- 投稿日:2025/12/19
- 更新日:2025/12/21
はじめに
簿記の勉強は「ゲームのルール」を覚える感覚でいい
簿記の勉強は、突き詰めると「簿記というゲームのルールを理解する」ことです。茶道の作法を覚えるのに近く、最初からすべてを理屈で飲み込もうとすると心が折れやすいと感じました。※ちなみに自分は茶道は未経験です。
簿記ではよく「理屈で覚えよう」「理解が大事」と言われます。もちろんそれは正しいのですが、私の実感としては、最初から “理解 → 仕訳が書ける” という一直線ではありませんでした。
むしろ、
・問題を解いて典型的な仕訳パターンに慣れる
・仕訳が書けるようになる
その後に
・「なぜ資産は借方なのか」「なぜ評価勘定は貸方なのか」を言語化できるようになる
すると仕訳の貸借の間違いやミスもなくなる
――という順番で、理解が螺旋状に深まっていく感覚でした。
この「螺旋」を前提にすると、途中で詰まっても折れにくいです。
そして、簿記2級では、簿記3級で「なんとなく」書けている仕訳を、もっと本質から説明できる理解が必要になるようです。
合格ノウハウ
まずは「受験日を決める」
まずやるべきことは、受験日を決めることです。
これで合格までの道のりの半分は終わったと言っていいくらい、勉強の集中力が変わります。
私がやった勉強の流れ(ざっくり全体)
①「簿記3級試験」のことをざっくり理解する
・過去問を1回分見て、すぐに答えを見る(全体像をつかむ)
・CPAラーニングの「心構え」系の動画を見て、戦い方を先に把握する
②ふくしま先生のYouTubeを1周(第1問対策の土台)
後から振り返ると、これは実質「第1問(仕訳)」対策の位置づけでした。
私のやり方はこうです。
(1)概要欄の問題と答えを見てから動画を見る。
※「これは簡単ですよね?」「これはもう分かりますよね?」などと煽られます。「え?理解できてないの自分だけ、ヤバいかもm(_ _)m」とめっちゃ不安にさせられます。でも安心してください。ふくしま先生が天才なだけです。自分の場合は1周目の理解は半分以下でした。
(2)動画を見終わった後に概要欄の問題を解き、間違えた問題はスマホのメモ帳などに記録しておく。
※1周目で分からない問題があっても普通です。また、動画のコメント欄も見ると面白いです。「ダメだ。この動画から一気にわからなくなった」「この問題は1周目ではわからないのが当然」などのコメントが有って安心できます。また、概要欄の問題を詳しく解説してくれているコメントもあります。
③ 模試を解く(最初は点数が低くて当然)
・この段階で模試を解くと、おそらく30〜50点くらいになります(自分は43点でした)。
・でもここで落ち込む必要はありません。この段階の模試は自分の弱点を炙り出すための作業だからです。
④ふくしま先生の動画の概要欄の「間違えた問題」を解き直す(動画2周目)。
1周目で間違えた問題を解き直し、必要に応じて動画本編を見返す。
ここで点が伸び始めます。ここでも間違えた問題はメモしておきます。
⑤模試に取り組む
ここで恐らく、1回目の模試から10〜20点程度伸びていると思います。自分は55点でした。
⑥第2問・第3問の解き方ポイントをチェックする
第2問と第3問は、解き方の型を早めに把握するのが大事です。
CPAラーニングの「解き方ポイント」などで「解く順番」や「見落としポイント」を固めます。
⑦直前期
・とにかく模試を回す(私は合計15回分解きました)
・大問2はパニックになりやすいので、意識して対策する
・補助簿の選択問題は、「簿記3級 補助簿選択一覧」などで画像権s区しておき、一覧表をすぐに見れるようにしておく。
・語句選択の問題は、自分の間違えたものをまとめておく。
その他
▶毎日の勉強ルーティン
・夜:どうしても覚えられないものを寝る前にざっと確認(最後に刷り込む)
・朝:昨日までの「間違えた問題」「気づき」を見返す(フレッシュな脳に入れる)
▶ChatGPTの活用(使い方が大事)
・分からない問題が出てきたらChatGPTに聞きましょう。ただし、効果を最大化するコツがあります。
・「自分はこう考えた」「自分はこう仕訳した」「模範解答がこうだけどこの部分が納得できない」…まで書くと、回答の質が上がります。
