- 投稿日:2024/09/19
- 更新日:2025/10/10
はじめに・・・
これは私が大学卒業して都内の病院薬剤師として働いていた頃の話です。病院薬剤師の初任給は手取りで20万弱。
家賃補助もなく、奨学金返済もしていたため、貯金なんて全くできませんでした。
そんなころに出会った「副業コンサル業者」。
お金の知識がない私はあれよあれよという間に消費者金融で110万円(金利13%)を借り、その業者にお金を渡してしまいました。
今回は私がどのようにしてコンサル業者と出会ったのか、そこで何を学んだのか、結果どうなったのかを書いていきます。
この記事が誰かの参考になり、高額な情報商材を買う人が1人でも減ってほしいなと思っています。
副業コンサルとの出会いはマッチングアプリ
大学卒業後に失恋をしていた私。お金もないし彼女もいなかったので、興味本位でマッチングアプリに登録しました。
すると、B子さんとマッチングしました。
B子さんのプロフィールには「フリーランス」「自由」「夢」なんてワードが多く散りばめられていて、海外旅行や美味しそうな料理の写真などが多くアップされ、さらに少しミステリアスな雰囲気がありました。
そんなミステリアスな雰囲気ときらきらしたプロフィールに惹かれ、メッセージをやりとりしていくうちに、話は副業についてへシフトしていきました。
その後詳しい話は今度会った時にと言われ、実際にA子さんと会うことになります。
あとから考えると私って「いいカモ」だったなぁと思います。
新宿のカフェでブラインド勧誘を受ける
B子さんとは新宿のカフェで会いました。1時間30分くらい、私の悩みや副業の話、夢といった話をしていき、気付いたらマッチングした目的が「恋愛から副業」へすり替わって行きました。
するとB子さんが
「私も同じように悩んでいたけど、稼げるようになったのには有益な指導者がいたからなんだよ。今はその指導者に手取り足取り教えてもらって、ここまで稼げるようになったんだ」
と言い、私は
「私にもその指導者を紹介してくれないですか?」
と完全にハマってしまいました。
A子さんの指導者に会い、110万円の契約をする
別日にB子さんの指導者A子さんに会いました。
B子さん、A子さん、そして私(C)。いわゆるABC勧誘が行われたんですね。
「ABC」とは、販売や勧誘のプロセスをサポートするための役割分担を示す用語です。
引用元:消費者庁 若者の消費者被害の心理的要因からの分析に係る検討会「若者の消費者被害の心理的要因からの 分析に係る検討会 報告書」(2018.8)103頁
<A子:アドバイザー>
信頼感や慎重力を持ち、勧誘の際に中心的な役割を果たします。Aは信頼感を念頭に置いて主にBとCの契約をサポートします。
<B子:ブリッジ>
Bは、CとAをつなぐ役割を持ちます。BはAとCの間を持ち、紹介者としてCに対してビジネスや製品の話を進めます。
<C:カスタマー>
C(私)は、勧誘の対象となる人、これから新しく加入してもらうことを期待されている潜在顧客や新規メンバーです。CはBの紹介でAと接触し、Aの説明小さい製品やビジネスモデルに興味があります持つよう奨励されます。
この「ABC方式」は、C(私)がB子によってA子(指導者)の話が受け入れやすくなる効果を狙ったものです。
まんまと私はそこで契約をしてしまいました。「110万円、金利13%」を消費者金融で借り、奨学金返済もある中さらに借金をするという貧乏コンボを決めてしまいました。
その時の私は金利13%の消費者金融が高いとは知りませんでした。
コンサル業者からは金利13%なんてすごい!医療職だからだね!と言われていました。
知識がないって怖いです。
入った結果、マルチ商法でした
もちろん、中身はマルチ商法でした。
私もB子さんと同じようにマッチングアプリを使って、ブラインド勧誘を行うこと。1人契約する事に10万円が私に支払われます。
「副業で重要なのは営業力である。その営業力をつけるためには実際に物を販売しなければならない。あなたは売るものを持っていないから、副業コンサルという商材を売って営業の勉強をしなさい」
これが副業コンサルの正体でした。
実際B子さんから学んだこと
マッチングアプリの使い方(集客)
①.プロフィールは「自由」「夢」「時間」「お金」「秘密(ミステリアス)」を意識して書くこと。
②.写真はプロに撮ってもらうように。料理の写真や旅行の写真も掲載し、充実した毎日を送っている風を見せること。
③.毎日無作為に足跡(マッチングアプリで相手のプロフィールを開く)をつけまくれ。
色々細かいことも言われましたがざっくりこの3つ。確かにマッチング率は上昇したことと、①を意識することで自由を欲している人には魅力的に見えていたと思います。
メッセージのやり取りは常に相談役としてA子さんがついてくれていました。
完全に過去の私をターゲットにしているイメージですね。
あまり人が経験していないことをしろ(ブランディング)
トークの幅を拡げるという意味で、ちょっとしたことでも他の人が羨ましがることをするように言われました。
例えば
「平日朝からビールを飲んだ。」
「カフェで朝活をしてから仕事に行った。」
「高級ホテルで1人ディナーをした。」
こんな内容でもいいからあまり人が経験しないようなことをしろと言われ実行しました。
絶対にこちらから勧誘はするな(ブランディング)
確かに私も直接勧誘されていないんです。
先ほどの経験や旅行の話、夢を語っているうちに相手から「教えて下さい!!!!」と言わせる。
これが一番大事なことでした。110万の大金を出してもらうようにするには相手が乗り気になることが重要であり、相手に「教えて下さい」と言わせることで成功率をあげます。
また、A子さんを崇拝し、「A子さんは忙しいから滅多に他の人には教えない」という状況を作ることも重要と言っていました。
実際は他にも色々教わりましたが忘れました・・・・
罪悪感に襲われ、すぐに辞める
「自分も同じように人を勧誘するのか」
「これは詐欺じゃないか」
「マッチングアプリを利用して何をやっているんだろう」
「でも110万も借金したから取り返さなきゃ」
毎日こんなことを考えるようになりました。
結果、耐えきれなくなり、何ヶ月かでやめることになります。
もちろんクーリングオフ期間はもうすぎていましたし、やめることはB子さんにもA子さんにも反対されましたが、全てをブロックしてやめました。
最後に・・・リベ大に出会う
そして奨学金と110万円の借金を背負った私はyoutubeで学長に出会います。
過去の自分は金利13%の消費者金融が高いだなんて知りませんでした。(コンサル業者からは13%なんてすごい!医療職だからだね!と言われていました。)
今はリベ大でお金の知識をつけ、奨学金も借金も完済でき、空がとっても青く感じます。
私の経験が誰かの役に立ち、高額な商材を買う足止めになればいいなと思い投稿しました。
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