- 投稿日:2025/12/06
【ご挨拶】
こんにちは!
ヒプノセラピストの「ねっこ先生」です。
今回も、皆様の暮らしに役立つ心理学の効果をサクッと5分程度の長さにまとめてご紹介していきます。
よろしくお願いします!
今回取り上げるのは **確証バイアス** です!
稼ぐ力、人脈作り、円滑な人間関係構築等に、是非お役立てください^^
【起源/由来】
確証バイアスという概念は、1960年代にイギリスの心理学者 ピーター・ワトソン が行った実験によって、初めて学術的に明らかにされました。しかし、その概念自体は、さらに古くから認識されており、哲学者フランシス・ベーコンが1620年に著した『ノヴム・オルガヌム』の中で、人間が自身の信念を支持する証拠ばかりを探す傾向があることを指摘しています。ワトソンの実験は、この人間の思考の偏りを、科学的な手法で証明したものです。
【エピソード】
確証バイアスを象徴する有名なエピソードは、ワトソンが行った**「2-4-6問題」**の実験です。
「2-4-6問題」:
ワトソンは、被験者に「2-4-6」という3つの数字の並びを見せ、「この数列が従っているルールを見つけ出してください」と伝えました。そして、被験者が自分で他の3つの数字の並びを考え、それがルールに当てはまるかどうかをワトソンに尋ねることを許可しました。
多くの被験者は、例えば「4-6-8」や「10-12-14」といった、**「2ずつ増える」という仮説を立て、その仮説を裏付けるような数字の並びばかりを提示しました。しかし、正解のルールは「ただ単に、前の数字より大きい」**という非常にシンプルなものでした。被験者は、自分の仮説を証明しようとするあまり、その仮説を否定するような並び(例:「5-4-3」)を試そうとしなかったのです。
【生活への活用事例】
確証バイアスは、私たちの日常生活において、様々な場面で影響を及ぼしています。年齢や性別を問わない具体的な例を5つ挙げます。
1.政治・社会問題:
🏛️ 自分が支持する政治家や政党に対し、その良い点ばかりを報じるニュースを積極的に読み、反対意見や批判的な報道は無視することがあります。これにより、自分の支持がさらに強固になります。
2.商品の購買:
🛍️ 新しいスマートフォンを買う際、特定のブランドのファンである場合、そのブランドの良いレビューばかりを検索し、欠点や悪いレビューは無視して、購入を正当化することがあります。
3.人間関係:
🗣️ 誰かに対する第一印象が「苦手な人だ」と決まると、その人の言動の中で、自分の印象を裏付けるようなネガティブな部分ばかりに目が向き、良い部分を見過ごしてしまうことがあります。
4.健康・医学:
👨⚕️ 特定の健康法やサプリメントを試す際、その効果を信じていると、**「これを飲んだから体調が良い」**と、体調が良くなった原因をその健康法に結びつけ、科学的根拠を無視してしまうことがあります。
5.SNSでの情報共有:
📱 SNSで自分の意見と一致する投稿や記事を見つけると、その情報をすぐに「正しい」と判断し、他の視点からの情報は探さずに拡散してしまうことがあります。
【活用時の注意点】
確証バイアスに惑わされず、客観的な判断を下すためには、以下の3つの点に注意が必要です。
1.「反証」を試みる:
🔎 自分の考えが正しいと思ったら、あえてその考えに反する情報を探し、その情報を吟味する習慣をつけましょう。
2.多様な情報源に触れる:
👥 ニュースや意見を、一つの情報源だけでなく、複数の異なる情報源から得るように心がけましょう。これにより、自分の信念に沿わない意見にも触れる機会が生まれます。
3.自分の感情を認識する:
😔 確証バイアスは、自分の考えを守りたいという感情から生じます。何かについて強い意見を持っている時は、一度立ち止まり、**「感情的になっていないか?」**と自問自答することが大切です。
【まとめ】
確証バイアスは、私たちが無意識のうちに陥りがちな、非常に強力な認知バイアスです。この効果は、私たちの思考を偏らせ、客観的な事実から目をそらさせてしまう可能性があります。しかし、この効果を理解し、意識的に「反証」を試み、多様な意見に触れる努力をすることで、私たちはより健全で、多角的な視点から物事を判断できるようになります。自分の考えを信じることは大切ですが、その信念が**「偏った情報」**に基づいているかもしれないという謙虚な姿勢こそが、真の成長と賢明な意思決定への鍵となるでしょう。
今回の内容は以上です。最後までお読みいただきありがとうございました!次回の配信も、ぜひご期待ください!!!