- 投稿日:2024/08/15
- 更新日:2025/11/11
※本記事は、美容クリニックやエステサロンなどを批判する目的ではありません。「守る力の強化」という意味で、読み進めていただけると幸いです。
1. よくある美容系の広告の罠
インスタグラム、YouTube、駅広告、検索のスポンサー欄…。
どこに行っても目にする「100円脱毛」「29,800円二重整形」「ボトックス 2,200円〜」「クマ取り38,000円」などの美容系広告。
目を引く安さに、「少し覗いてみようかな?」と思ったことはありませんか?
でも、このような広告には、多くの罠が隠されていることを知っておくべきです。
2. 軽い気持ちで、無料カウンセリングに申し込むな!
「無料カウンセリング」と聞くと、お試し感覚で気軽に申し込みたくなるかもしれません。
実は、それが「罠」なのです。
広告は、クリニックに来てもらうことが目的なのです。
保険や銀行の窓口と同じく、美容クリニックやエステなどは、営業トークに長けたカウンセラーがいっぱいいます。
「断ればいい」と思うかもしれませんが、彼らはプロです。顧客の反応に応じて、どう返すか徹底的に練習と実践済です。
さらに、カウンセリングのブースは閉鎖的な環境で、強引な勧誘に恐怖を感じることもあります。
3. 実際に行ったらどうなる?
もしも安い美容広告に興味を持って、カウンセリングに行った場合、何が起こるのでしょうか?
ここからは、実際に筆者が皆さんに反面教師にしてほしい「100円脱毛」に釣られた経験を少し共有します。
無料カウンセリングに行ったら、まず最初に問診票のようものを作成します(基本的な個人情報、悩みや脱毛希望の部位など)
カウンセリングがはじまると、先ほど書いた情報をもとに改めて悩みを聞かれました。
そして、キャンペーンの話をするかと思いきや、いきなり高額なプランを3つ提示されました。
キャンペーン内容は一切触れられず、どの高額プランを選ぶかという話にどんどん進んでいきます。
「〇〇様の悩みを解決するには、これが一番おすすめです」と一見親身になって説明してくれますが、
いつの間にかこちらが「契約する」前提になっており、次第に恐怖感が増していく展開でした。
このときに思ったのは、以下の3つです。
普段の買い物と桁が違うと馬鹿になる
普段の買い物の単価は人によりますが、筆者は10万円以上の家電や家具の購入で「普段より大きい買い物をした」という感覚を覚えます。
今回の事例の脱毛サロンの場合、30万〜100万くらいの契約プランを提示されました。
最初目にしたときは、「え、キャンペーンが気になってきたのに、なんでこんな高いものを見せられるの?」と思ったのですが、
「通い放題です」「こちらのプランだと確実に効果を実感できます」「他のサロンに比べると、うちはお手頃です」など説明を聞いているうちに、
高額ではあるけど投資する価値があるのでは?という考えに変わっていきました。
実際の値段の「高さ・安さ」よりも、そもそも「検討したことがない」「相場がわからない」状況のなかで
高額なものを勧められても、セールストークによって短時間でここまで考えが変わること(馬鹿になること)が恐ろしかったです。
松竹梅で提示されると、その中で何が一番良いか考える思考に変わる
これも人間の心理をうまく利用したものです。
居酒屋などのコースで松竹梅があり、竹(真ん中)を選んだ経験がある方は多いのではないでしょうか?
飲食ならそれで大きな失敗や損をすることは少ないと思いますが、美容クリニックに関しては数十万〜数百万の思わぬ負担を背負う可能性があります。
人は、松竹梅で提示されると、「え、前提が違う」と思うのではなく、
目の前にある「この中で何が一番良いか」という思考に変わってしまいます。
そして、極端なものを避けて、大体真ん中あたりが一番良さそうに見えてきます。
弱みを握られている状態では、非常に断りにくい
カウンセリングの最初の段階で、悩みについて詳細に聞かれるため、相手はこちらの悩みを把握していることになります。
その情報をもとに、「〇〇様の悩みを解決するには、これが一番おすすめです」と言われるので非常に断りにくくなります。
※もし悩みが軽いものの場合は、「ここは気になりませんか?」とアップセルに誘導されます
一度断ると、「〇〇様の悩みにこちらが一番良いプランですが、何か不安なことありますか?」と返されまます。
しかも、ここから「お値段ですか?確かにちょっと高いですよね。でも今ちょうど〇〇キャンペーンをやっていて、これだけ安くなります!いかがですか?」という流れがはじまります。
こちらの不安を聞き出し、さらに断りにくい状況を作ってきます。
ここまで来た場合は「そもそも検討していなかったので、即決できません」と言って「不安要素の話」から逃げたほうがいいです。
4. 行っても、その場で契約はしないこと!
キャンペーンに惹かれてサロンやクリニックに行く方は、その場で高額な契約をするつもりはないでしょう。
相手の巧みな話術に押されて「特別な割引もあるし、これくらいは自己投資でいいかも…」と思えてしまったりします。
ですが!どんな状況であっても、その場での契約は絶対に避けるべきです。
「今日契約すれば特別に割引します」「後日だとこの割引はなくなります」といったセールストークには耳を貸さず、必ず一度持ち帰って検討することをおすすめします。
契約するつもりがなかった場合、家に帰ったら100%後悔します!
すでに他のクリニックをいくつか回り、この場所が最も信頼できると確信したときなら、百歩譲ってアリかもしれません。
※それでもおすすめはしません
5. 世の中、タダほど高いものはないことを肝に銘じよう。
「1円スマホ」と同様に、タダや安いものほどリスクが高いということを肝に銘じておくべきです。
企業は利益を上げるために商売をしているのに、なぜこのような破格でサービスを提供できるのでしょうか?冷静に考えてみましょう。
他人の失敗談を聞くと「なぜ騙されたのか?」と理解し難く思うかもしれませんが、人は誰もが騙されやすい分野があります。
特に、コンプレックスに関わることはどれだけ賢い人であっても、騙される可能性が上がるため、知識武装や相見積りは必須です。
何か感想や質問がありましたら、コメントいただければお答えします。最後まで読んでくださり、ありがとうございました!