- 投稿日:2026/01/01
賃貸物件にお住まいの皆さん、更新の時期に管理会社からこんなハガキが届いたことはありませんか?
「契約更新に関するお知らせ:賃料の値上げをお願いすることになりました」
「物価も上がってるし、仕方ないか…」と諦めてサインするのは待ってください。 今回、私の元に届いたのは「月額3,000円(年間3.6万円)」の値上げ通知。
たかが月3,000円と思うかもしれませんが、この金額を利回り4%の配当金で賄おうとすると、実に「90万円」もの元本が必要になります。 つまり、この値上げを受け入れることは、90万円をドブに捨てるのと同義なのです。
そこで私は徹底抗戦を決意。結果として、値上げを完全に拒否し、据え置きでの更新に成功しました。 この記事では、私が実際に取った行動、管理会社とのメールのやり取り、そして「もし交渉が決裂したらどうなるか?」という法的リスクの解説まで、全てを公開します。
1. 値上げ打診に対して取った2つの即時アクション
値上げ通知(ハガキ)が届いてすぐ、私は以下の2つの行動を取りました。
② 値上げオファーを受けたハガキにも、「値上げ拒否』の旨を記載し、返送
アクション①値上げ拒否メールの送付
まずは値上げ拒否の意思表示を示すため、管理会社へメールを送りました。ポイントは「借地借家法」の原則をチラつかせつつ、こちらの意思をハッキリ伝えることです。
私が実際に送ったメールの全文は以下の通りです。
実際のメール文章
ご担当者様
[マンション名]入居中の[自分の苗字]です。
2024年10月31日付けの契約更新のはがきに賃料値上げの記載がありましたが、値上げを拒否します。
賃料の値上げは当事者の合意がなければ成立しない認識です。
これまで4年間も居住しており、各所経年劣化している状況にも関わらず、値上げの連絡をいただいたことに大変困惑しております。
むしろ賃料を値下げしていただきたくお願いいたします。
更新料が〇〇円であること、および更新後も2年間住み続けることを勘案すると、月額ベースで7,000円の値下げに加え、リビングサポート保険(1,300円/月)の解除をお願いいたします。
リビングサポート保険については、4年も住んで一度も使ったことがなく、恩恵を享受できておりません。
なお郵送頂いたはがきは返送いたしますので、現行価格以下の家賃をベースに、契約更新はがきを再送願います。
メールのポイント
・値上げを明確に「拒否」する。
・「賃料の改定は当事者の合意がなければ成立しない」という認識を伝える(借地借家法)。
・(ダメ元で)逆に「値下げ」を要求する。
「値上げをお願いされているのに、値下げ要求?」と思われるかもしれませんが、これは交渉術の「アンカリング(基準点をずらす)」です。こちらの強気な姿勢を見せる意図がありました。
アクション② ハガキにも「拒否」と書いて返送する
メールだけでなく、届いた更新契約書(ハガキ)にも物理的に拒否の意思を残しました。 「賃料の値上げをお願いすることになりました」という文言の横に、手書きでデカデカと「拒否します」と書き殴り、先程送付したメールの印刷物も同封の上、念の為に「配達証明」で返送しました。
これで「意思表示は確実に相手に届いた」という証拠が完成します。
2. 管理会社との攻防:電話には出るな!
ハガキとメールを送った直後、管理会社から鬼のような電話着信がありました。 ここで焦って電話に出てはいけません。電話での交渉は「言った言わない」のトラブルになりやすく、プロである管理会社に丸め込まれるリスクがあるからです。
私は電話には一切出ず、相手が迂闊なことを言えなくなるよう、以下の追撃メールを送りました。
管理会社からの電話に出る代わりに送付したメール
ご担当者様
平素よりお世話になっております。
メールやハガキをご確認いただいたのだと思いますが、先日から多々お電話を頂戴しております。
ただ双方の認識にズレが生じないよう、今後のやり取りはすべてメール等の記録が残る手段でお願いいたします。
お忙しいところ恐縮ですが、何卒宜しくお願いいたします。
3. 結末:こちらの完全勝利
このメールを送った後、管理会社から返信が来ました。内容は以下の通り。
家賃について:「今回は現状の条件(据え置き)で再考します」→ 値上げ回避成功!
値下げについて:「応じられません」→ 想定通り。
結果として、年間3.6万円の固定費増を防ぐことに成功しました。
4. 怖くない!「交渉決裂時のワーストケース」を知ろう
多くの方が値上げ交渉を躊躇するのは、「追い出されるんじゃないか?」「裁判になったらどうしよう?」という恐怖心からだと思います。 しかし、日本の法律(借地借家法)は圧倒的に「借主」を守ってくれています。
Q1. 交渉が決裂して更新日を過ぎたらどうなる?
A. 「法定更新」が適用され、今までと同じ家賃で住み続けられます。 借地借家法第26条や第28条により、合意ができなくても契約は従前の条件で自動的に更新されます。追い出されることはありません。
Q2. 貸主が訴訟を起こしたら?
A. リスクは極めて軽微です。 万が一裁判になり、管理会社の主張(値上げ)が認められたとしても、支払う必要があるのは以下2点です(借地借家法の第32条・第2項に基づく試算です)。
①値上げ分の差額:今回なら月3,000円✕裁判が終わるまでの月数
②利息(年1割):今回なら3.6万円✕10%=3,600円
前者は値上げをそのまま受け入れていれば、いずれにせよ掛かっていた費用なので、裁判で負けても実質的に掛かる追加負担は数千円程度。
貸主からすれば、たかだか数千円〜数万円を回収するために弁護士費用をかけて裁判を起こす金銭的メリットは極めて限定的です。
つまり、「徹底的に拒否しても、こちらのリスクはほぼゼロ」というのが実情なのです。
5.まとめ:月3,000円を守る意義
今回守り抜いた月3,000円。 これがあれば、格安SIMの通信費、ChatGPTなどのAIツール、あるいは優良な投資情報のメルマガ代などが賄えます。2年契約なら7.2万円。国内旅行に行ける金額です。
管理会社からの通知はあくまで「お願い」です。 不当な要求にはNOを突きつけ、大切な資産を守り抜きましょう。