- 投稿日:2025/09/30

はじめに
このブログでは、金融機関や周囲の人がなかなか教えてくれない「お金のリアルな話」をお伝えしています。
私は40歳でリタイアを実現し、自由な時間の中で学んできた知識を皆さんと共有することで、一人でも多くの人がお金に困らない人生を送れるようにしたいと考えています。
今日は「民間保険は羊の皮をかぶった狼」というテーマでお話しします。
民間保険は「羊の皮をかぶった狼」?
「羊の皮をかぶった狼」とは、一見親切そうに見えながらも、内側では良からぬことを考えている存在を指す比喩です。
民間保険はまさにこの言葉に当てはまります。
販売員は笑顔で寄り添いながら、不安を煽るトークを展開します。
パンフレットには「1日あたり○万円の入院費」といった数字が並び、恐怖を強調します。しかし実際には高額療養費制度があるため、そこまで大きな負担にはなりません。
医療保険・先進医療の落とし穴
「先進医療は1回で300万円以上かかる」という話を耳にしたことがあるかもしれません。しかし、先進医療は症例数が少ないために「先進」と呼ばれているだけで、必ずしも最新・最良の治療法ではありません。
多くの治療は時間の経過とともに標準治療へ移行します。
つまり「先進医療だから備えないと危険」という考えは誤解です。
大切なのは、早期発見のために健康診断や人間ドックを受けることであり、日常の生活習慣を整えることです。
本当に必要な保障とは?
私自身、医療保険や死亡保険のほとんどに加入していません。
妻と二人暮らしであり、死亡保障は不要ですし、入院費用も自己資金で対応できると考えています。
ただし、不安を完全に排除することはできないので、心の安定のためにごく一部、安価な薬剤治療保険だけ加入しています。
ここで重要なのは「感情論に流されないこと」です。
保険は不安を解消してくれる商品に見えますが、実際は加入者全員が得をする仕組みにはなっていません。
保険会社は利益を出すために存在しているからです。
貯蓄型保険とインデックス投資の比較
貯蓄型の生命保険に加入すると、10年〜20年積み立てても110%程度しか増えないケースが多いです。
年率換算するとわずか0.5〜1%程度しか利回りがありません。
一方、インデックスファンド(例:S&P500)に長期投資すれば、歴史的に平均年率5〜7%のリターンが期待できます。
72の法則を使うと、6%の利回りなら約12年で資産は2倍になります。
つまり、保険での貯蓄よりも投資による資産形成の方が圧倒的に効率的です。
保険よりも優先すべきこと
保険はあくまで「最悪の場合の補助」に過ぎません。
加入を検討する前に、まずは以下を優先するべきです。
緊急時に備えた生活費の貯蓄(最低半年〜1年分)
健康維持のための生活習慣改善(食事・運動・睡眠)
定期的な人間ドックでの早期発見
長期的な資産形成(インデックス投資など)
これらを実践すれば、多くの場合で高額な民間保険は不要になります。
まとめ
民間保険は「羊の皮をかぶった狼」と言える存在です。
不安を煽られて契約する前に、公的保障や自己資金、そして投資による資産形成を考えてみましょう。
もちろん、どうしても不安を抱えてしまう方は、低コストの掛け捨て保険を「心の安定料」として利用するのも一つの方法です。
ただし、基本的には貯蓄と投資の仕組みを理解し、知識を持って判断することが大切です。
賢く備えて、無駄な保険料を払わず、将来に向けて自分のお金を増やしていきましょう。