思います。【借金なんかするんじゃねぇ】という前提の元ご参考になれば幸いです。
※ROIやCCRの具体的な計算方法や積算評価の求め方については、ニーズがありそうであれば、別記事として投稿しようと思います。