- 投稿日:2025/12/31
- 更新日:2025/12/31
不動産投資が他の投資と決定的に異なる点は、「他人資本(融資)」を使ってレバレッジを効かせられることにあります。自己資金以上の資産を動かし、効率的に資産を拡大できるか否かは、銀行融資をいかに攻略できるかにかかっています。
本記事では、融資の基礎知識に加え、投資家が必ず直面する「アパートローン」と「プロパーローン」の違い、そして審査を勝ち抜くための戦略を解説します。
★注意★
両学長の基本的な教え・スタンスは、『借金なんてするんじゃねぇ』です。これは不動産投資における場合でも適用されると考えています。
不動産投資にはマイナスサムゲームの側面もあり、正しく融資のリスクを理解して不動産物件の目利きが出来る状態でないと、高確率で業者・金融機関のカモにされます。
マイナスサムゲームの本質は、ゲームのルールや確率をよくわかっていない人達からいかに搾取するかという事にあるためです。(ポーカーとかがまさにそうですね)
不動産投資についても構造的には手数料が必ず発生し、金利も大きく高値掴みをすると最悪出口が取れないケースもあります。
どれだけ正しく注意喚起しながら発信しても100人に1人が理解しないまま蓄財レースから脱落するのであれば、学長としては一切勧めない方が良いという判断をしていると私は解釈をしています。
本気で勉強した上で自分のリスク許容度の範囲内で融資を引く事は、不動産投資においては重要な事だと考えていますが、一発退場にならないように適正リスクがどの程度なのか十分に考えて投資をしましょう。
1. なぜ不動産投資において「融資」が重要なのか
不動産投資の最大の魅力は「レバレッジ効果」です。 例えば、自己資金1,000万円で利回り10%の物件を購入する場合、現金購入では年間100万円の収益ですが、9,000万円の融資を引いて1億円の物件を購入できれば、金利支払いを差し引いても手元に残る収益は現金購入時を大きく上回ります。
融資は単なる借金ではなく、**「時間を買うためのツール」**であり、資産形成のスピードを何倍にも加速させるエンジンになります。
2. 金融機関の種類と特性
全ての銀行が同じ基準で融資をしているわけではありません。
メガバンク: 低金利だが審査は最難関。高属性・大規模物件向け。年収2000万以上、金融資産1億円~のイメージ。
地方銀行: エリアに特化。投資家の居住地や物件所在地に制限があるが、メインバンクになりやすい。多くの人が使える最上位。
信用金庫・組合: 地域密着型。属性よりも事業性や人物を重視。築古物件にも柔軟。個人ではなく資産管理法人でないと厳しい金庫・組合が多い。
日本政策金融公庫: 固定金利。初心者や女性、シニア層の強い味方。
ノンバンク: 審査が速く融資額も伸びやすいが、金利が高い。
3. 「アパートローン」と「プロパーローン」の徹底比較
不動産融資には大きく分けて「パッケージ商品(アパートローン)」と「事業用融資(プロパーローン)」の2種類があります。この違いを理解することが、規模拡大の鍵となります。
① アパートローン(個人向けパッケージ商品)
銀行が「不動産投資用」としてあらかじめ用意している定型の商品です。主にメガバンクや地銀、ネット銀行などが提供しています。
特徴: 審査基準がマニュアル化されており、回答が早い。年収や勤務先といった「個人の属性」が重視される。
メリット: サラリーマンでも借りやすく、融資期間を法定耐用年数以上に延ばせるケースがある。
デメリット: 借入上限額(例:年収の10倍までなど)が決まっており、ある程度の規模になると「枠」が埋まって借りられなくなる。
② プロパーローン(事業用融資)
銀行が保証会社を通さず、自らのリスク(責任)で直接融資を行う形態です。
特徴: 定型の商品ではなく、案件ごとに条件をゼロから組み立てる「オーダーメイド」の融資。個人ではなく「事業」としての評価が主となる。
メリット: 原則として借入額に上限がない。実績を積めばアパートローンより低い金利での交渉が可能。
デメリット: 審査が非常に厳しく、時間がかかる。確定申告3期分の実績や、法人化していることが求められるケースが多い。
【使い分けの戦略】
初心者のうちはアパートローンで実績を作り、資産規模が数億円を超えて「個人の枠」を使い切る頃に、法人としてプロパーローンへシフトしていくのが王道のルートです。
