- 投稿日:2024/08/11
- 更新日:2025/09/29

⚠注意⚠
薬の負担金について触れていますが、絶対に今飲んでいる薬を変えたほうがいいという趣旨ではありません。
選ぶ薬によっては、10月から更に負担金が増えることがあるので、医療費見直しのきっかけになったらという、あくまで家計の見直しについての内容です。
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血圧が高い、風邪をひいた時など、多くの人が病院で処方せんをもらってから、調剤薬局で薬を受け取りますよね。
その時に受け取る薬、先発医薬品を選ぶと2024年10月から負担が増える可能性があるんです!
まずは仕組みを理解するために、薬の基本から解説します!
ジェネリック医薬品💊とは?
皆さんは、ジェネリック医薬品と先発医薬品の違いってご存知ですか?
先発医薬品とは
「新薬」とも呼ばれる、最初に発売された医薬品です。
開発費がかかるため、基本的に薬価(薬の値段)は高め💰️
その代わり、その成分の薬は、基本的に開発した会社からしか発売されません。
どこの薬局に行っても、先発医薬品は同じ名前、同じメーカーの物を扱っています。
ジェネリック医薬品(後発医薬品)とは
先発医薬品は発売後から一定期間たつと、特許が切れ、他のメーカーも同じ成分を使った薬を発売できるようになります。
これがジェネリック医薬品で、開発費がかからない分、薬価は安くなります💰️
複数の会社から発売されることが多いので、薬局によって取り扱いメーカーは様々。
そして、ジェネリック医薬品は大きく分けて2つの種類があるんです。
【通常のジェネリック医薬品 】
有効成分・・・先発医薬品と同じ
添加物・・・・先発医薬品とは異なる
形状・・・・・薬による。錠剤の大きさ以外に形が違うことも。
子供の粉薬は、先発医薬品よりも飲みやすく工夫されている物もあります🥰
【オーソライズドジェネリック(AG) 】
有効成分・・・先発医薬品と同じ
添加物・・・・先発医薬品と同じ
先発医薬品のメーカーから特別に許可を受けたメーカーだけが、先発医薬品と同じ有効成分、添加物、製造方法などで作ることのできるジェネリック医薬品です。
ざっくり言うと、先発医薬品とほぼ同じ薬ですね!
ただし、AGがあるのは一部の薬だけです。
10月から先発医薬品を使うと負担金が増える!?
基本的に薬局で薬を受け取る時は、先発医薬品、ジェネリック医薬品、自分の好きな方を選べるんです。
といっても、最近はどの薬局でも医療費削減のため、ジェネリック医薬品を推奨しています。
そのため、特に希望がない方は、ジェネリックで用意することがほとんどです。
そして、今まではどの薬も保険適応であれば、現役世代なら3割負担で済んでいました。
(例)
・1錠100円の先発医薬品 1日1錠30日分の場合
自己負担→100円×30日分×3割=900円
・1錠10円のジェネリック医薬品 1日1錠30日分の場合
自己負担→10円×30日分×3割=90円
これに、基本料などが足された金額が、薬局で払う金額です。
(本来の計算方法よりも簡略化しています)
それが、2024年10月からは先発医薬品とジェネリック医薬品の金額の4分の1の金額に対して、保険が適応されなくなるんです!!
先ほどの例の場合、(100-10)×1/4×30日分=約600〜700円分が保険外になります。
(注意⚠️実際の点数の計算方法ではないので、あくまでおおまかな金額です)
→結果的に、この例の場合、9月までの金額と比べて400〜500円程度、高くなります💦!
結論:先発医薬品を数種類、しかも60日分、90日分など、長期処方になるほど、自己負担が増えるということです。
なぜ先発医薬品を使う人は、負担金が増えるの?
高齢化に伴い、日本の医療費は増えていく一方で国の財源なども圧迫しています。
そのため、安いジェネリック医薬品を使うのなら保険適応にするけど、自分の好みで先発医薬品を選ぶのなら、その差額の一部は保険適応外にするので「特別な負担金」を自分で負担してね、っていうのが国の方針です。
先発医薬品を選んでも「特別な負担金」が増えないこともある?
とはいっても、先発医薬品を選ぶ人全員が差額を負担しなくてはいけないわけではありません。
その例外を紹介します!
①医療上必要とされる場合
・添加物のアレルギーなどで、そのジェネリック医薬品が使えない
・医師が治療上必要と認めている
・吸湿性などの問題で、ジェネリック医薬品がその人には適さない
など、治療するのに必要なので先発医薬品を使う時は、特別な負担金は必要ありません。
②在庫がない場合
ここ数年、医薬品の供給はかなり不安定で、注文しても入ってこない薬がたっっっくさんあります💦
(医療従事者の悩みのタネです(^_^;))
そのため、患者さんがジェネリック医薬品を希望していても、供給の問題から先発医薬品をお渡しすることも。
そんな時は、負担金は増えません。
③そもそもジェネリック医薬品がない場合
薬によっては、まだジェネリック医薬品が発売されていないものもあります。
そんな時はもちろん、プラス料金はかかりません。
そもそもジェネリック医薬品との差額も何もないですからね。
④リストにない場合
先発医薬品によっては、今までにも値下げが続き、ジェネリック医薬品とほぼ同じ値段だったりして、リストに載っていないものもあります。
その場合は、プラス料金はかかりません。
先発医薬品を受け取ったからと言って、絶対に「特別な負担金」が増えるわけではないんですね!
結論:自分の好みで先発医薬品を選ぶと負担金が増えるかも!
「なんか味が好きじゃない」
「ジェネリック医薬品って聞くだけで、ちょっと選ぶのが不安」
このように、「私は、ジェネリックはイヤだわ」っていう自分の好みで先発医薬品を選ぶ場合は、10月から特別な負担金が増える可能性があります。
特に、血圧や糖尿病といった生活習慣病の薬などは、ずっと飲み続ける事が多く、一生にかかる医療費はかさむばかり。
家計の見直しを進める中で、毎日飲んでる薬の値段を見直すきっかけにしてみてはいかがでしょうか??
ただし!この改正については、薬局従事者も簡単には計算できないので、薬の種類が多かったりすると、調べるのに時間がかかります。
値段の差は人によって全く違いますし、人によっては今までの薬を使った方がいいこともあるので、まずはかかりつけの医師や薬剤師に相談するのがおすすめです!
⚠注意⚠
薬というのは、なんでも安いものを使えばいいというわけではなく、病気によってはそう簡単に薬を変更できないものもあります。
あくまで、なんとなく先発医薬品を使っている方が、医療費を見直してみようかな?と思った時に、こんな負担金が増えることもあるんですよ!という知識の1つとして知っていただけたら、幸いです。