- 投稿日:2025/12/25
毒キノコリストに載っている「仕組預金」。
5年前の預入から現在まで惰性で保有していましたが、AIによる論理的な損益分析の結果、一括解約しました。
この決定に至るまでのプロセスを実体験をもとに紹介しますので、これから仕組預金の解約を検討されている方、すでに保有中で悩んでいる方は、ぜひ最後までお付き合いください。
毒キノコ(円仕組預金)放置の理由
2020年のこと。
au じぶん銀行のキャンペーンに乗り、仕組預金に10万円を預け入れました。
「円定期預金とあわせて預入で金利アップ」
というキャンペーンに惑わされ、仕組預金という商品をろくに理解しないまま申し込んでしまいました。
そして2022年にも10万円を追加で預け入れ。合計20万円。
リベシティに入会後も「お金の教養」を学ぶ一方で、自分の仕組預金については
「電話で解約するのが面倒だから」
「元本割れで損したくない」
「大した金額じゃないし」
という言い訳を盾に、心のどこかで「これは毒キノコ」と気付きながらも、目を背けていた状態が続いていました。
🦁「(預金だけやと)インフレ負けしてまうで」
リベのライブで、学長がこう言っているのを聞き、
仕込預金のことが頭をよぎりました。
仕組預金は0.2%と0.5%の金利。日本のインフレ率は2%程度。
これが10年後になったら確実にインフレに負けている。
どうすべきか迷いました。
元本割れを恐れ、インフレ負けを甘んじて受け入れるのか。
🦁「迷ったら数字で判断や!」
という学長の言葉が、その甘えを打ち砕きました。
AIとの対話による「見える化」
決断を下すために、パプちゃん(Perplexity AI)との対話を開始しました。
目的はシンプル。「満期保有」と「今すぐ解約してインデックスファンド投資」の、十数年後の実質価値を比較することです。
ステップ1:現在の保有資産を整理
商品 / 元本 / 金利 / 預入年 / 満期年 / 残存期間
プレミアム金利①/10万円/0.2%/2020年/2035年/10年
プレミアム金利②/10万円/0.5%/2022年/2032年/7年
合計20万円
まずは、保有資産の構成を明確にします。
ステップ2:満期保有シナリオの複利計算
「仕組預金が金利0.2%(10万円、15年、2020年預入)と0.5%(10万円、10年、2022年預入)で計20万円である。複利計算式を使って満期時の利息を計算ください」
と指示し、以下の計算をしてもらいました。
複利計算式:FV = PV × (1 + r)^n
商品①(0.2%、10年)
10万円 × (1.002)^10 = 10.020万円
商品②(0.5%、7年)
10万円 × (1.005)^7 = 10.354万円
合計の名目額:20.374万円
一見、利息が付いて増えているように見えます。しかし、ここからが重要です。
ステップ3:インフレ調整による「実質価値」の計算
次に
「日本の予想インフレ率2.0%を考慮して、現在価値に調整してください」と指示しました。
インフレ調整式:実質価値 = 名目額 ÷ (1.02)^年数
商品①(10年間のインフレ調整)
10.020万円 ÷ (1.02)^10 = 8.217万円
商品②(7年間のインフレ調整)
10.354万円 ÷ (1.02)^7 = 9.017万円
合計の実質価値:16.234万円
ここで、衝撃的な事実が浮かり上がりました。
名目上は20.374万円に増えているのに、購買力では16.234万円に低下しているということです。
インフレによる実質的な毀損:3.766万円(18.8%)
銀行は「金利が付きますよ」と言っていますが、実際には資産が18.8%も目減りしていたのです。
学長の「インフレ負けしてまうで」という言葉の意味が、数字で完全に明らかになった瞬間でした。
ステップ4:解約シナリオの計算・比較
次に
「中途解約による損失を考慮しても、インフレ負けのリスクやインデックスファンドの長期投資による期待リターンのほうが合理的ではないか?数字で計算して解説して。今すぐ解約して、インデックスファンド(オルカンやS&P500)に乗り換えたらどうなるか」
と入力し計算させました。
中途解約による損害金
パプちゃんの検索能力は優秀で、au じぶん銀行が公式に示している最大損害金額も導き出してくれました。
ケース1:直後解約+市場金利変動なし 元本の約16%
