- 投稿日:2024/10/16
- 更新日:2025/10/01

次男が不登校になったばかりの頃の自分を振り返って語った「親にこうして欲しかった」ことを5つご紹介します。
※不登校の要因・状況・環境は個人個人違います。あくまでも一例として読んで頂けたらと思います。
1,登校をすすめないでほしい
次男が語った、不登校の時のエネルギーのイメージを図にしてみました。このように、不登校初期はエネルギーが200mlのコップ1杯しかない状態。学校へ行くとそれを超えた500ml消費してしまう。
無理矢理行かせると「無理。しにそう。」になっていたそうです。
「あのまま無理に行ってたら今ここにいなかったかもしれない」
「無理に行ってたらもっと長引いてこじらせてたかも」
「今振り返ると、本人が、しまった、もうちょっと早くなんとかすればよかった!と後悔するくらい長く休むくらいでちょうどいいと思う。」
「親は焦ると思うけど、年単位で休むくらいがいいと思う」
と次男は言います。
2,理由を聞かないでほしい
「ボクにも理由なんてわからない。今でもわからない。
色んなことが重なり合ってそうなったんだと思う。」
親や教師は理由を知り、そこを解決したくなりますが、
理由を聞かれてその場しのぎに「先生が嫌だ」「宿題が嫌だ」「友達が…」
という理由を、親や教師がそれを一つ一つ解決したところで不登校は解決しない。
「理由さがしは時間がもったいない」、だそうです。
3,将来どうするの?と聞かないでほしい
「将来を一番不安に思ってたのはボク。一番絶望してたのはボク。」
「このままでは高校に行けない。ボクの人生どうなるのか。将来が不安なことは十分わかってた。」
「不安なのに不安な親から問い詰められると、よけいに苦しくなるだけ。」
そう聞いた親の私は、将来のことを問い詰めるのはやめて、
次男の回復を見守りながら、こっそり色々な情報を集めておき、
時機を見て次男に提供していきました。
色んな選択肢があることを知り、次男は希望を抱くようになっていきました。
4,ゲームを禁止しないでほしい
「壊れそうな精神状態を支えられたのはゲームのおかげ」
「しんどくてゲームをすることやYouTubeを見ることしかできなかった」
「ゲームは心の逃げ場になってくれてた」
「ゲームがしたい、それだけで生きようって思った」
不登校の子がゲームに没頭するのはあるあるで、それはそれは長時間かじりついていました。
親は心配でやめさせようとしがちですが、不登校中の不安な心を癒す薬のようなものだったのかもしれません。
その後通信制高校に入学した次男は、大学受験に向けて勉強に励み、第一志望の大学に合格しました。ゲームは自粛し、少しの時間で終わらせたり、欲しいゲームも合格後までガマンしたりしていました。
当時オンラインゲームのチャットで知り合った全国の大人の方たちとは、今でも楽しくチャットでつながっていて、いい社会勉強になっているようです。
5,早寝早起きを無理強いしないでほしい
不登校中、昼夜逆転はあるあるです。
次男いわく、「昼間は罪悪感でいっぱいでつらくて笑えなかった。
夜中はなぜか不安や罪悪感が減って、動画で笑ったりできた。
昼間寝て、夜中動画で笑って、すこしずつ元気を取り戻していった。」
昼夜逆転は不登校初期からはじまり、親が一番心配することのひとつです。
カウンセラーさんや書籍によると、不登校時の昼夜逆転は、心身を守るために本能的にそうなることが多いそうです。
朝や昼間は社会が動きだす時間。
自分だけ動けない罪悪感で苦しくてたまらない。
一方夜中は社会は寝静まり動いていない。
夜中の方が精神的に楽なため、本能的に昼夜逆転してしまうとのことです。
昼夜逆転は不登校の最終段階まで続きがちです。
でも大丈夫。
エネルギーが回復して子供自身が動きはじめると、解消していきます。
まとめ
以上元不登校当事者だった次男の生の声をご紹介しました。
今振り返って思うことは、結局不登校初期(中期後期も)「まずはゆっくり休ませて」「思いっきり好きに過ごさせる」ことがポイントだったのかな、と思います。
不登校の児童・生徒さんの事情は千差万別、ひとつとして同じケースはないと思います。こんな元不登校の子の事例があったこと、何かヒントのひとつにしていただければいいな、と思います。