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  • 投稿日:2026/04/05
第3章 第7話 追われない夜に拾う「FIREのかけら」─自作コースターが繋ぐ理想の日常

第3章 第7話 追われない夜に拾う「FIREのかけら」─自作コースターが繋ぐ理想の日常

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ザトくん@Hands-on FIRE

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要約
定年退職を「断絶」ではなく「地続きのグラデーション」へ。週3勤務で生まれた夜の余白に、自作のコースターを置き、未来の構想を練る。そんな「じわじわFIRE」の入り口に立つと、生活の手触りが色鮮やかに蘇ります。夜の締め方が変われば、翌朝の自分も変わる。その確信に満ちた変化を綴ります。

【第3章 第7話】 木製コースターと、夜に落ちていたFIREのかけら

夜の“締め方”が変わると、翌日の自分が変わる

    〜追われない夜が、自分のペースを取り戻してくれた〜

週3勤務になり、勤務時間も7時間に短縮されたことで、私の夜の時間の流れは静かに、しかし劇的に変わりました 。

かつての夜は、税務調査官としての「戦い」の続きでした。「今日も終わらなかった」「明日はあの件を片付けないと」と、気持ちだけが前のめりになり、ただ翌日のために体力を回復させるだけの無機質な時間になっていたのです 。

でも今は、夜がようやく自分の手の中に戻ってきています 。仕事が終わっても、誰にも心を急かされない 。夜の時間がゆっくりと自分の方へ戻ってくる感覚 。この「追われない夜」こそが、私にとっての小さなFIREのかけらでした 。

大きな湯船で一度リセットされる

ジムへ足を運んだ日は、スーパー銭湯のような大きな湯船に身を沈めます 。 正直なところ、今では運動よりもこちらが主目的かもしれません 。

1時間程度の運動の後、立ち上る湯気の中で、日中の緊張で強張っていた身体がゆっくりとほどけていき、硬くなった心を静かに一度リセットするのです 。 湯船の広さに身を預け、意識的に深呼吸を繰り返しながら、身体の隅々にまで血液が行き渡るのを意識すると、余計な力がすっと抜けていくのがわかります 。

自宅の湯船でも、スマホを持ち込み、学長のライブアーカイブを聴きながらぼんやりと過ごす 。こうした何気ない時間の中にこそ、FIREのかけらが静かに落ちているのです 。

夜の“まったり”が、自分のペースをつくる

夕食後自分の寝室に入ると、お気に入りのBGMを流し、お酒を少しだけ(時には、ついたくさん)嗜みながら、ノウハウ図書館の執筆を進めます 。 ふと手元を見ると、そこには自作の木製コースターがあります 。 自宅の庭で伐採したヤマモモの木片を削り出し、ニスを何度も塗り重ねて仕上げた一品です 。

079863C0-C2CE-4D8E-860F-04E144FB8EB4.jpg木目の表情がそのまま残ったその感触は、触れるたびに「生活の延長線上で生まれた道具」であるという確かな手触りを教えてくれます 。この「手触り感」こそが、私にとっての大切なFIREのかけらなのです 。 かつてコーヒーを倒してPCを危険にさらした反省から、今では倒れない「定位置」を作りました 。

……とはいえ、酔ってくるとついPCの横に置いてしまうこともある 。そんな自分の「ゆるさ」も含めて、今の夜は完全に私のペースになっています 。

ふと浮かぶ「週末〇〇修繕しよう」

文章を綴っていると、ふと「週末、あの物件のあそこを直しておこう」というアイデアが降りてくることがあります 。 それを忘れないようにメモする 。この「ふと浮かぶ」感覚こそが、自分の人生の主導権を握り、生活の線が太くなっている証拠ではないでしょうか 。

メモを頼りにYouTubeで手法を調べ、ホームセンターへ材料を見に行く 。仕事とDIY、副収入と日々の暮らしが、無理なく一つの円を描くようにつながっている 。 この「自然なつながり」もまた、私の足元に落ちていたFIREのかけらなのです 。夜の時間はもはや単なる休息ではなく、自分の価値観を静かに整える大切な時間となりました 。

理想の夜と、いまの夜が地続きになっていく

ときどき、以前から妄想している光景が頭をよぎります 。 それは、自作のログハウスの部屋で、暖炉の火を見つめ、先週末に仕込んだ燻製を肴に文章を書いている自分の姿です 。

確信しているのは、今夜過ごしているこの時間が、その理想の夜と「地続き」でつながっている可能性を感じています 。そのつながりこそが、週3勤務になってからの私の確かな足取りを支えています 。

現在は民泊用の別荘を半年ほど前から物色中です 。これは、60代の今だからこそできる「使う力」と「稼ぐ力」を融合させた挑戦 。未来と現在が重なり合うこの感覚もまた、私にとってのFIREのかけらです 。

夜の締め方が変わると、翌日の自分が変わる

夜11時に心地よい充足感とともに眠りにつくと、翌朝5時の目覚めは驚くほど軽やかです 。 職場までの40分の徒歩も、今では豊かな生活の一部となりました 。 心の余白があれば、予定外の仕事が入っても余裕を持って向き合えます 。

そして、みんなより1時間早く始まる私の「夜の余白」は、これまでの人生になかった新しい選択を可能にしてくれました 。 週3勤務(7時間勤務)という選択。その中で静かに実感しているのは、夜のどこかに落ちている「小さなFIREのかけら」を拾い集めることで、翌日の自分が、そして人生そのものが変わっていくという事実です 。

今思えば、この心地よい揺れこそが、働く線をゆっくりとほぐしていく「グラデーションFIRE」、またの名を「じわじわFIRE」の入り口だったのかもしれません 。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。第3章第8話は「後輩夫婦の退職を機に離島の美容院開設計画」のお話です。よろしくお願いいたします。

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