- 投稿日:2024/11/04
- 更新日:2025/10/08
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2021年3月 健康診断で子宮筋腫見つかる
一般の健康診断で診察台であおむけになると妊娠と間違えられる位お腹にしこりがあったので、別の婦人科の病院で詳しく診てもらう事になりました。自分としてはただの中年太りのポッコリお腹だと思っていたので晴天の霹靂でした。
2021年6月-2024年5月 4か月に1度の経過観察
内診&MRI検査を受けた結果、放ってはおけない大きさと数と全種類の筋腫があるとのことだったので、手術をするかどうか選択を迫られましたが、直近で特に日常生活に支障はなかったので、様子見することにしました。前年に別の手術をしていたので、2年続けて長期休暇を取るのも気が引けて、、といった感じです。
2024年6月 手術を決意
3年ぶりにMRI検査を受け、前回と比べて大きな変化はなかったですが、ずっと問題を先送りしても埒が明かないと思い、2024年のやり残した最大の課題として手術することにしました。
この分野に強い病院があるということで、かかりつけ医の同門の先生を紹介していただきました。
2024年7月-9月 術前検査&面談
新しい病院では患者の要望を丁寧にヒアリングしてくれて、急かされる事なく本人が納得するまでゆっくり進められました。年齢や筋腫の種類・大きさ・症状によって選択肢は様々です。妊娠希望の有無、子宮を残すのか摘出するのかそれぞれメリット・デメリットを考慮した上で自分で大事な決断していかないといけないのは緊張の連続でした。
私の場合40代という年齢と筋腫の状態から考えれば、子宮全摘もしくは開腹手術一択だったと思います。初診から3年経って技術も進歩し、できるだけ傷口が小さく済むような手術も可能になりました。それが可能な病院を紹介してもらえて本当にラッキーでした。
子宮を残す事を望んだので、お腹に小さい穴を開け、横一文字に5㎝程開腹する腹腔鏡補助下子宮筋腫核出術をすることになりました。
ひとたび方針が固まると、手術までの日程がババババーッと決まっていきました。
採血・検尿・レントゲン・心電図・呼吸機能検査・自己血輸血
手術までは一時的に女性ホルモンの分泌を抑え、筋腫を小さくするレルミナという薬が処方される事もあります。自分の場合は多発性だったので小さくしてしまうと取りこぼしの可能性があるのでレルミナは使用しませんでした。血液検査でヘモグロビンの数値が少し足りなかったので鉄剤を処方されました。
手術に適応できる体かどうかを調べるため検尿・レントゲン・心電図・呼吸機能検査を一通りします。
術前検査で最もハードルが高いのは自己血輸血です。自分の血で輸血できるようにあらかじめ400mlを数十分かけて回収します。この日はちゃんと食べて行かなかったので血の流れが悪く回収に時間がかかりました。(輸血用の血を採る時はしっかり食べて臨みましょう!)
