- 投稿日:2025/11/03
こんにちは。元大手大学受験予備校職員の”たけいし”といいます!
私はこれまで大学受験予備校で多くの受験生、保護者と関わってきました。
受験期では、子ども本人だけでなく、親自身の葛藤も深くなります。
「もっと頑張らせたい」と思う一方で、
「無理してほしくない」と願う気持ちもある。
「十分に頑張っている」と感じる一方で、
「成功するためには、もっと、もっと」と期待してしまう。
「A大学を受験させたい」
「いやB大学だ」
「夜遅くまで塾で頑張らせた方がいい」
「いや、夕食は家族揃って食べるべきだ」
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そして夫婦で意見がすれ違い、気づけば家の中がピリピリしている・・・。
そんな時に大切なのは、「夫婦のどちらが正しいか」を決めることではありません。
夫婦間で違いをどう理解するか、そして子どもへどう伝えるかです。
1. 「価値観の違い」は自然なことと受け入れる
夫婦で受験への考えが違うのは、当然のことです。
●一方は「将来を見据えて厳しく育てたい」
●もう一方は「今を大切にして、無理をさせたくない」
どちらも根っこにあるのは「子どもの幸せを願う気持ち」。
対立ではなく、“方向の違う愛情”として受け止めるだけで、心のトーンが変わります。
「あなたは将来を見てる、私は今を見てる」
こう言葉にするだけで、お互いの視点を理解しやすくなります。
2. 子どもの前では「一本の軸」で話す
意見が違っても、子どもの前では一貫したメッセージを出すことが最優先です。
親がバラバラの発言をすると、子どもは「どっちに合わせればいいの?」と混乱します。
最悪の場合、「自分が原因でケンカしてる」と感じ、罪悪感を抱いてしまうことも。
🔹実践ポイント
1️⃣ 夫婦であらかじめ「譲れない部分」と「調整できる部分」を共有する
2️⃣ 「子どもにはこう伝えよう」と言葉のトーンを合わせる
3️⃣ 子どもの前では、「一致して見える姿」を意識する
「お父さんとも話して、私たちはこう考えているよ」
こうした伝え方が、子どもの心を驚くほど落ち着かせます。
3. 「方針」より「軸」を共有する
受験方針をすり合わせるよりも、まず共有すべきは「どんな人に育ってほしいか」という軸です。
例: 「自分で考えて行動できる人になってほしい」 「失敗を怖がらない子に育ってほしい」
この「どんな人物に成長してほしいか」という軸が一致すれば、塾選びや勉強方針などの細部は自然と揃っていきます。
4. 子どもは「一致」より「安心」を求めている
子どもは、夫婦の意見の違いそのものよりも、家庭の空気の重さに敏感です。
多少考えが違っても、家庭が穏やかであればそれだけで安心します。
受験期に本当に大切なのは、「正しい方針」よりも「安心できる空気」。
完璧な一致よりも、違いを穏やかに扱える関係性を目指しましょう。
夫婦は“チーム”です。
プレイヤーと監督のように役割が違っても、ゴールは同じ。
●違いを否定しない
●子どもの前では一本の軸
●家の空気を穏やかに
この3つがあれば、価値観の違いはむしろ家庭のバランスになります。
「一致」より「安心」
それが、受験期の最強の夫婦サポートです。
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