ケース2:解約時に市場金利が最大上昇 元本の約24%
20万円 × 24% = 4.8万円の損失
実際の受取額 = 15.2万円
手数料や損害金という名目で24%もぼったくられる・・・。さすが毒キノコ。
(実際の解約時は、異なった損害率でした。(後述します))
14年間のインデックスファンド運用(S&P500・全世界株式を想定)
AIが「全世界株式とS&P500の期待リターン年率10.2%で複利成長した場合の14年後の評価額」を計算してくれました。
複利計算式:FV = PV × (1 + 年率)^年数
投資先 期待年率 14年複利計算 14年後評価額
S&P500 10.2% 15.2 × (1.102)^14 56.65万円
全世界株式 8.9% 15.2 × (1.089)^14 48.84万円
当然、新NISAを活用すれば、この利益は非課税にもなります。
優秀なパプちゃんは、投資リターンも自動でインフレ調整(インフレ率2.0%14年間)してくれます。
インフレ調整後の実質価値:
S&P500 56.65万円 ÷ (1.02)^14 = 38.63万円
全世界株式 48.84万円 ÷ (1.02)^14 = 33.31万円
ステップ5:実質価値を比較
シナリオ 実質価値 実質利益 利益率
満期保有 16.234万円 -3.766万円 -18.8%
S&P500 38.630万円 +18.63万円 +93.1%
全世界株式 33.310万円 +13.31万円 +66.5%
圧倒的な差です。4.8万円の初期損失など、株式の複利の前には吹き飛びます。
損失回収期間(複利ベース)
初期損失4.8万円を完全に回収できるまでの期間:
S&P500選択:約3年
全世界株式選択:約3.5年
14年間の運用期間があれば、損失回収は容易です。
数字が、全てを語った
ここまでの計算を整理すると、しっかりと見える化されました。
「4.8万円の損失を受け入れても、4年後には損失分が回収され、十数年後の利益もきちんと期待できる」
このシンプルな結論に到達するまで、AIとのわずかな対話のみで検証できました。時代の進歩に感謝。AIはトモダチ。
計算過程を確認していくなかで、感情面の「損失という恐怖」が、「論理的な安心」へと完全に置き換わりました。
学長の「迷ったら数字で判断や」という言葉が、どれほど大切かを実感した瞬間です。
解約手続きの現実
早速、解約の電話を入れたのはいいんですが、金額の算出に時間がかかるとのことで、翌々日の銀行からの折り返し電話を待つ羽目に。(その電話に出ないと勝手にキャンセルされる仕様・・・)
翌々日、au じぶん銀行からの電話がかかってきました。実際の電話確認によると、銀行が想定する「最大24%」ではなく、実際には「2020年の損害金が9,720円、2022年の損害金が9,970円」と約10%程度の損害率でした。
20万円 × 約9.8% = 約1.97万円
解約後の受取額:約18.03万円
銀行員は、「2020年の損害金が~。2022年の損害金が~。」と何度も「損害金」という言葉を繰り返していました。
自分のお金を引き出そうとしているだけなのに「加害者」かのように仕立て上げてくる言い回し・・・。
しかし、AIとの対話で握った数字があったからこそ、その心理的プレッシャーには一切揺らぎませんでした。
解約後:モヤモヤが晴れた
電話を切った直後、予想と違う感情が湧き上がってきました。
「損をした…」ではなく、「モヤモヤが晴れてスッキリした」という感覚です。
ずっと頭の片隅にあった「このままでいいのか?」という違和感が、一気に解消されました。
20万円が18万円少しに減ったことよりも、心理的な自由度を得たことの方が、精神的には遥かに大きいプラスです。
数字で判断すると、人生が変わる
今回の経験を通じて、学長のアドバイスがどれほど実用的か、身をもって理解しました。
「迷ったら数字で判断や」——この一言が、私の決断を変えました。
面倒さや心理的プレッシャーに支配されず、AIとの対話で複利計算による数字を握る。
その習慣が、20万円という資産の最適配置を実現しました。
何より大切なのは、この習慣を身につけると、金銭的な判断だけでなく、人生全体の選択肢が増えることです。
「なんとなく」で預金し、「面倒だから」で放置していた状態から、「数字で判断する」という主体的な意思決定へ。
その転換が、実現しました。
この記事が、同じように解約を迷う方の参考となれば幸いです。