普通の採血みたいのものと思っていましたが、針の太さが全然違ったので若干怯みました。ですが、麻酔テープをあらかじめ貼っておくので痛さは普通の注射と変わりません。
引用元:フラルクリニック
家族説明の面談・術前面談
家族には遠方から来てもらったので、印鑑を持参してもらい家族の同意書を病院で書いてもらいました。押印モレがありましたが、そこは拇印で代用させてもらいました。
術前面談では、やたら出血が多くなる可能性があると言われて不安になりましたが、実際なんとかギリギリ自己血で補える量でした。
2024年10月 入院-手術-退院
入院(手術前日)
マイナ保険証にしておけば限度額適用認定証が不要になるので便利です。受付でマイナンバーカードを提出するだけです。
1週間程度の入院なら大丈夫でしょうが、月をまたぐ入院になると自己負担額が増えるので気を付けましょう。
私のような独り身は忘れ物をしたら面倒くさいことになるので入院書類や持ち物など入念にチェックしておかないといけません。
午前中に採血と下肢静脈エコー検査をして、午後は手術部位の毛剃りとシャワーをしました。後は相部屋病室でのんびり過ごしていました。ごはんが美味しくて残すことなく全部食べました。
テレビ視聴と冷蔵庫使用には1,000円のカードと300円のイヤホンの購入が必要でしたが、なくても全く問題なかったです。
手術までにOS-1と弾性ストッキングと腹帯と使い捨てパンツを用意しておきます。病院内のコンビニでも購入できます。全部で4,000円弱でした。
手術当日
手術前に浣腸する場合もあるようですが、自分の時は浣腸せず、そのまま内診。朝イチ手術着に着替えて点滴を打ち、弾性ストッキングを履いて手術の準備態勢に入ります。
手術室に入り、診察台に寝ると全身麻酔がすぐ効いて、次に目が覚めた時には既に終わっていました。お昼頃病室で「終わりましたよ」と声をかけられて朦朧とした意識の中で安心して、すぐにまた眠ってしまいました。
その後、起きた時はもう外は暗くなっていました。気が付くと紙おむつと腹帯と血栓予防用のフットポンプとパルスオキシメーターやドレーンと点滴と尿管カテーテルといった、たくさんの管が付けられていました。そこから翌日までが痛みMAXでした。お腹のあたりがギュウっと収縮するような生理痛のひどい時と同じ鈍い痛みです。どの体勢になっても楽にならず、痛みで意識が飛んで眠って起きるの繰り返しでした。
酸素マスクをしていたせいで声が擦れて出ません。
術後1日目-6日目(退院)
術後1日目はたくさん管が付いていたので身動きが取れず寝たきりで記憶も曖昧です。痛みと熱と喉の渇きとの闘いでした。頭がグアングアンする中で車椅子で検査室まで運ばれて内診をしました。お腹の痛みが治まらず痛み止めの錠剤を出してもらい、頭痛もあったので氷枕も持ってきてもらいました。リモコンでベッドの角度を調整するのも一苦労でした。朝食のおかゆは食べられず、牛乳とゼリーだけなんとか口に入れました。お昼も夜もほとんど食べられませんでした。相変わらず声がカスカスで出ません。
術後2日目にようやく人間らしさが戻ってきました。ごはんもしっかり食べられるようになりましたが、管がまだ外せないので、自由に動けず、お膳を下げたり、お箸やスプーンを洗ったり、お水を汲みに行くのにも数メートル先の場所までたどりつけない歯がゆさが増してきました。大したことのない小さい用事でナースコールを呼ぶのは気が引けて、好意に甘えて同室の人に手伝ってもらうこともありましたが、そこはもっと看護師さんに頼ればよかったです。
術後3日目にやっとすべての管が取れ、自由に動けるようになりました。一人でトイレに行けて嬉しかったです。シャワーも浴びることができました。相変わらず部屋が乾燥し、水をよく飲むのでトイレの回数がやたら増えます。規則正しい食事のおかげで便のお通じは普段以上に良かったです。ベッドから起き上がると筋肉痛のような痛さがまだ残っており、お腹を無意識にかばうので動きがもたつきます。熱も上がったり下がったりと不安定でした。
術後4、5日目は体調も安定してきたおかげで本を読んだり、メールをしたり、PCを見たり、思い通りに動けるようになりました。筋肉痛のような痛さは残るものの日に日に回復していくのを感じました。
退院の日の朝、先生が摘出した筋腫の写真を持ってきてくれましたが、とんでもなくエグかったです。約1kgの肉片でした。写真を見て改めて手術して良かったと思えました。
最後に内診をして一部抜糸して、支払いと傷病手当の書類作成依頼を受け付けで済ませて帰りました。一人で大きい荷物を持って電車で帰るので落ちた体力で家までちゃんとたどり着けるか少し不安がありましたが、ゆっくり移動したら大丈夫でした。やっぱり自分の家が落ち着いたのか、その後爆睡してしまいました。
雑感
🟩今回の入院の大変さを一言で表すと
空調が効いているのでとにかく喉が渇きに渇く!!
