- 投稿日:2024/10/27

はじめに
私は小児外科医として勤務しています。
でべその圧迫治療から手術までしていますが、来院・紹介が遅くなってしまったために手術しか選択肢がない患者さんたちが時々います。そんな人たちが少しで減ることを願って投稿させていただきます。
でべそとは?
でべそ、正式な病名には「臍(さい)ヘルニア」と呼ばれます。
胎児期は母の胎盤と胎児の臍帯(臍動静脈など)が繋がって児へ栄養や酸素などが供給されます。体外から体内へ臍帯が通過していた穴(筋膜の隙間)がでべその原因となる穴になります。
出生後は臍帯が切断されて、1か月以内に臍帯がミイラ化していきます。それに伴って穴(筋膜の隙間=ヘルニア門)は徐々に縮小します。
この縮小時期に腸管や腹腔内の組織が飛び出ることで、縮小を阻害してしまいヘルニア門が閉じずにでべそになるというのが原因となります。
でべそは困っているのは自分だけ?
でべその割合は10人に1人程度と言われていますが、早生まれや体が小さく生まれた赤ちゃんでは、もう少し割合が増えます。

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