- 投稿日:2026/04/22
🌞 はじめに
「外国ETFの配当には、アメリカで約10%税金が引かれている。確定申告すれば取り戻せる」
リベシティでそんな情報を目にして、「じゃあ自分もやってみよう」と思い立ちました。楽天証券で VYMなどの米国ETFを保有して数年。5年分さかのぼれば2万円くらい戻ってくるかも……と期待していました。
結果は、全年度合計 0円でした。
でも、これは失敗談ではありません。「なぜ0円なのか」がわかったことで、将来いつから申告すべきかまで見通せるようになりました。同じ状況の方に、ぜひこの気づきをシェアしたいと思います。
1. この記事でわかること
外国税額控除とは何か(ざっくり説明)住宅ローン控除がある人は、外国税額控除が使えない可能性がある理由e-Taxで申告するときに必要なものと、つまずきやすいポイント「いつから」申告すれば意味があるかの判断基準
2. やろうとしたこと
外国税額控除ってなに?
米国ETFなどの外国株の配当には、まずアメリカで約10%の税金が引かれます。さらに日本でも約20%が源泉徴収(あらかじめ差し引き)されるため、合計で約30%も税金がかかってしまいます。
そこで使えるのが「外国税額控除」です。アメリカにすでに払った10%分を、日本の税金から差し引いてもらえる仕組みです。簡単に言うと、二重払いした税金の一部を取り戻せる制度です。
準備したもの
楽天証券の「特定口座年間取引報告書」(XML形式・PDF形式)各年の源泉徴収票マイナンバーカードe-Tax(国税庁の確定申告書等作成コーナー)
手元には令和3年〜7年分(2021〜2025年)のデータが揃っていました。5年分の外国所得税の合計は約2万1千円。「全額戻ってくるかも」と期待していました。
3. やってみてわかったこと
STEP1|e-Taxが開けない
最初のつまずきは、e-Taxのマイページ。「確定申告を行う」ボタンを押すと、「推奨環境外のためご利用できません」と表示されました。
使っていたのはChromeだったのですが、Safariに切り替えたら解決。e-Taxは国税庁の「確定申告書等作成コーナー」(keisan.nta.go.jp)から入るのが、Mac ユーザーには安定しているようです。
STEP2|令和3年分を手入力で挑戦
令和3年(2021年)だけXMLデータがダウンロードできず、PDFを見ながら手入力することに。入力した数値はこのとおりです。
項目金額国外配当等の額23,596円外国所得税の額2,350円源泉徴収税額(所得税)3,245円
入力を進め、外国税額控除の画面まで来たところで、計算結果が表示されました。
「外国税額控除等の額:0円」
📊 「……あれ?」
STEP3|なぜ0円になるのか
最初は入力ミスを疑いましたが、令和7年分(2025年)まで全年度試しても結果は同じ。原因がわかってきました。
外国税額控除には「控除限度額」という上限があります。計算式はこうです。
控除限度額 = 所得税額 × (国外所得 ÷ 全所得)
わかりやすく言うと、「あなたの税金全体のうち、外国で稼いだ分の割合だけしか控除できません」という制限です。
給与収入が主な公務員の場合、外国ETFの配当(年間4〜5万円程度)は全所得のわずか0.7%ほど。これだけでも控除限度額はかなり小さくなります。
さらに、住宅ローン控除によって所得税がほぼ0円になっていました。控除の「ベース」となる所得税額が0に近いと、限度額もほぼ0円になってしまうんです。
❌ 住宅ローン控除で所得税 → ほぼ0円
❌ 外国所得の割合 → 全体の0.7%
→ 控除限度額 ≈ 0円
これが全年度0円になった理由でした。
4. 結論・まとめ
確認ポイント内容✅ 外国税額控除とは二重課税された分を取り戻す制度✅ 使える条件所得税が残っていること(住宅ローン控除後も)✅ 住宅ローンがある人は要注意控除で所得税が0になっていると効果なし✅ 使えるようになるタイミング住宅ローン控除が終わった年から✅ 申告に必要なもの特定口座年間取引報告書(XML推奨)+源泉徴収票
一言でまとめると:「外国税額控除は、住宅ローンが終わってから」
住宅ローン控除が終われば、毎年4,000〜5,000円程度の還付が見込めます。そのときのために、XMLデータや手順を把握しておくことは無駄ではありませんでした。
5. 読者へのひとこと
「外国税額控除、やってみようかな」と思った方、まず源泉徴収票の「源泉徴収税額」欄を確認してみてください。
ここが0円または数百円なら、住宅ローン控除で所得税が相殺されている可能性が高く、外国税額控除の効果は薄いかもしれません。逆に、ある程度の税額が残っているなら、チャレンジする価値は十分あります。
e-Tax の画面は複雑に見えますが、流れさえ把握すれば一本道です。ぜひ自分の状況を確認するところから始めてみてください。