- 投稿日:2026/03/30
- 更新日:2026/03/30
YouTubeの台本を作るのって、大変ですよね。
何を話すか考えて、順番を決めて、言葉を選んで。
気づいたら2時間経っていた、なんてことも珍しくありません。
私もずっとそれに悩んでいました。
「AIを使えばラクになるのかな」と思って、試してみたんです。
最初はClaudeというAIにチャットで台本を頼んでいました。
でも、正直うまくいかなくて。
そこで出会ったのが、Claude Code(クロちゃんードコード)というツールでした。
これに切り替えてから、台本の作り方がガラっと変わりました。
この記事ではClaude Codeの中のAIを「クロちゃん」と呼びますね。
健気に、でも頼もしく働いてくれるパートナーです。
ClaudeとClaude Codeの違いから、クロちゃんの裏側の動き、そして「クロちゃんの設計図」の作り方まで、順番に説明します。
ClaudeのチャットにYouTube台本を頼んでみたら…

最初に正直に言います。
私、かなり失敗しました。
Claudeのチャット(claude.ai)でYouTube台本を作ろうとしたとき、こんなことが起きました。
毎回、同じ説明を全部打ち込む羽目になる
私「10分の解説動画の台本を書いて」
Claude「台本を作成しました、テーマは住宅ローンで書きました」
私「テーマは"格安SIMの乗り換え方"」
Claude「台本を修正しました」
私「冒頭に結論を言って、テンポよく進めて」
私「専門用語は使わないで。」
私「ターゲットは40代の主婦で…」
これを毎回チャットに打ち込む。
次の動画でも、また同じことを打ち込む。
前回の設定は何も残っていないからです。
「またゼロから説明か…」という疲労感がたまっていきました。
途中で「最初のお願い」を忘れられる
やりとりが長くなると、最初に伝えたルールをクロちゃんが忘れ始めます。
「テンポよく」と言ったのに、だんだん説明が長くなってくる。
「専門用語は使わないで」と言ったのに、気づいたらカタカナが増えている。
チャットが長くなると、最初の指示が薄れていくんです。
「ちゃんと伝えたはずなのに…」とモヤモヤしながら、また修正のお願いをする。
ずーっとそのくり返しでした。
コピペ地獄が発生する
台本ができたら、Ctrl+Aで全選択して、コピーして、メモ帳に貼る。
修正してもらったら、また変わった部分だけコピーして、手動で上書きする。
これが毎回発生します。
チャットの中の文章は、チャット画面にしか存在しないからです。
ファイルとして保存してくれることはありません。
「なんか思ってたのと違う…」と感じてしまいました。
でもこれ、Claudeが悪いわけじゃなかったんです。
私のやり方が、Claudeの「得意なこと」に合っていなかっただけでした。
Claude Codeに切り替えたら、別世界だった
まず、ClaudeとClaude Codeが何が違うのかをお伝えします。
Claude(クロちゃん)って何者?
Claudeは「とても頭のいいアシスタント」です。
文章を書く、質問に答える、アイデアを出す、という作業が得意です。
でも、ひとつだけできないことがあります。
ファイルを読んだり、ファイルを保存したりすることです。
比喩で言うと、「めちゃくちゃ優秀だけど、手が使えない人」です。
頭の中ではすべてわかっているのに、自分でファイルを触ることができません。
Claude Codeって何が違うの?
Claude Codeは、Claudeに「手足と作業環境」を渡したものです。
パソコンの中のファイルを自分で読めます。
書いた内容をファイルに直接保存できます。
その両方を、自分でやってくれます。
比喩で言うと、「優秀な人に、オフィスとパソコンと道具一式を渡した状態」です。
では実際に、どう変わるのか。
チャットの場合(Before)の操作手順
1. チャットを開く2. テーマや構成ルールをすべてチャットに打ち込む(毎回)3. 出てきた台本をCtrl+Aで全選択4. コピー5. メモ帳に貼り付け6. 「冒頭のつかみが弱いから直して」と追加でお願いする直った部分だけコピーして、さっきのファイルに手動で上書き
次の動画のとき、また1から全部打ち直し
Claude Codeの場合(After)の操作手順
1. 最初に1回だけ「台本プロンプト.md」という指示書を作る
ここで少し補足させてください。
「.md(ドットエムディー)って何?」と思った方もいるかもしれません。
これはただのテキストファイルのことです。
メモ帳で開けますし、内容は普通の文字が書いてあるだけです。
難しいものでは全然ありません。
「.txt」のような拡張子と同じで、普通のメモです。
台本プロンプト.mdの中身はこんな感じです。
- ターゲット: 40代主婦
- トーン:親しみやすく、専門用語は使わない
- 構成:冒頭に結論→理由→具体例→まとめ
- 動画の長さ:10分目安
2. Claude Codeを開いて、こう伝える
「台本プロンプト.mdを読んで、テーマ"格安SIMの乗り換え方"で台本を書いて。作成台本.mdに保存して」
3. クロちゃんが台本プロンプト.mdを自分で読む→考える→作成台本.mdに台本を書き出す
4. 人間は作成台本.mdを開いて中身を確認するだけ
5.「冒頭のつかみをもっと共感できる感じにして」と言うだけ
6. クロちゃんが作成台本.mdを読み直して、冒頭部分だけ修正して上書き保存
7. 次の動画は「テーマを"ふるさと納税のやり方"に変えて、同じように書いて」だけでOK
この差、伝わりますか?
