- 投稿日:2026/02/04
- 更新日:2026/03/28
第4話:「60歳を超えた退職はFIREなのか」(気づきの先)
■ 65歳で働いていても、FIREと言えるのか?
あの日、週3日勤務の帰り道。
夕方の空を見上げながら、ふと自分に問いかけた。
「65歳で働いていても、FIREと言えるのだろうか?」
その瞬間、胸の奥で何かが静かにほどけていく感覚があった。
第3話で書いたように、私は
「FIREとは“辞めること”ではなく、“選べること”だ」
という価値観にたどり着いたばかりだった。
その気づきは、雷のような衝撃ではなく、
じわっと心に染み込むような、静かな納得だった。
そして不思議なことに、
その“腑に落ちた瞬間”から、日常の見え方が少しずつ変わり始めた。
■ 余白の時間が“ただの暇”ではなくなった
以前の私は、休みの日に何もしないと罪悪感があった。
「もっと productive に過ごさないと」
「せっかくの休みを無駄にしてはいけない」
そんな焦りが、いつも心のどこかにあった。
しかし、週3日勤務になり、
自分の生き方に Hands-on FIRE という名前を与えた瞬間、
余白の時間の意味が変わった。
“何をするか”ではなく、自分の選択で“どう過ごしたいか”。
そんな時間が、週の半分以上を占めるようになった。
■ 手を動かすと、心が整う
DIY、料理、庭仕事、七輪、片付け、メンテナンス。
私にとって、どれも特別なことではない。
むしろ、いつもの地味な作業ばかりだ。
でも、手を動かしていると、
頭の中のノイズが静かになっていく。
• 仕事のこと
• 将来のあり方
• 人間関係のモヤモヤ
そういったものが、
作業のリズムと一緒に、少しずつ薄まっていく。
いつもののように“手を動かすと、心が整う”
これは、FIREを意識した後の大きな発見だった。
■ 生活の“最適化”が自然に進む
週3日勤務になってから、生活の無駄が自然と減っていることが、FIREであると気づいた。
• 買う前に「作れないか?」と考える
• 壊れたら「直せないか?」と手を動かす
• 料理は「あるもので工夫する」
• 片付けや掃除は、気づいたときにやる
これらは節約のためではない。
“自分の生活を自分の手で整える心地よさ”
から生まれた行動だ。
結果として、
お金も時間も、自然と最適化に一歩ずつ近づいていく感覚が増えていった。
■ FIREは“自由時間の使い方”で深まっていく
FIを達成したあと、RE(リタイア)をどうするかは人それぞれだ。
私は完全リタイアではなく、週3日勤務という形を選んだ。
そして今、その選択が正しかったと感じている。
なぜなら、
自由時間の使い方が、FIREの質を決めるからだ。
• 休みの日に何を選ぶか
• どんな行動が心を整えるか
• どんな生活が自分に合っているか
これらは、FIしたからこそ見えてくる景色だと思う。
■ Hands-on FIRE は“自分の性質を活かすFIRE”
私は昔から、どこか貧乏性で、
何でも自分でやってしまうタイプだった。
その性質を、以前はFIRE人としての欠点だと思っていた。
しかし今は違う。
手を動かすこと(Hands-on FIRE)が、私の心を安定させてくれる。
だからこそ、
Hands-on FIRE という名前がしっくりくる。
これは誰かの真似ではなく、
私自身の性質から生まれた、世界で第一号のFIRE(Hands-on FIRE)だ。
■ 読者のみなさんへ
FIREは“辞めるか辞めないか”の話ではない。
自分の性質に合った働き方と、
心が落ち着く生活スタイルを選べる状態。
それがFIの価値であり、FIREの本質だと思う。
あなたにも、あなたの性質に合ったFIREがある。
それは、誰かのテンプレではなく、
あなた自身の生活から生まれてくるものだと思う。
きっと、今の生活の数歩先に必ずあなたのFIREがある。
■ 結び
私は、65歳になって、ようやく自分のペースが見えてきた。
週3日勤務という新しい日常の中で、
私は少しずつ、
“自分の生活を自分でつくる”という自由
を実感している。
今日もまた、「人生、今日が一番若い日」。
その言葉を胸に、リベ友の皆さんとともにHands-on FIRE を続けていく。
今日も読んでくださってありがとうございます。
あなたのFIREにも、静かな余白が訪れますように。
※第5話では、「働き方だけでは測れないFI“心の不安”が、まだどこかに残っていた。」です。第5話はこちらから読めます。
https://library.libecity.com/articles/01KGHTM0RFWN6KHVTYXF47H1Y3
