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  • 投稿日:2026/04/16
【保存版】法改正で変わる年金分割 離婚後に損しないために知っておきたいこと

【保存版】法改正で変わる年金分割 離婚後に損しないために知っておきたいこと

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ピルエット💃年金も軽やかに回す社労士

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要約
法改正で年金分割の請求期限が変わります。ただし全員が5年になるわけではありません。離婚後に損しないために、知っておきたい基本と注意点をまとめました。

年金分割の意外な落とし穴と、「5年」へ変更で何が変わる?

離婚をすると、やることが本当にたくさんあります。
住まいのこと、健康保険のこと、名字のこと、お金のこと。

目の前の手続きに追われていると、どうしても後回しになりやすいのが年金分割です。でも、ここは後回しにしすぎると危ないところです。

年金分割は、婚姻期間中の厚生年金を分ける手続きです。
老後にもらう年金額に関わるので、知らずに放置すると、
あとで「こんなはずじゃなかった」となりかねません。

しかもこの手続きには、請求期限があります。
「落ち着いてから考えよう」と思っているうちに、期限を過ぎてしまうこともあります。

離婚後は、心も生活も大きく揺れる時期です。
だからこそ、最低限ここだけは知っておいてほしい。
今回は、年金分割で損しないために大事なポイントを、できるだけわかりやすく説明します。

1.請求期限が「2年」から「5年」に変わります

これまで、年金分割の請求期限は
離婚した日の翌日から2年以内
とされていました。

これが制度改正により、
令和8年4月1日以降に離婚等をした場合は、5年以内
に変わります。

ここで大事なのは、いつから5年になるのかです。

期限が5年になる人

令和8年4月1日以降に離婚等をした人

これまで通り2年の人

令和8年4月1日より前に離婚等をした人

つまり、
「法改正があった=全員5年」ではありません。

ここを勘違いすると危険です。
すでに離婚している方の中には、今も2年ルールのままの方がいます。

期限の起算日は「離婚した日」ではなく、その翌日です。

細かいようですが、こういうところが実務では大事です。
「まだ大丈夫と思っていたら、実はギリギリだった」ということは普通にあります。

スクリーンショット 2026-04-16 23.33.29.png

2.3号分割は、相手の同意がいりません

年金分割と聞くと、
「相手と話し合わないといけないのでは?」
「もう関わりたくない」
そう思う方も多いです。

でも、3号分割については、相手の同意は不要です。

これは、婚姻中に国民年金の第3号被保険者だった期間について、相手の厚生年金記録を2分の1ずつ分ける仕組みです。

対象になるのは、平成20年4月1日以後の第3号被保険者期間です。
(3号分割の制度が始まったのが平成20年4月なので、それ以前の期間は対象外になります。)

この3号分割は、
相手と話し合わなくても、単独で請求できます。

ここはかなり大きなポイントです。
「話し合いが必要だから無理」とあきらめてしまうのは、もったいないです。

ただし注意点もあります。
婚姻期間のすべてが3号分割の対象になるわけではありません。

たとえば、平成20年4月1日より前の婚姻期間がある場合、その部分は合意分割の対象になる可能性があります。
つまり、婚姻期間によって、必要な手続きが分かれることがあるということです。

スクリーンショット 2026-04-14 22.09.17.png

3.合意分割と3号分割は、別々に見えて実はつながっています

年金分割には、大きく分けて
・合意分割
・3号分割
の2つがあります。

合意分割は、当事者同士の話し合いや、調停・審判などで按分割合を決めるものです。
※按分割合(あんぶんわりあい=どちらに何割振り分けるかの比率)

一方、3号分割は、第3号被保険者期間について自動的に2分の1にする仕組みです。

この2つは別の制度ですが、手続きの上ではつながっています。

合意分割を請求した場合、婚姻期間の中に3号分割の対象期間があれば、3号分割の請求もあったものとして扱われます。
(合意分割を請求すれば、3号分割の手続きを別途やる必要はありません。)

つまり、制度としては別でも、実務上は連動する仕組みになっています。

このあたりは一般の方にはかなりわかりにくいところです。
でも逆に言うと、「制度が複雑だから自分には無理」と思わなくて大丈夫です。

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4.期限を過ぎても請求できることがある? 例外もあります

原則として、年金分割には期限があります。
でも、例外的に救済されるケースもあります。

裁判手続きが続いていた場合

本来の期限までに、調停や審判などの申し立てをしていた場合は、
その手続きが終わった日の翌日から6か月以内なら請求できる場合があります。

たとえば、次のような場合です。
・審判が確定した
・調停や和解が成立した
・判決が確定した

相手が亡くなった場合

按分割合を決めたあと、請求前に相手が亡くなったときは、
死亡日の翌日から1か月以内であれば請求できる特例があります。

ただ、こうした特例はあくまで例外です。
「あとで何とかなるかも」と考えるより、やはり期限内に動くことが基本です。

5.年金分割は、「相手の年金を取る」制度ではありません

年金分割の話になると、
「相手の年金を取るみたいで気が引ける」
「そこまでしなくても…」と感じる方もいます。

でも、年金分割はそういう話ではありません。

婚姻期間中、夫婦として生活を支え合ってきたことを前提に、
老後の年金についても一定の形で反映させる制度です。

特に、専業主婦や扶養内で働いてきた方は、
自分名義の厚生年金が少ないことも珍しくありません。

だからこそ、年金分割は
老後の生活を守るための正当な権利
として考えてよいものです。
遠慮して使わない制度ではありません。
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6.まずは「情報提供請求」からで大丈夫です

「自分が対象になるのかわからない」
「どれくらい増えるのか見当がつかない」
「いきなり請求はハードルが高い」

そんなときは、まず
「年金分割のための情報提供請求書」
で確認するところから始めれば大丈夫です。

これをしても、すぐに分割が確定するわけではありません。
まずは、
・対象期間があるのか
・どの制度が使えそうか
・どのくらいの見込みになるのか
を把握するための第一歩です。

ここでひとつ大事なポイントです。
50歳以上の方の場合は、分割後の“実際の見込額”が表示されます。
つまり、「分けたらどれくらい増えるのか」がかなり具体的にイメージできます。

一方で、50歳未満の方はあくまで現時点の記録ベースの参考値になります。
そのため、見込み額の受け取り方は少し違う点に注意が必要です。

離婚後は、気持ちの整理だけでも大変です。
そのうえ制度まで複雑だと、考えるのが嫌になるのは当然です。

でも、年金分割は、知らなかったでは済まないことがある手続きです。

後悔しないためにも、「まだ請求するか決めていないから」と止まるのではなく、まずは情報を取りに行く。そこからで十分です。

スクリーンショット 2026-04-16 23.32.03.png

まとめ

離婚後の年金分割で大事なのはこの3つです。

✔ 請求期限がある
✔ 法改正で「5年」になるが全員ではない
✔ 期限を過ぎると原則できない

そして、
👉 まずは情報提供請求からでOKです。

離婚後は、本当に大変な時期です。
その中で年金まで考えるのは、正直しんどいと思います。
でも、ここはあとで効いてきます。

👉 「あのときやっておいてよかった」
そう思えるように、
今のうちに少しだけ動いておきましょう。

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