4. 銀行がチェックする「3つの柱」
どのローンを利用する場合でも、銀行は主に以下の3点を見ています。
① 個人の属性(クレジットスコア)
「この人は最後まで返済してくれるか」を測る指標です。勤務先、勤続年数、年収、そして金融資産(エビデンス)がチェックされます。
② 物件の評価(担保価値)
「万が一の際、物件を売って債権を回収できるか」を測ります。
積算評価: 土地(路線価)と建物(再調達価格)の合計値。
収益評価: 物件が生み出すキャッシュフローから逆算した価値。
③ 事業性(キャッシュフロー)
「その経営は持続可能か」を判断します。
DSCR(借入金償還余裕率): 営業純利益が返済額の何倍あるか(1.2倍以上が目安)。
出口戦略: 数年後にいくらで売却できるかというシミュレーション。
5. 融資審査を勝ち抜くための「攻略戦略」
基本的には会社員属性でアパートローンを使って融資を引きながら、プロパーローンへの切り替えをするのが良いですが、どの程度の規模まで拡大したいかによって戦略が変わります。
ただ具体的にどの金融機関をあたるかについては、正直かなり個別性が高いのと、数か月単位で金融機関の融資状況は変わるので、YouTubeや実際の大家コミュニティなど最新情報を取るのが良いです。
①目標CF(資産規模)
②属性・資産背景
③地域
また個人として物件を買うか、法人で物件を買うかについても会社員としての給与所得・目標CF・FIREなど今後の展望次第で最適解が変わります。
ざっくりした感覚としては、CFが50~70万程度で良くFIREして自由にお金を使いたいのであれば個人で買い進めるのが良いですが、それ以上のCFを求めて規模を拡大していく(業者として不動産賃貸行や売買をする)のであれば法人で買い進めるのが良いと思います。
★具体的な関西で買い進める場合の金融機関について★
2025年12月現在で築古・一棟アパートで買い進めるのであれば、auじぶん銀行が金利・融資比率・期間の面で条件が良いと思います。(メガバンクなど使える属性を除く)
おおよそ年収の10~20倍程度までの基準がありますが、半年~1年は期間を開けてほしいという話もあります。
auじぶん→滋賀→L&Fなどの順番であれば、個人でCF50万/月は達成できると思います。
物件や個人によって個別性が高いので、具体的な条件については記載を差し控えますが以下の金融機関も検討できると思います。
滋賀銀行・L&F・香川銀行・徳島大正・auじぶん銀行・みなと銀行・オリックス銀行・関西みらい銀行・西京銀行・山陰合同銀行
また銀行担当者を「味方」につけるためには、以下の準備が不可欠です。
1. 事業計画書の作成
単に物件概要書を渡すのではなく、以下の内容を含む資料を自作しましょう。
5〜10年の収支シミュレーション(空室率や大規模修繕を織り込む)。
周辺の競合調査とリーシング(客付け)戦略。
自分自身の「強み」と「資産背景」をまとめたプロフィール資料。
2. 「法人化」による信用の蓄積
プロパーローンを目指すなら、早い段階での**「資産管理法人」**の設立を検討しましょう。個人では限界がある「信用」を、法人という人格で積み上げていくことが規模拡大の絶対条件です。
3. バランスシート(BS)の健全化
次の融資を引くためには、1件目の物件が「資産」として評価されなければなりません。
債務超過を避ける: 物件評価額よりも借入額が多い状態(オーバーローンなど)を放置しない。
現金を残す: 利益を使い切らず、法人内に現金を蓄積して自己資本比率を高める。
6. 今後の融資環境への対策
金利の上昇局面においては、これまで以上に慎重なリスク管理が求められます。
ストレステスト: 金利が2〜3%上昇しても収支が赤字にならないか確認する。
デッドクロスの理解: 元金返済額が減価償却費を上回り、税金負担でキャッシュフローが圧迫されるリスクを予測しておく。
結論:融資は「信頼」の積み重ね
不動産融資の攻略に裏技はありません。法人で規模拡大したい場合においては銀行とのコミュニケーションを密にし、約束を守り、健全な決算を積み上げることが、次の大きな融資を引き出す最短ルートです。
詳細の融資条件や買い進め方については、関西でオフ会を毎月開いていますので、ぜひそこで色々話が出来ればと思います。
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