給茶機があったのでコップに水を入れて500mlのペットボトルに汲んで飲んでいましたが、全然間に合いませんでした。可能ならペットボトル10本くらい持参して冷蔵庫に冷やしておきたかったです。なんとか無料でしのいでいましたが我慢できず自販機のカルピスを買ったら、あまりにも美味しくて、そこからなし崩しに自販機を使うようになりました💦
ちょっと数メートル先に行くのにも数歩先のテーブルに置いているものを取るのも果てしない距離に感じました。自分の足で動けて自分でトイレに行けるってなんてすごいことなんだろう!と改めて健康であることに感謝しました。
予算に余裕があれば個室もアリ
4人の相部屋でしたが、中には相部屋は合わない人もいるでしょう。基本みなさん静かにしていますが、看護師さんとのやりとりや他の入院患者さん同士の会話などが気になる場合や一人で気を遣わずのんびりしたい場合は個室も大いにアリです。
🟩持ち物アイテム
■■ 必須 ■■
・スウェット OR 前開きのパジャマ
入退院の日は外着兼用スウェット着用で荷物を軽くします。
・かかとのある室内履き
・ショーツ
上げ下ろしが負担にならず、傷口にも当たらないよう大きめで締め付けのないものがいいです。
・タオル
顔拭き用・体拭き用
・S字フック
・小さい手さげ袋
・折れ曲がるタイプのストロー
ペットボトルの中にストローを入れて使います。
・蓋つきコップ OR ストロー付きコップ
・生理用ナプキン
・飴 OR 炭酸飲料
喉のイガイガが突然襲ってきた時、咳を一瞬で止められます。
・ティッシュ
ポケットティッシュ数個でいいと思います。
・小銭
自販機や院内の洗濯機を利用する時用に。
・リップクリーム
■■ あればいいもの ■■
・ドライシャンプー
数日お風呂に入れない時用に。スッキリします。
・洗濯ネット
・水筒
・ウェットティッシュ
・一口チョコやティーバッグやお湯に溶かす粉末タイプの飲み物
体調が落ち着いてきたら、あれば楽しめます。
・一筆書き
ちょっと簡単なお礼を書きたい時用に。
・アメニティ
私が入院した病院はシャンプー・トリートメント・ボディソープは備え付けでした。
🟩生活を見直すきっかけに
なにより3食バランスの取れた献立に感動しました。普段からもっと栄養を考えて作らないとな、と反省しました。
1週間テレビ無しで過ごしましたが、ノートPCとスマホも普段よりは使用しませんでした。ながら行動が減り空いた時間に本を読んだり、自分で時間が作れている感覚が持てました。
相部屋のカーテンで仕切られた狭い空間の中での必要最小限の家具の配置は心地よく自称ミニマリストとしてはマネしたくなりました。
🟩婦人科検診に怖がらず行きましょう!
10代~30代はじめの頃は生理痛も出血もひどく眠れない夜もありました。漢方薬を買っていた時期もありました。生理痛とはこういうものと我慢せず素直に婦人科で診てもらっていれば、もう少し早く楽になれていたかもしれないし、ここまでの筋腫もできていなかったかもしれません。
あの謎の内診台の椅子に座るのにはすごく抵抗がありますが、それは慣れの問題です!女医さんに診てもらうなど、ハードルを少しずつ下げていきましょう。胃カメラ検査や大腸内視鏡検査と同じようなものです。何をするのか実態がよく分からないので怖い&大変そうというイメージを持ちますが、一度経験してしまうと、なんでそんなに抵抗してたんだろうと、早く診てもらって結果を知った方がスッキリするし、その後のコスパとタイパがよっぽど良いという事に気づきます。
以上はあくまで自分の経験で、人によって個別のケースになると思いますが、少しでも検診に行く後押しになれば幸いです。
経過観察でかかった費用 49,750円
手術に向けてかかった費用(手術込)88,460円