• 投稿日:2025/11/19
【短編小説2】小さなベーカリーで見つけた灯り

【短編小説2】小さなベーカリーで見つけた灯り

  • 1
  • -
会員ID:UwahQhQ1

会員ID:UwahQhQ1

この記事は約3分で読めます
要約
朝の散歩で見つけた小さなパン屋🥐 扉の向こうの甘い香りが、学生時代の土曜の朝をそっとよみがえらせる。 米粉パンとレモンパンを抱えて歩く帰り道は光に満ち あかりの胸に小さな灯りが静かに灯る物語。💛

朝の空気がいつもよりやわらかい気がして、

あかりはいつものように散歩に出た。


休日の、行き先のない歩み。それが彼女にとっての贅沢であり、

自分に戻るための静かな儀式だった。


住宅街を抜けて細い路地に入ったとき、

ふいに、小さな異国の玄関のような建物が目に入った。

ChatGPT Image 2025年11月19日 20_43_59.png

英語で書かれた木の看板がぶら下がり、

窓辺にはアンティークの小物がこぢんまりと並んでいる。

まるで街角の影にそっと隠れた“魔女の家の入口”みたいで、

あかりは思わず歩みを止めた。


真鍮の取っ手に手を添えると、ひんやりした金属が指先を冷やした。

その冷たささえ心を静かにさせる。


扉を押し開けた瞬間――

甘くて、ふかふかしていて、あたたかい匂いが頬に触れた。

ChatGPT Image 2025年11月19日 21_21_27.png

それはただの焼きたての香りではなく、

どこか懐かしい場所へ導くような温度を帯びていた。

バターの甘さ、小麦が膨らむときに生まれる柔らかな匂い、

少し焦げたチーズの香ばしい気配。

それらがゆっくりと混ざり合い、

胸の奥の、ほこりの被った引き出しをそっと開けてくる。

続きは、リベシティにログインしてからお読みください

ノウハウ図書館でできること
  • すべての記事の閲覧

  • ブックマーク

  • いいね・レビュー

  • 記事の投稿※応援会員(有料)のみ

  • ポイントの獲得※応援会員(有料)のみ

※会員登録には、新入生会員(初月30日無料)と応援会員(有料)があります

応援会員制度とは?
さらに!
  • リベシティの他の機能やサービスもご利用いただけます詳しく見る

ブックマークに追加した記事は、ブックマーク一覧ページで確認することができます。
あとから読み返したい時に便利です。

会員ID:UwahQhQ1

投稿者情報

会員ID:UwahQhQ1

イルカ会員

この記事に、いいねを送ろう! 参考になった記事に、
気軽にいいねを送れるようになりました!
この記事のレビュー(0

まだレビューはありません