- 投稿日:2025/09/25

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こんにちは、内科医のスズカです。
「キーンと高い音がする」「ジーッと蝉の声のように響く」
─こんな“音のない音”を感じたことはありませんか?
耳鳴りはとても身近な症状で、日本人の約1割が日常的に経験しているといわれます。
鼻と耳は「耳管」という細い管でつながっていて、鼻の不調で鼻の粘膜が腫れると、耳の換気や圧の調整が乱れて耳閉感や耳鳴りにつながることがあります。
耳鳴りは一時的に収まることもありますが、繰り返す・強くなる・片耳だけに出る──そんなときには注意が必要です。
今回は、耳鳴りの正体と背景にある病気、そして対策と受診の目安について整理していきましょう。
耳鳴りの正体
耳鳴りとは、実際には周囲に音が存在しないのに、自分の耳や頭の中で
「キーン」「ジー」「ザー」といった音が聞こえる現象です。
医学的には「幻聴」ではなく、耳や神経の働きによって実際に感覚と
して“音”が発生している状態と考えられています。
日本では成人の約10〜15%が耳鳴りを経験しており、そのうち1〜2%は
生活に支障をきたすほど強い耳鳴りに悩まされていると報告されています。
(J Am Acad Audiol. 2016)

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