- 投稿日:2025/09/30
- 更新日:2025/09/30

はじめに
私はメンタルが強い方ではありません。
10代の時は摂食障害になったし、リストカットや鬱病も経験しています。
人からの評価もすごく気にするし、ちょっとした一言を何日も引きずったり。
仕事のプレッシャーで眠れない…なんてこともしょっちゅう。
この記事ではそんな私が、「コメントや評価、周りからの言葉に傷ついた時の、すぐに出来る気持ちの切り替え方」を、私の学びと経験を元にお話ししていきます。
・YouTubeやSNS発信をしていてコメントに傷ついたことがある
・目標に向かって頑張ってるのに「やめた方がいい」と言われる
・頑張ってご飯を作ってるのに「美味しくない」と言われたことがある
・仕事で評価されず、ダメ出しばっかりされる
という方は、ぜひ最後までご覧ください。
少し、いや、明日からだいぶ生きやすくなるかと思います。
NVC(非暴力コミュニケーション)のこと
私はコミュニケーションの専門家として、「NVC」を軸に活動しています。
NVCとは Nonviolent Communication の略で、直訳すると「非暴力コミュニケーション」。
1970年代、アメリカの臨床心理学者マーシャル・B・ローゼンバーグ博士が、さまざまな心理学や宗教観をもとに体系化した、自分の内と外に平和をつくるプロセスです。
具体的には、
_Observation(観察・評価を交えず事実のみを捉える)
_Feeling(感情・気持ちや感情を言葉にする)
_Need(ニーズ・感情の奥にある、人間の普遍的な「大事にしたいこと」)
_Request(リクエスト・ニーズを満たすための具体的な要求)
の4つのステップを意識しながら、自分や相手の中で起きていることに耳を向け、お互いを平等に大切するコミュニケーションの形です。
ちなみにこのNVCが日本に入ってきたのは2014年ですが、まだ知名度は低めです。
同じく2014年には、MicrosoftのCEOが人間関係の立て直しにNVCを社内に導入。
当時、Microsoftは敵対心や内輪もめ、裏切りのカルチャーで有名だったそう。でもこれをきっかけに社内の風通しが良くなり、売上が3倍近く上がったとか…
NVCはそれ以外にも、海外では裁判や教育現場、留置所や病院でのカウンセリング、部族抗争、国連開発計画の場にも導入されており、
日本では、一部の病院のカウンセリングや公立小学校や幼稚園、教員研修などで少しずつ導入され始めています。
コミュニケーションには、暴力と非暴力の2つがある
「非暴力」と聞くと、ガンジーとか何やらものすごい精神世界を想像しますが、NVCの「非暴力」はもっと身近で日常的な、ものの見方です。
わかりやすいように、まずは非暴力の逆、「暴力」の側面からいってみます。
「暴力」と聞くと、怒鳴るとか脅すとか…
そういうわかりやすいものもありますが、実はその他にも、
「ジャッジ・評価する」
「決めつけ」
「批判・非難」
「診断を下す」
「ご褒美や罰を与える」
「ラベリング・レッテルを貼る」
「謝罪する・させる」
「羞恥心や義務感を与える」
こういったものも、実は暴力コミュニケーションの一部です。
「じゃあ、非暴力ってこれらを止めること?」と思われがちですが、実は違います。
「暴力的な言動の奥に隠れている、感情とニーズに耳を向けていくこと」
これが、NVCで言う「非暴力」の定義です。
SNSについたコメントにモヤモヤ…
例えば、あなたのSNS投稿にこんなコメントがついたとします。
👨「注意喚起どころか、ただ不安を煽ってるだけじゃん」
これはまさに、「評価」や「決めつけ」といった暴力コミュニケーション
のオンパレードです。(だからムカっとするし、傷つくわけです)
でも、「この暴力的な言葉の裏には、何かしらの感情やニーズがある」というのが、”NVCのものの見方”です。
そこで、このコメントを「非暴力」で表現してみましょう。