・また、質問は毎回新規チャットにせず、同じチャットで続けた方が自分の理解度に合わせた回答になりやすいと感じました。
当日の流れ・注意点
▶受験前日まで
・CPAラーニングの上記の動画を早めに見ておきます。
※持ち込み可否は会場ルールに左右されるので、必ず公式案内を事前確認がおすすめです)
▶当日〜試験開始まで
・受付 → 荷物をロッカーへ → 着席 → 注意事項を読む → 自分のタイミングで開始 という流れを想定しておくと焦りません。
・(持ち込みOKな)電卓、身分証明書(1枚で済むものは顔つきの証明書。運転免許証、マイナンバーカード)
・受付で次のものを確認;ティッシュとゴミ袋、イヤホンや耳栓、計算用紙が2枚有るか(&追加で欲しくなったらどの用に呼び出すか)
・受験時刻の30分前から受付可能 とのことでした。受付後に開始直前まで参考書を確認できると思っていたのですが、「すぐに受験できますけど」と言われました。迷ったのですが、自分はすぐに受験することにして、受付後に参考書などをすぐにロッカーに保管し、受験室に入りました。
・公式案内を読んで、ラベルを剥がしたペットボトルに水を入れて持っていきましたが、私の受験会場では飲み物の持ち込みは不可でした。
▶試験開始
・解く前に全ての問題を見通す。特に大問2はパニックになる可能性があるということを心構えしておく。※ただし、冷静に考えると意外と基本的な問題であることが多い
・問題を飛ばしてしまったり、大問2の下の方を時忘れたりしないように注意。必ず一番下までスクロールする
・大問3の貸借合計や利益一致に執着せず、大問2で追加点を稼ぎ、大問1の見直しをする。
⇢大問1でミスをしないほうが大事です。まずは借方・貸方の費目が合っているかを確認。次に貸借の合計が一致するか・電子支払債権と電子支払債務などの間違いが無いか、なども確認。
▶試験後
・レポート印刷を忘れずに!詳しい点数はここでしか見れないので
・終わってからは点数を印刷するの忘れないようにします。会場によって雰囲気は違いますが、私が受けた会場では、受付後すぐに開始できる形式で、直前まで参考書を見る“学校のテスト感覚”とは違いました。
要点まとめ 📘 簿記3級【確定版チェックリスト】
① 第1問対策|仕訳の基本ルール(最重要)
■ 小口現金
インプレスト方式
支払時:(費用など)/小口現金
補給時:当座預金/小口現金
「直ちに補給した」=支払報告と補給が同時
→ まとめて1つの仕訳
■ 現金・通貨代用証券
現金に含まれるもの
現金、他人振出の小切手(通貨代用証券)、普通為替証書/郵便為替証書(通貨代用証券)
※商品券;銀行発行ではない → 通貨代用証券ではない。「現金」ではない。
■ 当座預金
当座預金口座を作ると 小切手・手形を振り出せる
自己振出の小切手:当座預金
期中は当座預金残高の大小は気にしない(マイナスでもOK)
■ 手形
手形の種類:約束手形・為替手形
手形使用時の勘定科目:受取手形・支払手形(商品の販売・仕入時)
手形貸付金・借入金(金融取引)
■ 売上・仕入の成立時点
商品の引き渡し前、注文しただけ(約束しただけ)
→ 売買未成立 → 売上・仕入は計上しない。仕訳なし。
→ ただし 手付金があればその分のみ仕訳
売上・仕入は 引き渡し完了後。
■ 家賃の前払・未払など
簿記は 発生主義。期中は簡便処理をすることがあるが、決算整理で前払・未払を必ず調整。処理方法は 問題文の指示に従う
■ 取得原価・付随費用
資産取得に直接必要な費用は 取得原価に含める。
仲介手数料、登記費用、据付(設置)費用、運送費など ⇢仕入れ・建物・備品などに含める
一方で、お金の振込手数料や支払地代(地代家賃) → 費用として別途処理
■ 売上諸掛
売上取引と運送取引は 別取引
送料を売上代金として回収する場合 → 送料込みで「売上」
送料込み価格で販売 → 全額を売上に含める
■ その他
・租税公課:収入印紙、固定資産税、自動車税
・原状回復費用:修繕費
・従業員への給料の前貸:従業員貸付金
・クレジットカード手数料:クレカ売掛金の部分のみに発生する。
・「直ちに補給した」=支払い報告と補給が同時 ⇢まとめて1つの仕訳で処理する。
・社保の会計処理は会社によって違うので問題文をよく読んで!
