- 投稿日:2024/09/27
- 更新日:2025/11/05
自宅教室でピアノの先生をしている、月と申します。生徒は主に3歳から中学生ですが、最近大人の生徒さんも少しずつ増えてきました。そのレッスン中に気づいたことを、自分の演奏への自戒も込め、わかりやすく3選に絞ってお伝えいたします。初心者さんから中級者さんへのレベルアップは、ほんの少しの意識で達成可能です。それではいってみましょう!
①フレーズの弾き方
フレーズとは、メロディーのまとまりのことです。
フレーズを全部同じ音量にしない。
これだけで、あなたの演奏がよちよち歩きのひよこから、にわとりになる前のひよこくらいに変化します。
ではどういうことか、みなさんご存じ「かえるの合唱」の最初のメロディーを例にあげてみていきましょう。音の大きさを5段階表記してみます。大きい音が5、1番小さい音が1です。
この音量に聞こえるように弾いてみてください。(ポイントは、ちゃんと自分の耳で聴くこと☝️)
その後、すべての音を音量5、または音量1で聞こえるように弾いてみてください。
いかがでしょう。音量5だと、ばたばたと鍵盤をおさえただけになり、音量1だと、なんとも自信のない弱々しい音の並びになると思いませんか?
初心者さんは、指を動かすことに必死になり、各指がどれくらいの強さで鍵盤をおさえているか、実際どれくらいの音量が出ているかを聴く、という2点がおろそかになりがちです。
逆に言えば、そこを意識するだけで驚くほど変わりますよ(^^)ぜひ、ご自身が弾かれている曲の簡単なところから取り組んでみてください。
②フレーズからフレーズへの移り変わり
フレーズ1音1音の音を聴くことができるようになったあなた!次は、そのフレーズからフレーズへの移り変わりに気を配ってみましょう。どういうことか?
フレーズからフレーズへの移り変わりは、「無音」のことが多いです。歌の場合はそこでブレスが入ります。楽譜上では休符になっていることが多い。(そうじゃない場合ももちろんたくさんあります)
この時、赤い矢印のように、音を下に落とす初心者さんが多い印象です。ん?音なんか目に見えないよ?はい、イメージの問題です。
ドから休符を挟んでミにいく間に、階段2つ分ほど上に上がるイメージを持って、ミを弾き始めてください。(なぜ2段?ドからミは全音2つ分の開きがあるためですが、ちょっと専門的になるので割愛です🙏)

図1は、それぞれのフレーズをただ並べただけ。
図2は、フレーズの最後の音から次のフレーズへ繋げていくイメージをピンクの矢印で表しました。(音量変化も色の濃さで表現しようとしましたが、かえってわかりにくくなりました)
この矢印を少し意識するだけで、音楽の流れがぶつぶつ途切れることなく、横に流れるように聞こえると思います。大切なのはイメージです😊
③ペダリング
最後はペダルについてです。初心者さんにとっては1番ハードルが高いであろうペダル。
でも、安心してください。ペダルの踏み方には正解がないんです。
そもそもなぜペダルを踏むのか?
音が途切れないようにするため?もちろんそれもありますが、音の響きを増やすために踏む、というのが正しい使い方だそうです。
楽譜に、「ペダルを踏む」という指示があるから踏まなければならないのではなく、この音をもう少し響かせたいから踏んでみよう、という軽い気持ちでオッケーなんです。
ここでも大切なのは、ちゃんと自分の耳で聴く、ということ。イメージした音になっているか、物理的に「音が聞こえている」のではなく、主体的に聴きにいくことが大切です(ピアノのレッスンではよく使われるワードです(^^
まとめ
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
前回の「ピアノ大人初心者におすすめの練習方法5選」から少し踏み込んで、どうしたら自分の演奏がよりよくなるのか、について書いてみました。
自分が楽しく弾ければそれが1番なんですが、欲を言えば、聞いてくれた方に「ステキな演奏だね」って言われたいですよね笑
何度も言いますが、この記事を通してお伝えしたかったことは「自分の演奏を主体的に聴く」ということ。両手動かして、足も動かして、さらに耳まで意識をもってくることはハードモードですが、そこがクリアできれば、初心者さんから中級者さんへの扉が開くと思います。
★なお、今回のコツは、主にクラシックやポピュラーのバラードに通用すると思いますが、ジャズピアノでは通用しませんのでご承知おきください。1台の楽器でいろんなジャンルの曲が演奏できるのも、ピアノの大きな魅力です🫶
あなたのピアノライフが素敵で楽しいものになりますように(^^♪