- 投稿日:2026/02/02
- 更新日:2026/02/06
トイレの神様と「世界一のひみつ」
1. マサト君のなやみ
小学4年生マサト君は、サッカーが大好き。でも、最近はちょっと元気がありません。 「あーあ、いくら練習しても全然うまくならないや。明日、起きたら急にプロみたいに上手くなってればいいのになぁ」
練習をサボってソファーでゴロゴロしているマサト君を見て、お父さんがニヤリと笑いました。 「マサト、お前『世界一かっこいい努力のしかた』を知りたいか?」
マサト君は飛び起きました。「えっ、そんなのあるの?」
「ああ。実はな、努力っていうのは『うんこ』と同じなんだぞ。」
「ええーっ!汚いよパパ!」 マサト君は大笑い。でも、お父さんの顔は真剣です。
「いいか、これから教える『4つの約束』を守れば、お前は無敵になれる。これはトイレの神様から教わった秘密なんだ。」
2. 四つの約束
お父さんは指を一本ずつ立てながら話しました。
① 「ふんぬー!」と踏ん張ること 「まず、うんこを出すときは踏ん張るだろ? 努力も同じだ。最初は『うー、苦しい!』って思うくらい力を入れなきゃいけない時がある。でも、その踏ん張りがあるから、すごいものが出てくるんだ。」
② 毎日すること 「うんこを1週間に1回しかしない人はいないよな? 毎日出すから体は元気になる。努力も『今日は気分が乗らないからパス!』じゃダメだ。ちょっとずつでいい。毎日トイレに行くみたいに、毎日やるんだ。」
③ 水に流すこと 「出したうんこをずっと眺めて『俺のうんこ、すごいでしょ!』って自慢するやつはいないだろ? 努力も同じ。『僕はこんなに頑張ったんだ!』なんていつまでも威張るな。終わったらサッと水に流して、また明日、新しい気持ちで頑張る。それが一番かっこいいんだ。」
④ 絶対に人に見せないこと 「一番大事なのがこれだ。トイレは一人で入るだろ? 誰かに見せびらかしながらするもんじゃない。努力もな、『見て見て!僕練習してるよ!』って誰かにアピールするんじゃなく、誰も見ていないところでこっそり、静かに積み上げるんだ。それが『本物』なんだぞ。」
3. こっそり特訓
「ふーん。誰も見てないところで、うんこみたいに……?」 マサト君は半信半疑でしたが、次の日から「秘密の作戦」を始まりました。
朝、みんなが寝ている間に5分だけボールを蹴る。 学校から帰って、おやつを食べる前に10回だけリフティングをする。 誰にも言わず、ただ黙々と。
最初は「踏ん張る」のが大変でした。でも、毎日やっているうちに、歯を磨くのと同じくらい「やって当たり前」になっていきました。お父さんの言う「無意識(むいしき)」の状態です。
4. 突然の魔法は起きないけれど
一ヶ月が経ちました。でも、マサト君のシュートが急に魔法みたいに鋭くなったわけではありません。 「やっぱり、パパの言ったことは嘘なのかな…」
そんなある日の試合。相手チームの選手に囲まれ、ピンチになった時です。 マサト君の足が、勝手に動きました。 「あ、これ、毎日一人でやってた動きだ!」
体が勝手に、一番いい動きを選んでくれたのです。 結果は、見事なゴール! チームメイトが「すごい!いつの間にあんなことできるようになったの?」と驚いて駆け寄ってきました。
5. 本物は静かに笑う
マサト君は一瞬、「毎日こっそり練習してたんだよ!」と言いそうになりました。 でも、お父さんの顔を思い出して、ニカッと笑って言いました。
「ううん、たまたまだよ。もう一点取ろうぜ!」
その横顔は、なんだか少し大人っぽく見えました。 人生は突然変わることはありません。でも、毎日の「当たり前」を積み重ねた人だけが、未来をガラリと変えることができるのです。
今夜もマサト君は、トイレから出たあと、心の中でガッツポーズをしました。 「よし、明日の努力(うんこ)も、しっかり踏ん張るぞ!」
おしまい
マサトくんが学んだ「世界一かっこいい努力の4つの約束」
・努力は「踏ん張り」が肝心。 (最初は苦しくても「ふんぬー!」と力を入れよう。その先ですごい結果が出る!)
・「毎日」出すから元気になる。 (「今日は気分が乗らないからパス」はダメ。少しずつでも、トイレと同じように毎日続けよう!)
・過去の頑張りは「水に流す」。 (「こんなにやった」といつまでも威張らない。サッと忘れて、明日は新しい気持ちでスタートしよう!)
・「本物」は人に見せない。 (努力はアピールするものじゃない。誰も見ていない場所で、こっそり静かに積み上げよう!)