第2問対策|帳簿・手形・勘定記入
■ 小口現金管理
定額資金前渡法(インプレスト);一定額を補給して管理する方式
問題文にこの言葉が出てきても焦らないようにしましょう。
■ 補助簿の選択問題
補助簿は 対象勘定の内訳管理
売掛金 → 得意先(売掛金)元帳。 買掛金 → 仕入先(買掛金)元帳
「現金」が出てくれば現金出納帳も記入。前払金などはどこにも属さない。
■ 勘定記入の原則
▶基本
勘定科目の問題では、
・前年度の期末(3月31日)の決算整理仕訳
・前年度の期末(3月31日)の決算振替仕訳
・今年度の期首(4月1日)の再振替仕訳
などをしっかり書き出す。ただし当期の3月31日についての入力も出てくるので、混同しないように「何年の何月か」というのも書いておく。
まずは日付と金額を記入し、その後に相手科目を書く。こうすると借方・貸方や科目のミスが無くなる。
▶その他テクニック
・B/S科目では(大抵、)前期繰越が出てきて、その反対側に次期繰越が出てくる。
・相手科目が複数あるときは最終奥義の「諸口」を使う。※問題によっては相手科目が複数出てくる仕訳をさせておきながらも埋める言葉が一つしかない場合がある。その時に「諸口」を使う。
・P/L科目では(大抵、)損益が出てくる。
■ その他
▶合計試算表:借方・貸方をそれぞれ合計するだけ。両方に数字が残る。
▶残高試算表:各行で差額を出して借方・貸方のどちらかに数字が残る。
▶商品有高帳:先入先出法か、移動平均法により、売上原価や次期繰越商品なども変わる
▶仕訳日計表:借方と貸方の列をそれぞれ足すだけ。※行で左右足し引きする必要はない。
第3問対策|決算整理・精算表
■大前提
▶前T/B(決算整理前残高試算表);第3問にほぼ必ず出てくる資料
・前T/Bの残高=計上済みの金額。仕訳してしまっている分。当期に属すると判断された分。前期に前払い計上した4〜7月分なども入っている。しかし前期の分は、既に切り離されてここ(前T/Bの数字)には存在しない。
・前期の費用は前期に費用処理済みで、当期には持ち越されない。
■ 決算整理の考え方
・決算では 発生しているものをすべて計上。後で払う予定の利息(未払利息)や家賃(未払家賃)など。
・期中の簡便処理を 正しい期間配分に修正する。
・支払家賃を次期分も一部支払っている場合は、その分は打ち消して(前払利息や前払家賃など)、当期に属する分のみP/Lに残す。
・減価償却累計額は、決算ごとに溜まっていく。
・前期に費用処理・収益処理したものは当期では取り消せない。
■ よくある決算整理仕訳
・貸倒引当金繰入/貸倒引当金 (左側が長い、と手で覚える)
・減価償却費 /減価償却累計額 (右側が長い、と手で覚える)
・仮受消費税 /仮払消費税、未払消費税(仮払〇〇と未払〇〇はセット)※一般的には、売り上げた際に受け取った消費税(仮受消費税)は、仕入れの際に払った消費税(仮払消費税)よりも大きくなるので。
・法人税等 /仮払法人税等、未払法人税等(同上) ※決算では「仮」のものは打ち消されて残らない。仮受金なども、仕訳を忘れていたり、最後に問題文中で判明したりする。
・当座預金 /当座借越(借金状態を表すための振替。期首再振替で逆になる)
■ 貸倒れ
・販売期と貸倒期が異なる → 貸倒引当金
・引当対象外の売掛金が倒れた → 貸倒損失
※当期に売り上げて当期に貸倒れたら、貸倒れ引当金の残高がいくらあっても貸倒れ「損失」。当期のうちに回収できた場合は、貸倒損失を戻す処理。次期に回収できたら「償却債権取立益」
■ その他
・未使用の収入印紙・切手 → 貯蔵品。
・租税公課のうち、消費した分はP/Lに載り、余った分は貯蔵品としてB/Sに載る
・当座借越 → 負債(B/S)
・訂正仕訳:誤った仕訳と正しい仕訳を相殺
・帳簿価格=取得原価−減価償却累計額
・決算でのB/Sの「商品」:期末商品棚卸高
・売上債権:受取手形、売掛金
・「前受〇〇、前払〇〇、未収〇〇、未払〇〇」はB/Sに載せる!
■ 精算表・財務諸表(最後に完成させる表)
▶精算表;繰越商品、仕入れ、売上
・精算表の修正記入欄は、「当期純利益」無しで貸借が一致する。
・右側のP/L, B/Sでは試算表「試算表+修正記入」を純粋に横に足す。前期の繰越利益剰余金に当期純利益を足さない。
▶財務2表:商品、売上原価、売上高(←精算表とは言葉が変わる)
・B/Sの「繰越利益剰余金」のところは、前期の繰越利益剰余金に当期純利益を足す。
※当期純利益は 勘定科目ではない。後T/Bには載らない
(御礼)
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