👨「注意喚起どころか、ただ不安を煽ってるだけじゃん」
↓
👨「”守ること”や”気づき”のニーズが満たされるかと思って投稿を見たけど、残念ながら、逆に満たせなくなって怖くなった」
こんな感じになります。
「コメントした人は、”その人の中に何かしらの大事にしたいことがあった”んだけど、でもそれが満たせなかったことを攻撃的な言葉で嘆いたり、表出している」というわけです。
動画講座への、辛辣なレビュー
ところで私は、Udemyというプラットフォームでコンテンツの自動販売をしています。
(こちらの記事に書いてありますので、お時間があったらぜひ読んでみてください😊→【未経験でできた!コンテンツ自動販売で月28万円達成するまでにやったこと】)
実はこのUdemyでは「レビュー(評価システム)」があり、かなり辛辣なコメントがつくことがあります。
「時間の無駄だった」
「話し方が幼稚で、内容が入ってこない」
「前振りが長い、中身が乏しい」
などなど…。(書いてても辛い)
これをNVCの視点で非暴力に言い換えるなら、「この方たちにとっては、残念ながら私の講座が「発見」「効率性」「明確さ」のニーズを満たす手段にはならなかった」ということ。
でもこういう暴力的な表現はもちろん、ダメージを受けます。
しんどいし悲しいし、忘れたいのに忘れられず、ずっと心がチクチクし続けます。
そして、こういう「辛辣な評価を受けた側」に起こる”痛み”や”感情”もすごく大事なことで、評価を受けた側は、「貢献」のニーズや「価値の承認」「尊厳」のニーズが満たされなくなるから、心が痛むのです。
周りは、結構言いたい放題言ってくるわけで
例えば他にも、こんなことはありませんか。
👩目標に向かって頑張ってるのに「やめた方がいい」と言われる
→これは、頑張ってる側は本当は、「自己実現」「正直さ」「承認されること」のニーズを満たしたいわけです。でも否定されるとそれが満たせなくなる。
そして「やめた方がいい」と言う相手は、例えばそれが家族だったら「安定」のニーズが満たせなくなるのを恐れているのかもしれないし、もしそれが同僚なら、「仲間」のニーズがそこにあるのかもしれません。
👩頑張ってご飯を作ってるのに「美味しくない」と言われる
→これは作った側は、「感謝・価値の承認」「知ってもらえること」のニーズを満たしたいのに、評価でそれが満たせなくなります。
そして「美味しくない」と言う相手は、例えばそれが家族だったら「生命の維持」「楽しみ」のニーズが満たせなかったのかもしれません。
👩仕事で評価されず、ダメ出しばっかりされる
→これは、仕事をしている側は「自己価値の承認」「貢献」のニーズを満たしたいのに、評価でそれが満たせなくなります。
そしてダメ出しをする相手は、「効果的であること」「流れ・フロー」のニーズが満たせなかったのかもしれません。
さいごに
「あの人はそういう性格(考え・価値観)だから」とか
「どっちの意見が正しいんだろう?」とか
そういった”ラベリング”や”正誤のゲーム”から一瞬だけ離れて、まずは「自分は何を大事にしたかったのか?」を想像してみる。
これがまずは一番、大切なことです。
もちろん、自分の痛みが強いうちは「相手の大事にしたかったこと」まで考えなくて大丈夫です。
その上で、もしそうしてみたいと思えた時だけ「相手の大事にしたかったこと」もなんとなく想像してみる。
こんなふうに、暴力的な言動の裏側に少しだけ興味を向けてみると、自分が傷ついている事実や自分が大事にしたかったことを知れて、少しずつ心の修復力(レジリエンス)が高まります。
__ただもちろん、この「NVCのものの見方が正しい!」とか、そういうわけではないことも添えさせてくださいね。
相手の一言に傷ついて立ち直れなかったり、悔しくて眠れない夜に、あなたの心が少しでも和らいだら幸いです。
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