- 投稿日:2026/01/14
三菱財閥の流れを汲む東洋美術の宝庫

三菱財閥の岩﨑彌之助(1851~1908 彌太郎の弟、三菱第二代社長)と岩﨑小彌太(1879~1945 三菱第四代社長)の父子二代によって創設・拡充され、東洋古美術を中心に所蔵・展示する美術館です。
国宝7件、重要文化財84件を含む約20万冊の古典籍と約6,500件の美術工芸品を誇り、特に中国の書画、青銅器、陶磁器、そして日本の絵画や茶道具の質の高さに定評があります。
学術的価値の高いコレクションを基盤とし、テーマ性のある企画展を通じて東洋美術の魅力をわかりやすく伝えている点が大きな特徴であります。
ちなみに、「静嘉堂」の名称は中国の古典『詩経』の大雅、既酔編の「籩豆静嘉へんとうせいか」の句から採った彌之助の堂号で、祖先の霊前への供物が美しく整うという意味です。
所蔵品
中国古代の青銅器や陶磁器、書画、日本の絵画や茶道具、仏教美術など多岐にわたり、その質の高さは国内外で高く評価されています。なかでも、国宝「曜変天目茶碗」をはじめとする茶道具の名品、中国宋・元時代の書画、殷周時代の青銅器は秀逸です。
また、美術工芸品に加え、漢籍・和漢書を中心とした約20万冊に及ぶ古典籍も重要な所蔵品であり、学術研究の面でも大きな役割を果たしていると言えます。コレクション全体は、東洋美術の流れを体系的に理解できる点に大きな特徴があります。
<国宝> 俵屋宗達 源氏物語関屋澪標図屛風

展覧会
たたかう仏像
2026年1月2日〜3月22日

美を味わう
2026年4月7日〜6月14日

丸の内散策がおすすめ
実は美術館単体よりも丸の内での美術館巡りを中心とした散策がおすすめです。静嘉堂文庫美術館と三菱一号館美術館は非常に近く、徒歩圏内にあります。これらに加え、皇居周辺や他の近隣美術館を組み合わせることで、歴史とアート、ショッピングを一度に楽しむことができます。
丸の内美術館・皇居周辺おすすめ散策コース
午前:静嘉堂文庫美術館と三菱一号館美術館
JR東京駅丸の内南口からスタートします(徒歩約5分)。
三菱一号館美術館
静嘉堂文庫美術館から目と鼻の先にあります。歴史的な赤レンガ造りの建物自体が美術品のような雰囲気で、主に19世紀後半から20世紀前半の西洋美術の企画展を開催しています。併設の「Café 1894」は、かつての銀行営業室を復元した重厚な空間で、ランチや休憩におすすめです。
昼食・散策:丸の内仲通りと皇居外苑
丸の内仲通り
洗練されたブランドショップやカフェが並ぶおしゃれなストリートです。美しい街並みを眺めながら、ウィンドウショッピングや食事を楽しめます。皇居外苑: 仲通りからほど近く、広々とした芝生と石畳が広がるエリアです。二重橋や松の木が立ち並ぶ景色は東京の中心とは思えないほど落ち着いた雰囲気で、散策に最適です。
午後:近隣美術館巡り
時間や興味に応じて、さらに美術館を訪れてみるのもいいです。
東京国立近代美術館
皇居の北側、竹橋駅近くに位置する日本初の国立美術館になります。明治以降の日本の近現代美術作品を多数所蔵しており、常設展も充実しています。皇居のお堀沿いを歩いて向かうのも気持ちの良いルートです。
東京ステーションギャラリー
東京駅丸の内北口改札を出てすぐの場所にあります。歴史ある駅舎の中で、近現代美術や鉄道に関するユニークな展示を楽しめます。
まとめ
今回は静嘉堂文庫美術館を紹介しましたが、丸の内界隈を美術館を中心に散策することの方がさらにおすすめです。もちろん、三菱財閥所蔵の品々を展示している静嘉堂文庫美術館はとても魅力がありますが、せっかく丸の内に来たのですから洗練された街並みも一緒に楽しみ、近郊の美術館を梯子してみるのはいかがでしょうか。