チャットのときは「毎回全部手打ち→コピペ地獄→次回もゼロから」でした。
Claude Codeに変えてからは「指示書は1回→ファイル操作は全部クロちゃん→次回はテーマだけ変える」になりました。
それと、もうひとつ大きな利点があります。
ファイルに台本が保存されるので、人間が直接開いて修正できることです。
漢字の間違いや「てにをは」の小さな直しは、自分でファイルを開いてサッと直せます。
クロちゃんに頼むまでもない小さな修正は自分で、大きな構成変更はクロちゃんに任せる。
そういう使い分けができます。
チャットではこれができません。
台本はチャット画面の中にしか存在しないからです。
クロちゃんは裏側で何をしているのか
少し視点を変えてみてください。
クロちゃんの気持ちになって、想像してみてください。
毎回「目が覚める」ところから始まります。
昨日のことは何も覚えていません。
毎回、まっさらな状態で起動します。
「あれ、ここはどこだ?私は何をすればいいんだ?」
目の前にファイルが置いてあります。
「CLAUDE.md」というファイルです。
「これを読めばいいんだな」と読み始めます。
「ああ、このプロジェクトはYouTube台本を作るためのものか。
ターゲットは40代主婦で、トーンはこうで、長さはこうか。
わかった。準備OKだ」
クロちゃんはこうして自分の役割を毎回確認してから動き始めます。
次に、人間から指示が来ます。
「台本プロンプト.mdを読んで、今回のテーマで台本を書いて」
指示書を読むと、今回のテーマや構成が全部書いてあります。
「よし、わかった!」とクロちゃんは台本を書き始めます。
チャットだけのときは、違っていました
チャットでやりとりしていたとき、クロちゃんは困っていたと思います。
人間が口でいろいろ言ってくる。
「テンポよくして」「専門用語は使わないで」「40代の主婦向けで」
覚えていようとします。
でも、やりとりが長くなると、最初に言われたことが薄れていきます。
大切なルールが記憶の奥に押しやられていくような感じです。
クロちゃんも一生懸命だったと思うんですよね。
台本作成時、実際の画面には何が表示されるか
「台本を書いて」と伝えたあと、画面にはこんな表示が出ます。
まず「Thinking...(考え中)」と表示されます。
クロちゃんが指示書を読んで、どう書くかを考えている時間です。
次に「Writing...(書き込み中)」が表示されます。
ルールを守りながら台本を書いて、ファイルに保存している時間です。
「Thinking...」が長いときは、クロちゃんが真剣に考えている証拠です。
待ちながら「今クロちゃんが頑張ってるな」と思えるようになりました。
台本作成は「読む→考える→書き上げる」という流れが実態に近いです。
「忘れないで」はCLAUDE.mdに書けばいい

Claude Codeを使い始めたばかりのころ、こんなことがありました。
CLAUDE.mdを設定する前は、クロちゃんが毎回違う動きをするんです。
「今日はちゃんと40代主婦向けのトーンで書いてくれた」
「でも翌日は普通のかたい文体で書いてきた」
「あれ?昨日伝えたはずなのに?」
そこでCLAUDE.mdに気づきました。
これを設定してから、クロちゃんの動きがガラっと安定したんです。
CLAUDE.mdは「プロジェクトの取扱説明書」
CLAUDE.mdは、Claude Codeを起動するたびに自動で読み込まれる特別なファイルです。
クロちゃんは毎回記憶がリセットされた状態で起動します。
でも、CLAUDE.mdだけは毎回目の前に置いてあります。
比喩で言うと、「毎朝記憶がリセットされるけど、枕元にメモが置いてある」感じです。
そのメモには「あなたはYouTube台本を作るプロジェクトにいます。ターゲットは40代です。トーンは親しみやすく」と書いてある。
だからクロちゃんは毎朝「そうか、私はこういう役割なんだ」と理解してから動き始められます。
CLAUDE.mdに書いておくといいこと(例)
このチャンネルのターゲットは40代主婦ですトーンは親しみやすく、専門用語は使わない動画の長さは10分を目安にする
こういったことをCLAUDE.mdに書いておけば、毎回説明しなくて済みます。
「絶対に忘れてほしくないこと」をここに書く、というイメージです。
おまけ — 「レシピ」を作れば、何度でも使える

ここで少し整理します。
CLAUDE.md、台本プロンプト.md、そして「スキル」という3つの言葉が出てきました。
「全部なんとなく似てる気がする…」と感じた方もいるかもしれません。
正直、私も最初はごっちゃになっていました。
「飲食店のアルバイト」に例えて整理します。
クロちゃんを「新しく雇ったアルバイト」と思ってみてください。
毎日記憶がリセットされて出勤してくるアルバイトです。
