• 投稿日:2025/11/15
ねっこ先生と学ぶ”暮らしに役立つ心理学” ー 【スリーパー効果】

ねっこ先生と学ぶ”暮らしに役立つ心理学” ー 【スリーパー効果】

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ねっこ先生@ヒプノセラピスト

ねっこ先生@ヒプノセラピスト

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要約
スリーパー効果とは、信頼性の低い情報源から得た情報でも、時間が経つにつれてその情報源と情報内容との結びつきが弱まり、情報自体の説得力が増す心理現象です。最初は「嘘くさいな」と感じた情報が、時間の経過とともに**「誰から聞いたか」を忘れ**、情報だけが記憶に残ることで起こります。

【ご挨拶】

こんにちは!

ヒプノセラピストの「ねっこ先生」です。

今回も、皆様の暮らしに役立つ心理学の効果をサクッと5分程度の長さにまとめてご紹介していきます。

よろしくお願いします!

今回取り上げるのは **スリーパー効果** です!

稼ぐ力、人脈作り、円滑な人間関係構築等に、是非お役立てください^^

【起源/由来】

スリーパー効果は、第二次世界大戦中に米軍が兵士のプロパガンダ(政治的宣伝)への反応を研究していた際に発見されました。心理学者 カール・ホブランド を中心とする研究チームが、信頼性の低い情報源(敵のプロパガンダなど)と信頼性の高い情報源(自国の専門家など)からのメッセージが、時間の経過とともに人々の態度にどのような影響を与えるかを調査しました。その結果、信頼性の低い情報源からのメッセージが、最初は効果が薄かったにもかかわらず、数週間後には効果が増していることが明らかになりました。

【エピソード】

スリーパー効果を象徴する有名なエピソードは、前述の**「米軍のプロパガンダ」**に関する研究です。

プロパガンダの実験: 兵士を対象に、信頼性の高い情報源(例:著名な専門家)と信頼性の低い情報源(例:反戦プロパガンダ)から、同じ内容のメッセージ(例:戦争の終結に関する予測)を伝えました。実験直後、兵士たちは信頼性の高い情報源のメッセージを信じましたが、数週間後には、信頼性の低い情報源からのメッセージを信じる人の数が増加していることが分かりました。これは、**「誰が言ったか」という情報が記憶から薄れ、「何を言ったか」**という情報だけが残ったためだと説明されています。

【生活への活用事例】

スリーパー効果は、私たちの日常生活において、様々な場面で影響を及ぼしています。年齢や性別を問わない具体的な例を5つ挙げます。

1.噂話:

🗣️ 友人から聞いた、信憑性の低い芸能人のゴシップや噂話を、その場では「また適当なことを言ってるな」と聞き流します。しかし、数週間後には、その情報が**「まるで本当のことのように」**感じられ、他の人に話してしまうことがあります。

2.SNSでのデマ:

📱 信頼性の低いアカウントが発信したデマ情報を、最初は「フェイクニュースだろう」と疑います。しかし、時間が経つと、その情報が**「どこかで見た、確からしい情報」**として記憶に残り、信じてしまうことがあります。

3.広告:

📺 予算が少ない企業が、信頼性の低いインフルエンサーや、素人が作ったような動画広告を出すと、最初は「胡散臭い」と感じられます。しかし、何度も見ているうちに内容だけが記憶に残り、その商品に興味を持つことがあります。

4.健康法:

🏃‍♀️ 専門家ではない人がネットに投稿した、根拠の薄い健康法を最初は無視します。しかし、何気なく読んだその情報が頭の片隅に残り、しばらく経ってから**「そういえば、〇〇がいいって聞いたな」**と思い出し、試してみることがあります。

5.政治:

🏛️ 選挙期間中、信頼性の低い情報源(例:匿名の掲示板)が特定の候補者に関するネガティブな情報を流すと、最初は信じられなくても、時間が経つにつれて**「もしかしたら本当かも」**と感じ、投票行動に影響を与えることがあります。

【活用時の注意点】

スリーパー効果は、情報の信憑性を見誤る危険性があるため、以下の3つの点に注意が必要です。

1.情報源の確認:

📰 記憶から情報源が薄れることを防ぐために、新しい情報に触れた際は、**「これは誰が言っているのか?」「この情報はどこから来ているのか?」**と、情報源の信頼性を常に確認する習慣をつけましょう。

2.情報のファクトチェック:

🧐 自分が信じている情報が、本当に正しいか不安になったら、複数の信頼できる情報源を使って、その情報を裏付けたり、事実かどうかを確認したりすることが重要です。

3.感情的な判断を避ける:

スリーパー効果は、感情的な情報に特に影響を受けやすい傾向があります。**「感情的に心に響いた情報」**は、時間を置いて冷静に判断し直すことが大切です。

【まとめ】

スリーパー効果は、信頼性の低い情報が、時間の経過とともにその影響力を増すという、私たちの記憶と判断の偏りを示唆する重要な心理現象です。情報過多な現代社会において、この効果を理解することは、デマや誤った情報に惑わされないための自己防衛策となります。私たちは、ただ情報を受け取るだけでなく、情報源の信頼性を常に意識し、自らの頭で情報を吟味する習慣を身につけることが、賢く生きるための鍵となるでしょう。


今回の内容は以上です。最後までお読みいただきありがとうございました!次回の配信も、ぜひご期待ください!!!

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ねっこ先生@ヒプノセラピスト

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