- 投稿日:2025/11/27
”尿酸”ってなに?
尿酸とは、プリン体が体内で分解されるときにできる老廃物のことです。プリン体はDNAなどの材料やエネルギーとしても使われる物質であり、身体にとっては欠かせないものです。しかし尿酸はプリン体の老廃物であり、身体にとっては不要なものであるため、通常は腎臓から尿として排泄されます。
尿酸が高いとどうなるの?
尿酸が高いと大きく2つの病気の原因になります。それは、痛風と尿路結石です。
①痛風
痛風はよく名前は耳にしたことがあるかもしれません。痛風とは、血液中の尿酸濃度が高くなり、それが関節内で結晶化すると炎症を引き起こし、痛みや腫れを引き起こします。
痛風が起こりやすいのは、足の親指(最多)や膝、肘、足首、手首などです。痛みや腫れ、熱感を感じたら痛風を疑います。
②尿路結石
尿路結石もよく耳にする病気でしょう。こちらも発生機序は痛風と似ていて、関節内ではなく尿酸が尿路に結晶化すると尿路結石となります。
尿路結石があると血尿が出現することがあります。またもし尿路の狭いところに結石が詰まると、痛烈な痛みを引き起こします。大の大人が救急車を呼ぶほど痛むこともあります。基本的には鎮痛薬を使いながらよく水を飲んで排出するのを待つしかなく、数日間痛みが持続します。結石が大きい場合は腎盂腎炎という感染症を引き起こしたり、手術が必要になったりすることもあります。
引用元:たかぎファミリークリニック
部位によって「~結石」という名称がつき、まとめて尿路結石と呼んでいます。よく痛みの原因となるのは尿管結石です。
尿酸が高くなる原因って?
尿酸値も、コレステロールや血糖と同様、生活習慣と遺伝の2つの要因があります。今回も遺伝は諦めて、生活習慣を見直しましょう(笑)。
尿酸の値を下げるには?
①お酒の飲み過ぎに注意しよう
ビールにプリン体が多く含まれているのはよく知られていることでしょう。実はそれ以外にもアルコール自体に尿酸を上げる要因が2つあります。
・尿酸を作る:アルコール自体を分解する際にプリン体が生成される
・尿酸を排泄できない:アルコールにより腎臓から尿酸の排泄を妨げる
このため、プリン体オフのアルコールでも尿酸を上げてしまうので注意しましょう。
禁酒する必要はないので、適度な量に抑えて、うまくお酒と付き合いましょう。
②プリン体を多く含む食品を避けよう
プリン体は食品にも多く含まれています。
引用元:尿酸なるほど.com
上記食材の食べ過ぎには注意しましょう。
③水をよく飲もう
尿酸は腎臓から排泄されるものです。そのため腎臓の機能をしっかり保って上げる必要があります。腎機能に関する生活習慣の注意点は後日解説よていですが、まずは水を十分量飲むことを意識しましょう。
体重や運動量によって必要な水の量は個人差がありますが、概ね1日2Lを目安にしましょう。1度に飲むのではなく、コップ1杯(200mL)をこまめに飲むことを意識しましょう。
④運動をしよう
「また?」と思われるかもしれませんが、やはり運動は重要です。運動により尿酸を下げる理由は以下のものがあります。
・肥満の解消:内臓脂肪は尿酸の排泄を妨げるため高尿酸血症に密接に関連しています。肥満を解消することで尿酸を下げる効果があります。
・血行促進:運動により血行を促進することにより、尿酸の排泄が促進されます。
大きく上記2つの理由があります。無理のない範囲で数分~数十分のウォーキングから始めてみましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
実は高尿酸血症は生活習慣病の代表のような側面があります。例えば高血圧や肥満になると腎臓の機能が落ちて尿酸が排泄できなくなったり、食事のバランスが悪くてプリン体を多く摂取してしまったり…。
また痛風や尿路結石は痛烈な痛みを引き起こします。甘く見ずに今のうちから対策しましょう。