CLAUDE.md=お店のルールブック
「うちは和食のお店です。お客さんには敬語で。アレルギー対応は必ず確認してね」
誰が出勤してきても、最初に読むものです。
毎日変わりません。どの仕事にも共通するルールが書いてあります。
台本プロンプト.md=今日の注文票
「テーブル3番さん、天ぷら定食、エビ抜きで」
仕事のたびに中身が変わります。
今回だけの具体的な指示が書いてあります。
スキル=よく出る注文の作り方メモ
「天ぷら定食の作り方:①衣をつける→②170度で揚げる→③盛り付け」
毎回同じ手順だから、メモを見れば迷わず作れます。
「天ぷら定食!」と言うだけで、手順が自動で始まります。
「CLAUDE.mdと台本プロンプト.mdって同じじゃないの?」と思いますよね。
実は役割がまったく違います。
CLAUDE.mdは「全動画に共通するルール」です。
一度書いたら、何本の動画を作っても毎回自動で読み込まれます。
台本プロンプト.mdは「1本の動画ごとの指示」です。
テーマや構成は動画ごとに変わるので、内容も変わります。
人間が「この指示書を読んで」と伝えてはじめて使われます。
ルールブックは毎日同じ。注文票は毎回変わる。そういうことです。
「スキルとCLAUDE.mdって何が違うの?」という疑問も出ますよね。
CLAUDE.mdは読まれるだけです。受動的に読み込まれます。
「このお店のルールはこうです」という情報を伝えるためのものです。
スキルは実行するものです。能動的に呼び出します。
「天ぷら定食を作る手順」を実行するためのものです。
CLAUDE.mdには「何のプロジェクトか」を書く。
スキルには「どうやって作るか」の手順を書く。
そういう使い分けです。
スキルの仕組みとしては、.claude/skills/(専用フォルダ)にファイルを保存します。(claudeに「スキルを作成して」と伝えると勝手に作ってくれます)
するとClaude Codeがスキルを認識して、呼び出せるようになります。
「YouTube台本を書くスキル」を作っておけば、毎回自動で同じ手順を実行してくれます。
まとめ — まずは「設計図」を1枚書いてみよう
最後にこの記事のポイントを整理します。
Claudeは「頭のいいアシスタント」。ファイルの読み書きは自分ではできない
Claude Codeは「手足と作業環境」が加わったClaude。ファイルを自分で読んで保存できるクロちゃんは毎回記憶ゼロで起動する。
CLAUDE.mdを読んで役割を把握してから動き始める
指示書(台本プロンプト.md)を1回作れば、次からはテーマだけ変えればいいファイルに保存されるので、小さな修正は人間が直接できる
この記事を読んで「やってみたい」と思ってくださった方、まず1つだけやってみてください。
台本プロンプト.mdを1枚書くことです。
「ターゲットは誰で、トーンはこうで、構成はこう」を書いたメモを1つ作るだけです。
それが「設計図」になります。
私も最初はこの設計図を書くのに1時間かかりました。
でもそれを作ってから、台本の品質が安定して、作業時間が半分以下になりました。
「CLAUDE.mdって何を書けばいいの?」という方へ
「CLAUDE.mdを作ってみたいけど、何を書けばいいかわからない…」
そんな不安を感じている方も多いと思います。
実は、Claudeと一緒に作れるんです。
以下のプロンプトをそのままCLaudeにコピペしてみてください。
Claudeが1つずつ質問してくれて、答えるだけでCLAUDE.mdが完成します。
あなたはClaude Code用のCLAUDE.mdを作るお手伝いをしてくれるアシスタントです。CLAUDE.mdを一緒に作りたいです。必要な質問を1つずつ聞いてください。私が答えたら、次の質問に進んでください。
全部答え終わったら、Claudeが完成版のCLAUDE.mdを出力してくれます。
「クロちゃん(Claude)と一緒に作れるなら、私にもできそう」と思っていただけたら嬉しいです。
「今日が人生で一番若い日」
「小さく始める」ことが、大きな変化につながります。
まずは設計図を1枚、今日書いてみてください。
Claude Codeのはじめ方については、こちらの記事(https://library.libecity.com/articles/01KMS08WF1FW82PBRNPT121QXW)がおすすめです
まずはこの記事で「Claude Codeってどんなツールか」のイメージを持ってもらえたら嬉しいです。
クロちゃんもきっと「早く一緒に仕事しようよ」と張り切って待っています。
厳密にはsetting.jsonやらmemoryやらhookやらsubagentやらいろいろありますが、ざっくりと理解するためにClaude.mdを中心に説明しました。