- 投稿日:2026/04/21
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要約
認知症で判断能力を欠く相続人は、単独での相続放棄が困難です。放置は遺産分割の停滞や負債承継を招くため、成年後見制度の活用が解決策となります。後見人就任後に放棄の期限(3か月)が開始されます。リスクを避けるため早めに専門家へ相談し適切な対応を。
はじめに
「父が亡くなりました。父には借金があったかもしれないので、認知症の母に相続放棄をさせたいのですが、どうすればいいですか?」
相続の相談を受けていると、このようなご質問をいただくことがあります。ご家族を亡くされた悲しみの中で、残された認知症の親御さんのことを心配されている——そういう切実な状況から来るご相談です。
一見シンプルな質問に見えますが、実はここには法律の根本にかかわる、非常に深い問題が潜んでいます。
相続放棄とは、相続人が「私はこの相続を受けません」と意思表示する手続きです。では、重度の認知症で判断能力がない方が「相続を受けません」と意思表示できるでしょうか? できません。
さらに踏み込んで考えると——相続放棄には「相続の開始を知った時から3か月以内」という期限がありますが、認知症で何も認識できない人は、そもそも「知る」ことができません。知ることができない人の「3か月」は、いつスタートするのでしょうか。
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