- 投稿日:2024/09/08
- 更新日:2025/11/07
はじめに
阪神・淡路大震災って知っていますか?
30年前の1995年、朝5時46分発生し、多くの人が犠牲になった地震です。
私は阪神淡路大震災の被災者の1人です。
災害時には食料の確保も大切ですが、通信手段の確保も同じくらい大切です。
今はインフラ整備が整ってきたので、災害時でも携帯電話が比較的繋がりやすくなりましたね。
ですが、携帯電話はバッテリーの問題や回線が混み合う可能性もあります。
そんな時には公衆電話がとても役立ちます。
若い世代や子どもには馴染みの薄い公衆電話。
防災意識が必要な時代だからこそ、公衆電話についても知ってみませんか?
阪神・淡路大震災が発生した当時の電話事情
私は小学生の頃、阪神淡路大震災を経験しました。
30年も昔のことです。
その当時は今のように携帯電話を持っている人はほとんどおらず、ネット回線も一般的ではありませんでした。
今のようにインフラが整っていない時代だったのです。
当時の主な連絡手段は電話と手紙でした。
震災が起こった直後、心配しているであろう親戚へいち早く無事を知らせるには、電話しかありませんでした。
なのに、電話回線が混み合って家の固定電話は繋がりません。
混線していることもありました。
仕方なく公衆電話へ向かうと、長蛇の列。
臨時電話が大きな広場に設置されましたが、どの電話にも長い列ができていました。
幼い妹と一緒にその列に並びながら、ようやく親戚に無事を伝えたことを今でも覚えています。
当時の経験から、連絡手段を確保する大切さを学びました。
公衆電話を知らない息子
阪神・淡路大震災から年月が経ち、私の長男が小学校入学を控えていた頃のことです。
テレビで震災の特集が放送されていました。
「子どもも理解できるだろうし、ちょうど良い機会かも」
テレビを教材にしながら、自分の震災体験や当時の電話事情を話していると長男が一言。
👦「こうしゅうでんわって何」
なんと長男は公衆電話の認識すらしていなかったのです。
👩「そこからか!!!」
確かに教えていなかったし、実際に子供の前で使ったこともありません。
「これはもう実践授業だ!とにかく連絡手段を教えよう」
さっそく、公衆電話について教えることにしました。
どうして公衆電話を知ったほうがいいの?
災害時には、スマートフォンよりも公衆電話の回線が優先的につながる
実際、過去の大災害では携帯電話がつながりにくくなり、混乱になったという報道がありました。
大規模な災害が起こると、携帯電話や固定電話には通信規制がかかることがあるんです。
ですが、公衆電話はその規制を受けないため、比較的つながりやすいんです。
停電時でも電話がつながる
スマートフォンは、バッテリーがあるときは良いのですが、停電時は充電ができないので、よく考えて使用する必要があります。
公衆電話は停電時にも活躍します。
電話回線を通じて電力が供給されるため、停電中でも電話をかけることが出来るんです。
子どもにはこのように説明しました。
👩「スマートフォンは普段はとても便利だけど、いざというときは公衆電話が頼りになるから覚えておこうね」
公衆電話はどこにある?
近くの大きな公園・駅・学校・公民館
いつも目にしていても、公衆電話を意識していないことが多いですよね。
実際、長男も最初は「見たことない」と言っていました。
👩「そんなわけないやろ!公衆電話をさがすで!」
というわけで近所を散歩。
すると。
長男と次男、まるで宝探しのように公衆電話を次々と発見!
👦「ここにある!」
👶「ここにもある!」
意識して探すと、意外と身近に見つかるんです。
公衆電話の設置は法律で決まっている
実は、公衆電話の設置には法律で決まりがあります。
✅「市街地では約1km四方に一台」
✅「その他の区域は約2Km四方に一台」
✅「全国まんべんなく設置する」
発見しやすいのはこれらの場所です。
・近くの大きな公園
・駅
・学校
・公民館
👩「人が集まりやすいところに置かれてることが多いんだよ」
公衆電話はどうやって使うの?
公衆電話の使い方は?
基本的な使い方を子どもに説明しました。
公衆電話の使い方はシンプルな4ステップです。
1・受話器を取る
2・10円玉か100円玉、またはテレホンカードをいれる
3・電話番号を押す
4・話が終わったら受話器を戻す
説明を聞いた長男が、いざ実践!
ちょうど使いかけのテレホンカードがあったので、それを使って練習することにしました。
1・受話器をとる
👦「あれ?カード入らない…」
👩「…まだ受話器置いたままや(笑)」
先に受話器をとりましょう!
2・お金をいれる(今回はテレカを使用)。
👩「携帯電話にかけると、10円玉1枚で15.5秒話せるよ」
👦「短っ!」
👩「10円玉の代わりに100円玉を入れてもいいけど、お釣りは出ないから気をつけてね」
👦「えー!100円もったいない!!」
使えるコインは10円玉か100円玉だけ。
10円玉も100円玉も、話せる長さは同じです。
時間になったらその場で切れるから気をつけましょう。
3・電話番号をおす
👦「あれ?つながらん…」
👩「番号押すの早すぎ!”ツー”の発信音が聞こえてから押すんだよ」
コインをいれたら、”ツー”(発信音)が聞こえてから電話番号を押します。
押すのが早すぎると認識しません。
4・通話が終わったら受話器をおく
👦「終わるボタンどこ?」
👩「受話器おけば大丈夫だよ」
スマートフォンだと画面タップで通話終了できますが、公衆電話の場合は受話器を置いて終了します。
受話器を戻すのを忘れないようにしましょう。
テレホンカードを使っていた場合は、戻ってくるので必ず取りましょう。

まとめ
親世代にとってはあたりまえに使える公衆電話も、子どもにとっては全く馴染みのないものでした。
最初は「わざとぼけてる??」と思うほど、使い方に四苦八苦していた長男も、次第にマスター。
我が家では、防災知識の確認として、定期的に復習するようにしています。
子どもの通学カバンには親の連絡先を書いた紙とテレホンカード、そして10円玉2枚を常備しています。
大きな災害が起こらないことが一番ですが、いつ起こるかわからないのも本当です。
日頃からの準備や練習が、いざというときに命を守る行動につながることを願っています。
防災知識として親子で使い方を確認してみてはいかがでしょうか。
もちろん、「スマホないー!」なんていう時の、いざというときの代わりの連絡手段にもなりますよ。
参考になれば、いいねをもらえると嬉しいです😊
以上、最後までお読みいただきありがとうございました。