- 投稿日:2026/02/06
「校正校閲をお願いしたら、書き込みがたくさん入って返ってきた」
「正直、ダメ出しされた気がしてへこむ…」
「これ全部直さなきゃいけないの?」
校正校閲後の原稿を受け取って、こんな風に感じたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
校正校閲の指摘には「赤字」と「疑問出し」の2種類があり、それぞれ意味も、求められている対応も異なります。
この違いを知らないまま原稿を見ると、
❌直さなくていいところまで修正
❌逆に、直すべき点を放置
といったズレが起きかねません。
今回は
●校正校閲が入れる「赤字」と「疑問出し」の違い
●それぞれにどう対応すればいいのか
について整理します。
「赤字」とは?
そもそも「赤字」という呼び方は、印刷や出版業界の伝統的な作業に由来します。
これは従来、「明確な誤り」に対して、赤いペンや赤インクで目立つように書き込んでいたため、その修正指示そのものを「赤字」と呼ぶようになりました。
つまり、
赤字 =「このように直してください」
という修正指示です。
赤字が入るのは、
●明らかな誤字脱字
●文法の誤り
●体裁の不統一
●表記ルールやレギュレーション違反
など、「正解がはっきりしている箇所」です。
ですので原則として、
赤字が入った箇所は修正する。
これが最もトラブルが少なく、文章の品質が安定しやすい対応です。
「疑問出し」とは?
赤字以外の指摘を「疑問出し」といいます。
これは校正校閲が判断に迷う箇所を鉛筆で書き込み、書き手に確認を求める作業に由来します。
赤字が「明らかな誤り」に書き込まれるのに対し、疑問出しは「正誤が曖昧な箇所」に書き込まれます。
つまり、
疑問出し =「校正校閲側では断定できないので、確認してください」
という問いかけです。
疑問出しが入るのは
●表記ルール外での表記ゆれ
●日付・曜日・数字の整合性が取れない
●解釈が分かれそうな表現
など、「正解が一つではない箇所」です。
まれに
「疑問出し=重要じゃない」
と思う方がいますが、決してそんなことはありません。
明確な正解がないため赤字にできなかっただけで、
「絶対に確認してほしい…!」
と思って疑問出しをしています。
締め切り等に追われていると、
「正直面倒くさい」
「そんな細かいこと」
と感じてしまうかもしれません。
しかし、小さな確認を疎かにすると、一事が万事。
せっかく積み上げた信頼を守るため、疑問出しも赤字と同じ重みのある指摘として扱っていただけたらと思います。
「指摘=絶対服従の命令」ではない
「赤字」と「疑問出し」について紹介しましたが、校正校閲の指摘は
❌正解を押しつける
❌書き手を否定する
というものではありません。
あくまで、
●誤解される可能性
●信頼を損なうリスク
●炎上・クレームにつながる余地
を事前に見つけ、書き手に知らせるためのアラートです。
だからこそ、
⭕リスクを理解したうえで、あえてそのままにする
⭕伝えたい内容を優先して、別の表現を選ぶ
どちらの判断も大歓迎です。
大切なのは、リスクを把握したうえで意図して表現すること。
校正校閲は、その判断をお手伝いするための存在です。
まとめ
●赤字 = 修正してほしい箇所
●疑問出し = 確認してほしい箇所
校正校閲の指摘は、
❌書き手を従わせる命令、ではなく
⭕よりよい文章にするための提案、です。
一生懸命考えて書いた文章に、チクチクと指摘を入れてくる校正校閲に対して、抵抗感や嫌悪感を覚えたことがあるかもしれません。
しかし私たち校正校閲は、書き手の皆さんが書いた文章が、読者により届きやすい状態で世の中に発信されることを目指し、日々チェックしています。
意地悪な気持ちは、これっぽっちもありません。
安心感をもって文章を発信するための「文章を磨くパートナー」として、校正校閲をうまく活用していただければと思います。