- 投稿日:2024/09/10
- 更新日:2025/09/30

公園の砂場で遊ぶ子どもたちの写真。楽しそうに遊ぶ子どもたちの中で、一人だけ遊びに参加せず、じっと周りを見つめている男の子。
「どうしたの?みんなと遊んでおいでよ」
大人はつい、そう声をかけたくなるものですが、ちょっと待ってください。
実は、この「じっと見ている時間」こそが、子どもの成長にとって、とても大切な意味を持っているのです。
「見ているだけ」は学びのチャンス
写真の男の子は、だ遊ばずにいるのではありません。彼は今、大切な「観察の時間」を過ごしているのです。
子どもたちは、遊びに参加する前にしばしばこのような時間を持ちます。それは決して消極的な行動ではなく、むしろ周囲の状況やルールを理解するための積極的な学習の過程なのです。
自ら行動する力と自信を育む
観察を通して周囲の様子を理解した子どもは、「自分もやってみたい!」という気持ちが自然と芽生えます。そして、自信を持って遊びに参加することで、観察で得た知識を活かし、自分なりの方法を見つけていきます。
この「自ら行動する力」は、主体性を育み、成長の土台となる大切なスキルです。また、観察を通じて自信を持ってから参加することで、不安を減らし、より積極的に楽しむことができるのも重要なポイントです。
観察から得られるもの
では、具体的に子どもたちは観察を通して何を得ているのでしょうか?
・社会のルールを学ぶ
他の子どもたちがどのように遊んでいるか、どんな道具を使っているのか、順番やルールはどうなっているのかなど観察することで、遊びや社会のルールを自然と学んでいきます。
・自信をつける
「こうすればいいのか!」と理解することで、自信を持って参加できるようになります。
・創造力を育む
じっくり観察することで、想像力が刺激され、自分なりの遊び方やアイデアが生まれます。
子どもたちはまるでスポンジが水を吸い込むように、五感をフル活用して周囲の世界を吸収しているのです。
大人は「見守る」ことを大切に
私たち大人にできることは、この「観察の時間」を尊重し、温かく見守ることです。
無理に遊びに誘ったり、急かすのではなく、子どものペースで見守ってあげましょう。子どもが話しかけてきたら、観察したことについて優しく質問してみるのも良いですね。
まとめ
「百聞は一見に如かず」というように、子どもたちにとって「見ること」は非常に重要な学びの手段です。
一見何もしていないように見える時間も、実は子どもの成長にとって貴重な瞬間なのです。
じっと様子を見ている子どもを見かけたら、その子が大切な学びの時間を過ごしていることを思い出してください。そして、その静かな成長の瞬間を、温かく見守ってあげてくださいね。